A Thousand Blessings
2004年1月〜最新ひとつ前に戻るひとつ先に進む


2004年04月14日(水) かの香織。月刊カドカワ「ミスチル特集」を読む。MOONDOG。レジデンツ。高田渡。

やったッ!遂に池袋の中古屋で見つけた!
かの香織のアルバム「EXTRA BRIGHT」。
この日本の女性ポップス史上確実に5本の指に入る傑作が
なんとも悲しいことに(もちろんうれしい事に)350円でした。
100円割引中とかで250円・・・・!!
しかし、見つけたときはちょっと呆然とした。
ああ・・・・あったッ!!!ってな感じですわ(笑)
このアルバムがどれくらい「すごい」のかをここで説明する事はできない。
聴いてもらわねばダメなのだ。
1曲目「太陽の理由」、2曲目「空のアンテナ」、3曲目「青い地球はてのひら」。
このぶっ飛んだ3曲の流れの素晴らしさ!
3曲まとめて次のオリジナルCD‐R『にほんのうたぢから・にー』に入れるか?!
5曲目の「イン・ザ・ルーム」のサビでエクスタシーに達するあの感覚を味わう。
そしてラストナンバーの「ゼロになれ」・・・・。もう書けんぞ。嬉しすぎて。
作詞・作曲は全曲かの香織。アレンジは、屋敷豪太、
高浪敬太郎(元・ピチカート・ファイブ)、門倉聡、山内薫。
くどいようだが、250円だ!!!きゃは!


別冊カドカワの「ミスチル特集号」を買った。
でもって、全部読んだ。
メンバー自身のインタビューに関しては他雑誌でも紹介されているし、
特別新しい切り口のインタビューでもないので、まあ、こんなとこかな?
もちろんインタビューの内容には共感してる。
メンバーによる「シフクノオト」の全曲解説は、明らかに詰めが甘い。
もっとコアな内容にできるはずなのに、雑誌の性格上か、
ファンクラブの会報並みになっている(笑)

小田和正はちょっと反省(?)していた、のかな?
「俺もあのころはあんな風に考えていた・・・」とな。
しかし、桜井は小田の歳になってもそんな風にはならんと思うぞ。

ミュージシャンが選んだ「至福の曲」のコーナーは
こんなミュージシャンしか集まらんの?という感じですわ。
新たな発見はほとんど無し。
唯一、HEAT WAVEの山口洋が言った「日本語が理解できる自分に感謝する」
という表現は、気に入った。僕もそう思う。
よく思ったんもんだ。アメリカ人だったら、
ディランの歌詞を理解できるのに、ってね。

東儀秀樹がコメントする必然性ゼロ。自分の宣伝してどうする。
ヴァイオリニストの奥村愛がコメントする必然性ゼロ。ミスチルの曲を
クラシックでなんかやられちゃたまらん。せいぜいオルゴール止まり。

「男のミスチル・女のミスチル」コーナーで
社会学者・宮台真司が書いている事は彼のネットでも書かれてたが、
そうだ!と納得できる満足すべき内容。
それに対して女のミスチル側の漫画家の倉田真由美はお話になりません(笑)

小林武史のインタビューも小林武史論ももうひとつつまらない。
もっと、深いところに僕とか僕の友人は入ってしまっているわけね。
だから、こういう「モーニング娘。読本」とたいして変わらないものは
買うべきじゃないのかもね。

僕は自分の耳だけを信じちゃう。


MOONDOG(とはなにか?について書く気なし)の「
HONKING GEESE」の2拍子のズンタズンタズンタズンタ〜・・・・♪みたいな
よじれて奇形で、でもって健全なくらいズンタズンタなリズムの
音楽をどうしようも面白く感じる。
こういうのをさ、若い奴でも中年でもいいからさ、日本人もやってみなよ。
いや、もしかしたらインディーズあたりには、
そういうのをやってる連中もかなり低い確率だがいるかもしれない。
でもさ、メジャーの連中が一般大衆の好みや期待を無視して、
ディレクターやプロデューサーを説得して、
もちろん売上げ度外視(充分稼いでいるんだから)でやってみることに
意味があるんだよなぁ。
いつまでたっても日本からフランク・ザッパが出てこないジャン。
僕はずっとザッパやキャプテンビーフハートやムードッグのような
存在が現れるのを待っているんだよ。
生きているうちに何とかして欲しいもんだ。けどなぁ・・・
音楽界の状況は年々保守的になってるからね。
突然「気がふれちゃう」とか、そういう突発的事態でもないと無理かも。
(あえて「差別用語」を使うが)、
「キチガイ」になった時の山下達郎や大滝詠一や細野晴臣あたりなら
期待できそうだけど。


レジデンツ(とはなにか?について書く気はなし)の最高傑作は
間違いなく「ESKIMO」だ。
このインチキワールドミュージックは何かの儀式の音楽のように聞こえる。
1曲目の“セイウチ狩り”では(本物ではないだろうが)セイウチの声が入っている。
だから、どうなんだ?という世界だが、とにかくどの曲も楽しい。
この楽しさは、ワクワクではなく、フムフム→ナ〜ルホドに近い。
近々友人に貸して感想を聞く予定。ちなみに夜に電気を消して聴くのが
正しい使用方法。


高田渡(とはなにか?について書く気はなし)がいい。
ずっと言いつづけているが、最近ではドキュメンタリー映画も作られたそうだ。
来ているぞ!渡よ!次回の『にほんのうたぢから・にー』の冒頭は高田渡になるが、
このひとの歌は本当に強いと思う。
そう、声がいいんだな。こういう声に生まれたかった。
発声された瞬間からスピーカーで流れるまでに何の加工もされていない声。
何度も何度も言うが、最高傑作は「汽車が田舎を通るそのとき」だ。
ゆずは拓郎は聴いているが、高田渡は聴いていないと思う。
と、勝手に決め付けるのが昭和30年生れの特徴だ。許せよ。


響 一朗

My追加