A Thousand Blessings
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2005年10月02日(日) やな奴の手帳

人前ではけなしにくい映画がある。。
極めて世評の高い映画ね。
初めて見た時からもう大嫌いで、その後嫌い度は増す一方なんだが、
知り合う人間の多くがこの作品を評価してて、
飲みに行って映画の話題になると必ずこいつが出てくる。うざいったらありゃしない。
さすがに数年ほど前から話題に上らなくなったが。
「ニュー・シネマ・パラダイス」がその作品。
まあ、友人関係もある程度は大切なので、僕は酔ったふりをして話題には
参加しないようにしてたが。

尊敬する脚本家の山田太一さんのエッセー集『誰かへの手紙のように』
を読んでいたら、森卓也著『映画 この話したっけ』の感想を述べている文章に
「ニュー・シネマ・パラダイス」が出てきた。おおー、僕と同じじゃん!、と
思わず声に出してしまった。






ちょっと引用します。


【中でもきわめつけは「ニュー・シネマ・パラダイス」評である。
私はこの世評高い映画を見た時、なんともバカにされたような気持ちになり、
こういう映画をいいと思う人は信用できないとひそかに思った。
手軽でセンチメンタルで甘ったれた作品だと感じた。
勝手な基準を作って、その尺度に合うか合わないかで人間を二分するなどという
ことはとうにやめているつもりが「こんな映画にだまされる奴はロクなもんじゃない」と
おさえようもなく思った。それだけ嫌らしさが濃いからこそ好きな人も多いのだろうが、
著者の否定の理由が素晴らしい。
私のように「思った」「感じた」などという我儘なゴタクではなく、
印象評めいたことは、一言もいわずに、作品の中の映写室の嘘に
徹底してこだわり、鮮やかに裁いている。
こんな真似のできる人は他にいないだろう。半端ではない熱狂の日々が
あったからこその森卓也節である。
いや「あったからこそ」というのは、留保を要するかもしれない。
実のところ筆者の現在の醒めた熱中も相当なものである】


森卓也氏の著作を読むことを奨めるが、
森氏の指摘以前の問題として、つまり山田太一さんと同じ次元で
この作品の嘘くさいヒューマニズム&センチメンタリズムの匂いに
鼻をつままずにはいられなかった。
山田さんも言っているように、僕もこの映画を見終えたとき
ひどくバカにされたと感じた。同時に褒め称えた評論家や役者や映画関係者の
名前を手帳にひかえて、こいつら一生信用しないぞ、と思ったものだ。
実は僕の手帳には映画や音楽に限らず、あらゆること、それこそテレビの
ワイドショーでおかしな発言をしたコメンテーターの名前まで、
細かくメモされている。これは僕の性格。やな奴でしょ?(笑)
だから友達ができないんです。はい。





追記。

阪神優勝に大阪がバカ騒ぎしているとき、
我が中日ドラゴンズは密やかにサヨナラスクイズを決めてました。
そして今日、岩瀬が年間セーブの日本新記録を樹立!
おめでとう!

しかし、思い返せば、あの試合。
岡田監督のひとことで蘇った久保田が投げた渾身のストレート。
中村のアンビリバボーなホームラン。
あれが全てでしたね。

さて、来年はドラゴンズ投手陣も若手が頑張りますぞ。
応援よろしく!!!じゃー!


響 一朗

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