A Thousand Blessings
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2005年06月16日(木) 電車男


 

以前、書店で「電車男」を10数ページ立ち読みしたが、
なんともひどい代物で、驚いた。
出版社の仕掛けた「商売」という観点から見ても
安易な方法に頼ったそのやり方は、評価以前の問題。
つまり、あの程度の内容で満足できる質の低い活字好きの暇に
つけこんだ、いかにもな商売なのだ。文化の破壊と言ってもいい。
そのことを出版社はよく分かっている。
分かっていないのは、喜んで買っていく人々ばかりなり。
僕自身2chの投稿は何度も読んだ事があるが、
いつも気になるのは、まるで言葉を「記号」のように粗末に扱う
「無神経さ」と驚くほど「無個性」な集団の暇つぶし会話だ。
ようするに2chとは、今の若者を中心としたカルチャー(ってほどのものでは
ないが)のある意味象徴的なものなのだろう。まさか、最先端と
思ってる奴はいないだろうなぁ?

2chを面白いと感じる神経は僕にはないので、
あの記号化された言葉でページが埋められた「電車男」を
面白いと思うはずもなく、ただただ薄ら寒いものを感じていたわけだ。
で、映画も大ヒットだそうで。「あいのり」並みのくそくだらない内容を
人から聞き、突っ込む気力も失せた。
若いカップルが映画館でこれを見て、泣くんだってさ。おいおい。
ついでにいえば、中谷美紀ちゃんは、過去最低のつまらない役柄なのね。
「ケイゾク」は素敵だったのにね。電車男の宣伝写真を見ると
美紀ちゃんの鼻から下が、妙に老けた感じで色気が全く消えていた。


響 一朗

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