A Thousand Blessings
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2005年08月04日(木) |
『ジャニス・ジョプリン/パール』&編集CD-R 【 MOVE OVER 】 |
完全にドラッグを断ったジャニス・ジョプリンは新しいバンドをひきつれ グレイトフル・デッドやザ・バンドらと共にカナダへ演奏旅行に出た。 いわゆる、「フェスティバル・エキスプレス」だ。 (7月29日に2枚組DVDで発売され即購入!素晴らしいドキュメンタリー作品であり、 特典映像として収録された各アーチストの未発表演奏シーンに目が釘付けになった。)
今回の「パール」レガシー・エディションの2枚目には、 「フェスティバル・エキスプレス」でのライブが13曲も収録されている。 もちろんこれは全貌ではなくチョイスされたものであるが、 それでも13曲ものライブパフォーマンスが聴けるのは 信じがたい喜びである。 なぜなら、このコンサートこそが彼女の人生における最高の瞬間であり、 これほどのソウルフルネスを感じさせるライブは 他にはオーティス・レディングやアレサ・フランクリン、あるいはヴァン・モリソン、 ジョー・コッカーの全盛期のそれくらいしか思い浮かばない。
ジャニスの新しいバンド「フル・ティルト・ブギー」の演奏は驚くほどグルーヴィーでソウルフルだ。 コンサートツアーを終えたあと、ニューアルバムのレコーディングにとりかかる。 録音が4分の3程終えたところで、ジャニスは突然この世を去る。 原因はヘロインの過剰摂取。抑えようの無い孤独感から彼女は 再びドラッグに手を出してしまった。たった一回のヘロインは 純度があまりにも高すぎたため、そのまま眠るように死んでしまったという事だ。 「フェスティバル・エキスプレス」から三ヵ月後の出来事であった。 残されたメンバーの手でレコーディングが進められ ほぼ完璧な形でアルバムが仕上がった。 “ムーヴ・オーヴァー”に始まり“ゲット・イット・ホワイル・ユー・キャン” で終わるアルバム『パール』である。
今回は未発表ライブ目的でこのレガシー・エディションを購入したが あらためて『パール』を聴きなおして感じたのは 彼女がとてつもない高みに達しようとしていたということ。 僕は『パール』をお気に入りアルバムに選んだ事はないが それは、実はとんでもない間違いであったのでは、と思い始めている。
オリジナル編集CD-R
smita's selection 2005.8
【 MOVE OVER 】
1 カン/デッドロック 2 カン/タンゴ・ウィスキーマン
3 カン/ペイパー・ハウス
4 ジャニス・ジョプリン/ジャニスの祈り 5 ジャニス・ジョプリン/トラスト・ミー 6 ジャニス・ジョプリン/愛は生きているうちに
7 フランク・ザッパ/ビッグ・スゥイフティ 8 フランク・ザッパ/ゾンビ・ウルフ
9 ライ・クーダー/プア・マンズ・シャングリラ 10 ライ・クーダー/オンダ・カレヘーラ 11 ライ・クーダー/サード・ベース、ドジャー・スタジアム
12 ハーパス・ビザール/ジャパニーズ・ボーイ 13 ハーパス・ビザール/グリーン・アップル・トゥリー 14 ハーパス・ビザール/ドリフター
15 ベニー・カーター/ムーングロウ 16 ベニー・カーター/ディープ・パープル
17 水原弘/マイ・ウェイ 18 水原弘/君こそわが命
響 一朗
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