言葉というもの

 言葉というのは、事象を固定するものだとふと思った。
 世界にあるモノや、感じたこと、そういう、漠然と、しかし確たるものを、浮かび上がらせる。

 思考は言語で行われているという事実、それに対する本質的かつ根本的な感性との隔たり。
 完全な言葉というものは、いつの日か発明されるのだろうか?
 言葉を言葉で説明するということは、いまの世での困難ランキングでもかなり上位に入ると思う。
 試しに、言葉を明確に定義してみようとしても、出来るものじゃない。
 これは、人間の定義、生き物の定義、世界の定義、そういうものと似ていると思う。

 言葉に出来ない、まだ「それ」を形にする手法が見つかっていない、そういう事象。
 世界には、そういうものがまだたくさんあるんだと思う。
 言葉が万能ではないのは、人が万能ではないという何よりの証明になるんじゃないかな。

 言葉を紡ぐのは難しいなぁ。
2005年02月20日(日)

日々 / いけだ