2001年11月06日(火) |
■技法論・中野先生の目打ち! |
■ 本HPでは技法について、これまで言及したことはありませんでした。しかし、海外にいる拳士からのも含め、多少の問い合わせはあったのです。
Zimさん(コーネル合宿で知り合った方で、女流カメラマンです)からのなんて、イングリッシュでの質問なんです。それに対する“My poor English”での解答は、もう皆さんに見せられるものではありません…。
次に上げるのは、ある支部長の先生/中野先生の大ファン(?)からの質問です。
「…さて長くなりましたが、一つだけ教えていただけないでしょうか?「目打ち」にかんして中野先生のご指導のすばらしさ(教え)に触れられていましたがどこにそれを感じたのかよろしければご教授賜りたくお願い申し上げます。(注:私の『演武の手引き』を読んで下さいました)」
解答:《…お尋ねの目打ちの件ですが、一回りした二回目の横浜講習会の時、私が先生に質問したものです。
「目打ちは人によって、手の掌を下にして打つ人と、甲を相手に向けて打つ人がいますが、どちらの方が正しいのですか?」
「…掌を下にして打つと指先で目を横からハスル形になり、これでは相手の目を傷つけてしまう。それに対して、甲を向ける形は相手が目をつぶっても、“眼窩”に対してどれか一本の指でも当たる形になり、相手の目を傷つけない。目打ちは相手が目をつぶったってイイの!つぶった上からだって効くの!」と(要約ですが)解答して頂きました。
私は驚きました。これまで、目打ちは目に当てるものと考えていたからです。(目を外しても良いんだ!むしろ安全なんだ!)新鮮な驚きでした。先生には昔から教わっていましたが、(これは…、聞き漏らしがまだまだあるなー)と思いました。
このように、“目打ち”ひとつ取っても、少林寺拳法の本分である活人拳を、先生は正しく伝承されていますね。》
付け加えますと、“甲を相手に向ける”と表現したのは本意ではありません。そのようにすると、体感的にはバックモーションをかけることになります。
現時点での私の目打ちの見解は、手首の関節の脱力はもちろんですが、四指の、主に基節骨と中手骨間の関節、要は指の根元の関節の脱力が重要と思われます。
片方の手で手首部分を押さえたって、目打ちは出来ます。さらに、中野先生はやや手首をローリングするようにされました。これは実際に見ればなんてことはありませんが、文字で表現となると難しいです。多分、中指が一番長いからだと思います。
― こんな所で初の、技法論としますが、まあ、参考になれば幸いです。
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