A Thousand Blessings
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2005年10月03日(月)  IMAGINE

イラクへの自衛隊派遣問題など、この国ではもう過去のことなのか?
イラクの現状を正確に伝えるマスメディアはゼロに等しく、
市民が置かれている過酷な状況のルポがテレビで放映されることは
ほとんどない。
もちろんネットでは日々さまざまなリポートがアップされているが
それを見ることができる人間は、いくらネット社会と言われようが限られ、
影響力という点からいえば、テレビや新聞には遠く及ばない。
朝、目を覚ました時、まずテレビのスイッチを入れるのだから。
しかしテレビ局も新聞社も「本当の」事実を伝えるという使命を
放棄してしまった。みんなが毎日テレビの画面に見ているものは・・・・・。



アメリカ軍のミサイル攻撃を受けて、
手足がバラバラになり顔が焼けただれたイラク人少女の死体写真を見た。
ミサイルが着弾したばかりの生々しい現場写真である。
正直言って、嘔吐感を覚えてしまい、正視するのが辛かった。
数分前まで元気にそこで遊んでいた少女が一個の肉の塊と化している現実。
本人にも家族にもこれっぽっちの過失もなく、イラク人というだけで
アメリカに殺害された7歳の少女。
アメリカ軍はピンポイントで小学校や子供たちが多くいる居住区を真っ先に狙ったという。
何故なら、家族の中で最も愛されるべき存在の子供たちを真っ先に殺すことで、
戦闘要員になりえる父親の士気を鈍らせようとする魂胆なのだそうだ。
ブッシュの父親は湾岸戦争で信じがたい数の非戦闘員を殺した。
さらにブッシュの父親が撃ちこんだ大量の劣化ウラン弾による放射能の影響で
子供たちを中心に驚くべき数の白血病が発症し、日々死者は増えている。
そして息子のブッシュ現大統領も無差別大量虐殺を行なってきた。
現在までにすでに10万人以上のイラク人が犠牲になっているという。
その多くが子供や女性である。





ジョン・レノンの脳天気な“IMAGINE”の歌詞を変えてみた。




『 IMAGINE 』


想像してみよう、逃げ場所なんて無いと
考えてみればわかること
彼らの足下には死体が転がり
彼らの頭の上にはミサイルが降ってくるだけ

想像してみよう、みんなで
彼らは今日という日すら生きられないことを
想像してみよう、明日なんてないと
そんな難しいことじゃない
誰かを愛する未来も誰かに愛される未来もない
慈悲もない世界のことを

想像してみよう、彼らみんなが
無残に殺されていく姿を
想像してみよう、爆弾で吹き飛ばされた子供たちの手足が
君に見えるだろうか
夢も希望も一切が断ち切られ
大国の侵略の犠牲になった子供たちを
想像してみよう、年端もいかない子供たちが
イラクで日々殺されていくことを
君は彼らを自業自得だと言うだろう
だけど彼らがいったい何をしたと言うんだ


・’゜☆。.:*:・’゜★゜






君たちは君たちで環境問題を訴えておいてくれ、
こっちはこっちで憲法を改正しておくから、じゃあな。


・’゜☆。.:*:・’゜★゜


かつてジャーナリストの本多勝一は以下のように語った。
「具体的に個人名や会社名を出せば必ず個人攻撃になります。
そして個人攻撃こそが有効なのです。
問題の個人を匂わせる周辺だけを皮肉っぽく書いたり言ったりする批判など
破壊力絶無の自己満足であり、何の影響力もない欲求不満解消作業に
すぎません。マスコミが固有名詞をあげないのは、反批判や反撃を
おそれての自己規制か、または当の相手とどこかで癒着している場合です」


・’゜☆。.:*:・’゜★゜


もしも若者に大きな影響力のあるカリスマ的な人間が
ひとこと「憲法改正はおかしいだろ?」と訴えかければ
まだ若者の心は動かせると思うのだが。
環境問題は重要だが、優先順位をつけるとすれば
今真っ先にしなければならないのは日本が戦争をできる国家に
なってしまうのを止めることではないだろうか。
たとえば、桜井和寿や小林武史や坂本龍一。
僕は、あなたがたの活動にエールを送りながらも
一方では歯がゆさをいつも感じているのだ。
音楽と政治がリンクすることが必要な時もある。
政治によって音楽がすべて検閲される社会がいつか訪れた時
あなたがたには、もう訴えかける手段がなくなるのだ。
音楽に力があるんだと本気で信じているのなら
音楽で政治の軌道修正を試みてみるのは決して無意味なことではないだろう。
政治に無関心な若者の将来が本気で心配なら、
動かずにはいられないはず。
あなたがたが作る一枚のCDでもしかしたら国家の暴走に
ブレーキをかけられるかもしれない。
僕は、まだ、期待しているのだ。


響 一朗

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