A Thousand Blessings
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2007年01月03日(水) |
のだめ記念〜ブラームスの交響曲第1番〜 |
『のだめ』にも登場して話題になったブラームスの交響曲第1番。 もちろん昔から大好きな曲だが、歳をとるに従って 演奏の好みも変わってきた。一番最初に聴いたのが、 たぶん、カール・ベーム指揮のベルリンフィル盤だったと思う。 これは今聴いても感動できる名演。この曲の素晴らしさを 誰にでも間違いなく伝えることが演奏だと言えよう。特に終楽章が感動的。 まあ、これは持っていなくてはいけないかな。
その後、ありとあらゆる指揮者・オケの演奏を聴いて、30代後半に好みが決定した。 ミュンシュ指揮パリ管の奇跡的な名演!いわゆるクラシックの名盤ガイドでも これがトップにランクされているのではないかな? ものすごく遅い演奏。あまりにも遅いので、管楽器は結構つらそう(笑) これだけ遅くても演奏の推進力が落ちて失速することがないのは、 もちろんオケの技術に拠る所が大きいと思うが、それともうひとつ、 ミュンシュの指揮で演奏することに楽団員全員が感動しているんだろうなー。 燃えちゃっているわけだ。 最後の最後まで燃えつづけ、驚愕の昂ぶりを見せながら演奏は終わる。 ひとこと、すごい!としか言えない。
でも、40代後半くらいから、僕の好みは大きく変わってきたのだ。 演奏に艶とか色気が欲しくなった。男性的な音よりもある意味女性的な音を 好むようになってきた。豪放さよりも柔らかさに惹かれるようになってきたのだ。 そんなとき出会ったのが、ドレスデン・シュターツカペレというオーケストラ。 よくこのオケの音は、いぶし銀といわれるが(たしかにそういう面もある)、 僕は「シルクの手触り」のような音だと思っている。弦楽器も管楽器も打楽器も。 上品で柔らかく、それでいて決して自己主張がないわけではない、 ウィーン・フィルのようにアンサンブルを第一に考え、そこにベルリン・フィルや シカゴ響の優れたソリストのような傑出した個人プレイも巧く混ざりあって、 独特な「中庸だが平凡ではない」オケが誕生したのだろう。
ザンデルリンクが1971年にこのオケと録音したブラームスの交響曲全集が 現在の僕の宝物だ。第1番と第4番が傑出した出来! (ザンデルリンクがドレスデン・シュターツカペレではなく 90年代にベルリン響と録音した新全集盤を推す評論家の方が多いと思うが、 テンポの問題を含めてちょっと狙った感じが作為的で気に入らない(笑)。 弦の響きの艶っぽさもドレスデンが上回っていると。)
テンポは「このテンポしかない!」と思わせるほどの絶妙な中庸。 僕の頭の中のメトロノームはこのテンポにしか反応できなくなってしまっている。 ちょっとでも速い演奏に出会うと「すごく速い!」と感じ、 ちょっとでも遅い演奏に出会うと「すごく遅い!」と感じる。 だから、ミュンシュ/パリ管を今聴くと「とてつもなく遅くて、 まるで止まっているようだ!」と、感じてしまうわけで(笑)。
速いから推進力がある、とか、遅いから重厚だ、というのは 間違っているように思える。 インテンポ(一定で動かないテンポ)でも曲の展開次第で速くも遅くも感じる、 というのが正しいありかたではないかと考える。 つまり、聴き手の想像力をシャットアウトしない演奏。 演奏に身を任せるのではなく、演奏に参加している感覚? 説明が下手ですまんね・・・(汗) ほんと、クラシックの説明は難しいぃ^〜・・ 何となく、巧く言い得てないないような気がして、ま、しょーがないわな(苦笑)
僕は終楽章のホルンのソロをドキドキしながら待ちつづける。 ペーター・ダムという天才奏者■である。 この人のホルンのビブラートはちょっと喩えようがないほど、色っぽい。 一瞬、聴いただけですぐに彼と分かる演奏。 これは、ぜひ聴いていただくしかないな。
ザンデルリンクが指揮すると、普段はあまり聴こえてこない音が 聴こえてくる。特に管楽器、フルートやオーボエ、そしてホルンも。 弦楽器だと低音部のフレージングが面白いほどよく解かる。
こんなブログが→■
とにかく、僕はもうザンデルリンク/ドレスデン盤しか聴かない、というか聴けない。 僕の日記を読んでくれてる人で、ブラームスの1番に興味がある人は 今すぐamazonに注文しよう!たったの1050円ですよ!!安い〜〜〜〜ッ!!
・’゜☆。.:*:・’゜★゜
全日本フィギュアを見てたが、 古館の悪影響丸出しのフジテレビの男性アナウンサー、塩原恒夫 は、 昨日は「中野友加里」を「中野さゆり」と、 今日は「浅田舞」を「安藤舞」と紹介した。 いい気なってアナウンスしてるだけに、何ともみっともないな。 しかし、スポーツ中継でこういう古館風のアナウンサーは 害毒以外の何物でもない。
とにかく、こいつは余計なことを言い過ぎ。 実況は、自己表現の場ではないぞ!
「あんなことも、こんなことも出来ちゃう真央ちゃん!」 って、どういう意味よ? いつも考えている事だから、つい言ってしまうのかな(爆) スケベが。
最後に優勝した浅田真央にインタビューしたバカ女。 「世界選手権で、メダルの色は何色を取りたいですか?」 だと。 どうしてここまでアホな質問ができるのか?わからん。
ちなみに僕は、中野友加里ちゃんのファン。
(2006年12月29日 記)
響 一朗
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