空虚。
しずく。



 わかない。

自傷する気さえ、起こらない。
左腕の傷が、治ってきてしまった。
けど、別にどうでもいい。
またつければいい話。
けど、そんな気が起こらない。

布団に入って、瞳を閉じる。
意思に反して、巡る思い。
身体が痙攣を起こす、声が漏れる。

冷静に見つめる私と。
それに怯え続ける私。

どちらも"私"なんだろう。

冷めた瞳。
光を宿せない。
闇も宿せない。

霞のような存在。
このまま、消えてしまえば。
誰の記憶にも、とどまることなく。
最初から、"いなかった"ことに。

"死ねないなら、私が殺してあげますよ。"


それはいったい、誰の声?

2001年12月03日(月)
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