A Thousand Blessings
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2004年03月07日(日) |
ミスチル、鈴木JENを大いにリスペクトする僕であった! |
ミスチルの新作「シフクノオト」の発売が待ちきれず、 docomoのサイトから携帯の着メロ(曲名は新曲の“paddle”)を ダウンロードした。いい曲だ。45秒しか聴けないのが残念だ。 ああ・・・は〜やくこいこい〜4月〜7日〜♪
友人がミスチルのドラマー鈴木・JENについて書いていた。 CDではそうリアルには感じないが、ライブ映像を観ると、 このグループの音作りの正に要になっているのがドラムスとベースで あることがわかる。 いや、音作りだけではないかもしれない。 桜井の曲作りにおいてもこのリズム体の存在は、 音楽的発想の重要な源になっている可能性がある。 もちろん音作りの決定権はアレンジャーの小林武史にあるとは 思うのだが、JENのあのドラムスをここで鳴らしたい、といった 欲求が曲作りの最中に沸々と湧き上がってくるのはありえる。
JENのドラムスの叩き方は、いわゆる「正しい叩き方」ではない。 右手のスティックでハイハットを刻む時、脇は基本的には締めなければ いけない。何故なら無駄な筋肉運動からくる疲労を最小限に 抑えるためであり、それが正確なリズムのキープを可能にしてくれるからだ。 さらにいえば、脇を締める事で、手首のスナップだけでリズムを刻むことが 容易になる。僕もドラムスを叩いた経験があるが、脇を締めた方が 圧倒的に肩が凝らない。長い時間叩ける。リズムが崩れない。
“口笛”のあの魅力的なドラムスを叩く映像をごらんになった方は気付いただろうか? JENはまるでヤクルトの古田選手のように脇を開き、 肘が肩の高さまで(大袈裟だが)上がっている。 その時、僕は気付いた。 普通のドラマーと違い、JENの場合は、手首から肘にかけての ラインで「波打つようにして」リズムを作り出しているのだろう、と。 これはかなり正解に近いか、正解そのものだと思う。 肘が高く上がっているため、当然スティックが振り下ろされる際のトップの 位置が「異常に」高い。 (普通、この叩き方をするとかなり疲労するのだが、 おそらくJENは筋肉トレーニングで鍛えているのだろう。 ただのノンベーではない) それが彼のドラミング・スタイルをキース・ムーン(The whoの伝説的ドラマー) っぽく見せているのだろう。 ただしこれはあくまでも見た目であり、実際にはゴムが伸び縮みするように 「グルーヴ」するJENのドラム演奏の音に一番近いのは (独断だが)ピンク・フロイドのニック・メイスンだと考える。 これもかなり正解に近いか、正解そのものだ。 同じリズムを延々とキープする曲で、 徐々にドラムスが「熱く」なっていくのがわかる。 これがグルーヴの正体なのだが、ニック・メイスンにもそういう感覚が 大いにある。 ただし、JEN自身が一番好きなドラマーはレッド・ツェッペリンの ジョン・ボーナムではないだろうか?知らないが。 タムタムやスネアーにステッィクが叩きつけられる時の 角度、その時のからだの動き、そして音色(これはあとでどうにでもできるが)に 影響が伺える。 でも作り出される「間」はニック・メイスン。(僕も相当くどい)(笑)
余談だが、カーネーションという日本の素晴らしいグループの 名ドラマー矢部浩志がJENに非常に良く似たプレイをする。 グルーヴして間を作り出す。是非お聞きくだされ。
ちなみにJENの演奏で僕が一番すきなのは、 アルバム「it’s a wonderful world」の中の “渇いたkiss”。 全くもって見事な演奏だ。 さらにいえば、DVD「wonderful world on DEC21」の中の 同曲のヴァージョンはスタジオ盤の2倍グルーヴしている。 JENは歌も歌うが、JENのドラムスはさらに歌っている。
響 一朗
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