道院長の書きたい放題

2001年11月09日(金) ■上段攻防法の開き対!

■ では、上段の攻防法での開き対の理はどうでしょうか…?


□ボクシングの対戦を見れば一目了然、あります! オーソドックスタイプ同士の対戦。我々では左中段対構えで対峙することになりますか。その時の、左パンチはリードパンチと云われ、お互いジャブ・左を放ちながら、相手の右に旋回しながら戦機をうかがいます。

これは、正門(以下、表・オモテと表現する)から入ろうとしている、当てようとしているのです。

それにたいして、左対右/左利き・サウスポーでは、お互いが入ろうとする空間がぶつかり合い、強力パンチである右、サウスポーでは左のパンチが直接当たる光景をしばしば目にします。これは逆突き同士が表になるからです。

右利きの多い社会では、少数派サウスポーの方が変則的な戦い方に慣れている為に、有利(?)と云われています。


□私は近年、天地拳第一は、この表と裏を教えている法形ではないかと気が付きました。もちろん、他の重要な理もありますが…。

第一は左対構えで相対している時、順突きを開き下がって受けます。これこそ、表と裏の理を同時に教えてくれているのです。

つまり、表から入ってくる危険な進入路を無力化してしまう体捌きなのです。逆説的に言えば、開き構えからの順突きは受け易いということになります。

そうであるなら、前回、述べた対構えからの表の蹴り攻撃にも、この理が応用できます。対構えからの順蹴り、回し蹴りに対して開き下がって受けることが、容易に創造(想像ではありません)出来るではありませんか。

法形にもありますね。逆転身蹴りです。たまに、開き構えからの順突きに逆転身を行っている人がいますが、わざわざ当たりやすい方向への体捌きであり、この間違いは感心出来ません。

今月号の機関紙における“内受け蹴り”。開き構えからの逆突き攻撃を内受けしています。危険な方向の受けであり、対構えの逆突きを半転身気味に内受けする方が、方向を教える基本として良い様に思われます。表も必要ですが…。


□注意することは、開き構えの場合、上中の連撃になると中段突きは表から来ることになる訳ですから、注意が必要です。

対構えでは、例えば、対天一、半月返しは初撃の順突きを半転身などをして無事に(?)受けられれば、二撃目の逆突きはスカシ易い、受け易いということになります。

上段は手の攻撃が主であり、自在関節の肩を起点とした攻撃であるため、現実には受けるのは大変です。しかし、表、裏の概念を知っておけば多少は有利になるでしょう。


*この日記は修正出来るものですから、この上段攻防の開き対についても、若干修正しながら書き足しています。これは後ほど正式に日記中で述べます。


 < 過去  INDEX  未来 >


あつみ [MAIL]