A Thousand Blessings
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2004年06月09日(水) 繊細な堂本剛。“original color”を聴きましょう!

購入してまだ2日。
すでに20回以上聴いている。(職場でもリピートしている)
堂本剛のNEWマキシシングル「WAVER」のなかの“ORIGINAL COLOR”。

TBSドラマ「ホームドラマ」のエンドテーマ曲として毎回「画面」では
聴いているが、こうして改めてCDで聴くと、音作りのこだわりの部分が
非常によくわかる。
作詞・作曲は堂本自身。
彼のソングライターとしての資質はこれで全面開花したと断言して良い。

役者として真剣に演じる時の彼は、バラエティで道化を演じる彼の
数倍魅力的である。(それは、「ホームドラマ」で共演しているユースケ・サンタマリアにも当てはまることだ。)

彼は声がいい。素のままの関西弁で話す時も、ドラマで演じる時も、
歌う時も、彼の声には周囲を共振させる独特な響きがある。
それは、金田一少年時代から感じていた事だ。
はじめてKinki Kidsを聴いた時も、光一の声は耳を素通りし、
剛の声だけが耳に残った。
その後も、やはり多少は上手くなった光一だが、剛の声にマスキング
されてしまう傾向がある。

さて、“ORIGINAL COLOR”だ。
歌詞にこういう部分がある。

『溢した砂を掻き集めるような
 繊細な仕草が』

この『繊細な仕草が』の声の響き方に強烈に感じるものがあった。

センサイ・ナ・シグサガ。

「ナ」を挟んで、「セ」「サ」「シ」「サ」とサ行の言葉が飛び石で
置かれている。
これは、おそらく偶然だろうが、発明だと思う。
実際に聴いてもらえば分かることだが、
非常に耳に残る「音」の連なりである。
彼は、あえて無声音風に(当然、有声音だが)発音して
ニュアンスを醸し出している。

これが、僕がハマった箇所である。
もうひとつ言うと、「グ」と「ガ」の存在も見逃せないのだが。


曲のアレンジはご存知、亀田誠治。
ブリティッシュロック・テイストばっちりのギターソロも素晴らしいが、
何と言っても、ドラムスでしょう。
ドラムフェチの僕を十分満足させてくれるものだった。

冒頭の歌詞。

『僕がもうちょっと
 多分もうちょっと
 明日を無視して笑えたらな 
 いつかもうちょっと
 そうねいつかもうちょっと
 無鉄砲な僕に逢えたらな』

『笑えたらな』の『な』の後に入ってくるドラムスのリムショットから
始まるわずか数秒間の快感。
このドラマーのセンスの良さが全て味わえてしまう。
こういう何気ないわざを是非評価して欲しいと思う。

“ORIGINAL COLOR”を、2004年度上半期のベストソングとしたい。
3曲目の“ココロノブラインド”も“ORIGINAL COLOR”同様、
桜井和寿の影響が大だが、非常にいい曲だと思った。
特に最後のリフレインで歌われる
『あはは』が素晴らしい。

いやいや、、堂本剛。本物だぞ!


響 一朗

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