A Thousand Blessings
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2004年01月05日(月) |
ミスター・チルドレン〜優しい歌〜 |
よくよく考えたら、年末からずっとミスチルのアルバムを聴き続けている。 シングルカットされたナンバーが、アルバムの中では別の輝きを 持っていることにも気がついた。 「深海」における“花”、 「BOLERO」における“everybody goes”、 「DISCOVERY」における“終わりなき旅”、 「Q」における“口笛”、 そして「IT’s A WODERFUL WORLD」における“君が好き”。 これらの曲は全てアルバムの中の「イカセどころ」となっている。 アルバムならではの凝ったサウンドや意味深な歌詞の世界に 我々を誘っておきながら、いわゆるヒット曲で落とす。 そして、我々はいとも簡単に落ちる。 このパターンを創り上げるには、とてつもない音楽的才能と ヒット曲を生み出す「技術」が必要とされる。 ミスチルは現時点ではそれに成功している。 いや、おそらく今後もその路線を突っ走って、 やがては日本のロックシーンにおける絶対的な地位を確立すると思う。 これから10数年後のことである。 そのとき、僕は還暦を迎えている。 ウヒャ〜〜〜!還暦だってさぁ(笑) でもいいんじゃない?還暦でミスチルに夢中になってる己の姿を 想像しているだけで頬がゆるむ。
年末に「優しい歌」というミスチルの歌詞集を買った。 最近、老眼が進んで歌詞カードの字が読みづらかったので、 このような本の形になると実に助かる。読みやすい。 活字表現としてみても、桜井の詞は素晴らしい。 何度も読み返す。背表紙には「詩集」と書いてある。 「ビートルズ詩集」や「ボブ・ディラン詩集」と同じように 「詞」ではなく「詩」として扱われている。 そうなんだよなぁ・・・と納得する。
『どんな未来を目指すも 何処に骨を埋めるも 選択肢はいくつだってある 言うなれば自由 そして僕は微かに左脳の片隅で君を待ってる』
『僕は世の中を儚げに歌うだけのちっちゃな男じゃなく 太陽が一日中雲に覆われてたって 代わって君に光を射す 優秀に暮らしていこうとするよりも 君らしい不完全さを愛したい』
『全部おりたい 寝転んでいたい そうぼやきながら 今日が行き過ぎる』
『口笛を遠く 永遠に祈るように遠く 響かせるよ 言葉より確かなものに ほら 届きそうな気がしてんだ』
『良かったことだけ思い出して やけに年老いた気持ちになる とはいえ暮らしの中で 今 動き出そうとしている 歯車のひとつにならなくてはなぁ』
響 一朗
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