A Thousand Blessings
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2004年05月14日(金) 三木たかしを語りたい、語れない。

筒美京平、中村八大、いずみたく、浜口庫之助、三木たかし。
以上が僕が好きな日本の作曲家ベスト5。
人に「筒美京平ってどういう人?」と聞かれれば3時間でも語れる。
以下、八大さんもハマクラさんもいずみたくも同様に語れる。
三木たかしだけが語れない。
理由はわからない。これが三木たかしだ!という決定的なものが
ないせいかもしれない。
しかし、先日も書いたが、僕が、沁みる曲だなぁ・・と思ってクレジットを見ると
実際に三木たかしの曲の場合が何度もあった。
僕には三木たかしの曲に無意識に反応してしまうアンテナがついているのだろう。
要するに、それは「好きなのだ」ということである。単純に考えれば。
しかし、単純に済ませたくない性格の僕は、必死で三木たかしを
分析しようと試みる。そして何度も挫折する。試みの最中に聴きこんで
しまうのが常だ。

「で、三木たかしって・・何なのよ?」
「え・・・っと、作曲家です。いっぱいいい曲書いてます。」
「で、どういう個性なのよ?」
「え・・・っと、メランコリック・・・というか・・。」
「転調とかするの?」
「い、いえ・・・あんまり。」
「三重構造とかなってるの?」
「い、いえ・・・あんまり。でも時々は三重っぽかったりして・・・。」
「ハーモニーは斬新なの?」
「い、いえ・・・特に不思議な和音とかは使っていないかと・・・。」
「結局、メロディが覚えやすいとか、そういうこと?」
「ああ・・・、覚えやすい事は覚えやすいですが、あの・・
でも、あんまり普段口ずさむことはないです・・・ね。」
「じゃ、ダメじゃん。」
「あ・・言い方が違ってしまった・・。えっと、声に出しては歌わないけど、
心にはいつも流れているっていうか・・・。上手く言えないけど。」
「ほんと、上手く言えてないね。漠然としててわかんないよ。」
「で、ですよね・・。ぼくも漠然としててわかんないんです・・実は、、あはは・・。」
「ま、今度聴いてみるわ。」
「い、いえ・・・いいっす・・。僕の心の中にだけしまっておきますから・・。」


三木たかしは、いわゆるヒットメイカーではない。
しかしかなりの数の曲を書いていて、無名な歌手が歌ったものでも
佳曲は多い。
おそらく「三木たかし選集」が万が一発売されたとしても
一般の人が知っているのは6〜7曲くらいじゃないかな?

石川さゆりの“津軽海峡・冬景色”と “能登半島”それに
わらべの“めだかの兄弟”、あとはテレサ・テンの“愛人”“つぐない”
“時の流れに身をまかせ”“別れの予感”。それくらいじゃない?

もちろんそれらの曲は大好きだ。
他に僕のお薦めは(誰に薦めているんだか・・・)
伊藤咲子の“乙女のワルツ”
18歳浅田美代子の傑作!“想い出のカフェテラス”
あべ静江が清純派オナペットだった頃の傑作!“コーヒーショップで”
うざいナオタロの影も形も無かった頃の森山良子の“禁じられた恋”
前川清の“花の時・愛の時”
そして、美空ひばりの“さくらの唄”
坂本九ちゃんが世を去る直前に録音した曲。恐るべき傑作!!“心の瞳”
(この曲は、九ちゃんBOXにしか入っていない。何故普通のベストに
入れないのか?中学生や高校生の合唱曲にもなっているのに)

これ以上書くと、誰も知らない曲のオンパレードになっちゃうから
やめとく。



T氏への私信追記

大事な2曲をお忘れです。

T・レックスの“チルドレン・オブ・ザ・レヴォリューション”と
CSN&Yの“ティーチ・ユア・チルドレン”。
あと、、、ディープ・パープルの“チャイルド・イン・タイム”もあったぞー
子供をテーマにしてるかどうかは知らないけど。

そういえば、磯野貴理子が若い頃組んでいたコントグループは
面白かったなぁ。けっこう笑えた。
「チャイルズ」。チャイルドの複数形だから「チャイルズ」というギャグに
結構ハマってた。(笑)


響 一朗

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