A Thousand Blessings
2004年1月〜最新|ひとつ前に戻る|ひとつ先に進む
以前、書店で「電車男」を10数ページ立ち読みしたが、 なんともひどい代物で、驚いた。 出版社の仕掛けた「商売」という観点から見ても 安易な方法に頼ったそのやり方は、評価以前の問題。 つまり、あの程度の内容で満足できる質の低い活字好きの暇に つけこんだ、いかにもな商売なのだ。文化の破壊と言ってもいい。 そのことを出版社はよく分かっている。 分かっていないのは、喜んで買っていく人々ばかりなり。 僕自身2chの投稿は何度も読んだ事があるが、 いつも気になるのは、まるで言葉を「記号」のように粗末に扱う 「無神経さ」と驚くほど「無個性」な集団の暇つぶし会話だ。 ようするに2chとは、今の若者を中心としたカルチャー(ってほどのものでは ないが)のある意味象徴的なものなのだろう。まさか、最先端と 思ってる奴はいないだろうなぁ?
2chを面白いと感じる神経は僕にはないので、 あの記号化された言葉でページが埋められた「電車男」を 面白いと思うはずもなく、ただただ薄ら寒いものを感じていたわけだ。 で、映画も大ヒットだそうで。「あいのり」並みのくそくだらない内容を 人から聞き、突っ込む気力も失せた。 若いカップルが映画館でこれを見て、泣くんだってさ。おいおい。 ついでにいえば、中谷美紀ちゃんは、過去最低のつまらない役柄なのね。 「ケイゾク」は素敵だったのにね。電車男の宣伝写真を見ると 美紀ちゃんの鼻から下が、妙に老けた感じで色気が全く消えていた。
響 一朗
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