インコの巣の観察日記
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Me deja helado...そう言いたくなるニュースが続いている気がする。
毎週水曜日は朝会があるので、普段より30分早く家を出なくてはならない。
だから...見出しチェックしか出来なかったのですが、Oléを開けた時、マジでこのまま会社休んで詳細に目を通したいと思った(苦笑)
見出しの一番最初の単語がRenuncia...futbolファンやっていると、真っ先に覚えるスペイン語の1つと言っても良い。
見出しで頻繁に見かける単語。そう...これは辞任の意味ですから(苦笑)
今日は1日落ち着かなかったです。当然ですよね、こんな大きなニュースを朝っぱらか聞かされたんだから(苦笑)
しかも、何の前触れもなく突然に...いや、突然と言うのはちょっと違うかも知れない。
予感、とまではいかなくても、どこかしらこの日がやって来ることを感じていたような、そんな気がするから。
アテネ五輪期間中、いやその前の南米選手権からずっとアルゼンチン代表に関する記事拾い続けていて、
画像を拾ったり、あるいはTV中継を見たりしていて...何となく、感じていたのかもしれない。
何と言うのだろう...どこか達観したような、そんな雰囲気がBielsaに感じられたから。
Final、パラグアイに勝って金メダルを獲得した時、Bielsaの瞳に涙が光っていること、気付いた人は多かったと思う。
そして、その時見せた彼の表情はとても穏やかで、あまりに穏やかで、彼らしくない気がして(笑)、
嬉しかったけれど、私は、どこか少し不安に感じた。何となく、このままどこかへ行ってしまうような気がしたから。
「もしかして、この子たちが貴方にとっての“最後の作品”なのですか??」
その時は「まさか...ネ」と、自分のその考えを否定したけれど、強ち間違いじゃなかったんだ。
「情熱を失ったから。」「エネルギー切れ。」彼はそんな風に辞任の理由を語ったそうですが、記者たちはそれが本当の理由だとは思っていない。
色々と、内部での抗争や彼に対する圧力についても書いている。でも、どれが本当なのかは誰にも判らない。
移籍に関する問題も同じだけれど、理由は決して1つではない。様々な要素が重なり合って、
現在と言う状況を生み出していて、その中で人は自分の意思で決断する。
だから、Ayalaが言うように、彼の決定を受け入れ、それを皆で共有しなきゃいけないのだと思う。
No hubo lágrimas en la despedida. Sólo sonrisas.
そこに涙はなく、ただ笑顔だけがあった。Bielsaは笑って去って行った。きっと、もっと言いたいことはあったと思う。
いや、それ以上にもっとやりたいことはあったと思う。でも、彼は去っていった。
彼は、これまでの自身の働きに関して自信と誇りを持っている。やるべきことはやった。
やれることは全てやった。この5年余り、彼は自分の全てを代表チームに捧げてきた。
だから...結果はどうであれ、満足していると思う。だから、笑顔だったんだと思う。
私とBielsa監督との出会い、それはEspanyolの監督就任に遡ります。
アルゼンチンリーグでの彼については、ほとんど知らなかった。
ただ、Pochettinoの恩師がインコの巣にやってくるって言うことだけしか知らなかった。
98/99シーズンが開幕して、この監督は「何をチームに求め、何を選手に要求するのか」それがとても明確な人であり、
彼にチームを任せて良いと思う...そう思った矢先にアルゼンチン代表監督就任のため、Espanyolの監督を辞任。
その時「AFAのアホ!!そんなムチャ言うなや!!せっかくPericoが連れて来た監督やのに、
そんな簡単に連れて行かんとってぇ!!」と思った記憶がある(笑)いや、マジで「そんな殺生な」と思った。
たぶん、この時から私はBielsaのことを優秀な監督だと思っていたのでしょうね。
少し前の日記にも書きましたが、私はBielsa擁護派です(笑)
当然でしょ??Mauricio Pochettinoのファンだもん。彼の恩師には好意的ですよ。
今回の辞任についても「やっと辞めてくれたか...」と思ってる人は多いだろうし、お茶の水博士待望論はとても大きい。
それは判る。Copa Mundialで結果を出せなかった監督だし、クラブの幹部やファンが激怒するような
容赦のない召集を平気で課す監督だから。(Valenciaのファンはきっと辞任を喜んでるだろうな)
でも、やっぱり私は彼が残してくれたもの、これを正当に評価したいと思っているし、
今までの働きと貢献に関してはちゃんと感謝の意を述べたいと思っている。
そう、誰が何と言おうとも、私はBielsaが好き。だってPochettinoを代表に呼んでくれた人だから。
もちろん、単なる贔屓だけでPochettinoを代表に召集したのでも、W杯でレギュラーとして使ったのでもない。
それは、Mauricioさんの不断の努力があったから。彼が自分自身の力で勝ち取ったもの。
でも、そのキッカケを与えてくれたのは、紛れもなくMarcelo Bielsaですから。
El niño mimado de Bielsa このように表現されるのは、大抵Chelito Delgadoのこと。
でも、ある意味で言えば、Pochettinoもそうなのかも知れない...。
彼をNOBのユースへ連れて行ったのもBielsa(とJorge Grifa)、代表に連れて行ったのもBielsa。
そしてNOBで監督と選手として一緒に闘い、Espanyolで監督と選手として一緒に闘い、
そしてAlbicelesteで監督と選手として一緒に闘い...彼のfutbol人生に常に関わってる人。
彼がまだ14歳だったあの日から... Fiat 147で数百キロの道のりをMurpyまで会いに来てくれたあの日から。
Bielsaの代表での挑戦は、言い換えればPochettinoの代表での挑戦。
確かに、Mauricio Pochettinoは2003年の2月以降、代表チームに召集されていない。
しかし...Bielsaはこんな風に言ってくれた。
Oléの記事より
代表監督であるMarcelo Bielsaは、金メダルを獲得しEzeizaの空港に到着するや否や、このように語った。
「全てのことが困難な状態にあったチームに対して、絶対的な献身を尽くしてくれた選手たちに、
成功に値しながらも、それを手に入れることが出来なかった選手たちに...たとえば、Burgos,
Zanetti, Vivas, Ortega, Sorín, Pochettino, Cavallero...彼らにこのメダルを捧げる。」
だから、私はBielsaが好きなんだってば!!(笑)
この人はちゃんと判ってくれてる。Pochettinoは自分と一緒に挑戦するも、その夢叶わず...
彼にはその夢に再び挑戦する機会は与えられず、でもその思いは他の選手たちと同じ...
この監督は、そのことをちゃんと理解している。
もちろん、Gabiたちもだけど。そう、GabiはPochettinoの思いを継ぐ者、だからネ!!
Bielsaの挑戦は終わりました。「どうして、今辞めるのですか??貴方を信じて付いてきた、
あの子達のこと、途中で見捨てるのですか??どうしてその成長を見守っていてあげないのですか??」
こう言いたい気持ちもあります。でも、さっきのAyalaの言葉のように、
彼が考えて自分の意志で決めたことだから、それを受け入れ尊重しなくてはいけない。
だから「お疲れ様でした。そして...有り難うございました」と、この言葉で送ろうと思います。
有り難うございました。私は、楽しかったですよ、貴方のfutbolが。大好きでしたよ、貴方が作り上げたAlbicelesteが。
有り難う、Mauricioを代表に連れて行って下さって。
有り難う、Fernandoに代表復帰のチャンスを与えてくださって。
有り難う、Gabrielを代表に連れて行って下さって。
本当に、有り難うございました...。
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