A Thousand Blessings
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2006年05月23日(火) exposure

ロバート・フリップのソロアルバム「エクスポージャー」(完全版)が
遂にリリースされた。
これで、当時お蔵入りになっていた音源が全て日の目を見たことになる。

ポップ・フィールドで活躍する当時のダリル・ホールのイメージを
レコード会社は壊したくなかったわけでね、
ロバート・フリップが惚れぬいたダリルの声の使用許可が
たった2曲しか下りなかった。
仕方がないので、ダリルの代わりにピーター・ハミルとテリー・ローチェを起用。
今、こうしてダリルの未発表ヴァージョンを聴いてみると
その差は歴然。ちょっと驚く。素晴らしいと思っていたピーター・ハミルも
テリー・ローチェもエキセントリックな部分を強調しすぎてて
今の僕の耳には少しうるさく感じられるからだ。
それに対してダリルの声はアヴァンギャルドでありながらも歌ごころに溢れ
頭よりも心に響く。しかも、かなり上手い。喉を絞るのではなく
体をホーンのように響かせる技術は、ソウル・ミュージックを志向してきたことの
成果だろう。

他にも聴きどころが多い2枚組(ミックス違いの面白さ)だが
ロバート・フリップが意外なほどロマンチストであることがわかって
楽しかった。惜しむらくは権利の関係でレコーディングできなかった
ブロンディのデボラ・ハリー、音楽産業の権利という奴は
新しい音楽の芽を確実に摘んでいると思う。花が咲かないのは当たり前だ。








響 一朗

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