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re-invention



 Eスクエアアドバンス成果発表会

早朝より,雪の残る東京お台場へ。
さすがに新しく開発された都市。
今話題のフジテレビをはじめとした多くのビルが
近未来を予感させるもの。
午前中は,Eスクエアアドバンス成果発表会
教育産業関係者とテクノロジーに特化した教員の集まり。
受付付近でさっそく原さんにお会いする。
教育にITをという流れを作り出そうという
気迫にも似たものを感じる。
3年すれば,過去のものになってしまう中で,
今作ったものを今売らなくてはという思いもあるだろう。
標準化すれば,大きな利益がそこには出るのかもしれない。
自分のような者にも,何とか自社製品を売り込もうとする方々。

「はたして,e-黒板とe-教科書の活用は日常化するのか?」
と題したシンポジウム。
「物がないと使えない。でも,物があれば使うのか。」
作図ツールの集まりでの話題と,大差ない話題も多い。
群馬の上原さんの話は,コンパクトながら,
よくまとまってわかりやすい。
教師は案外教科書を使わない。
手元を見ているのでは,見せたいところを見ているのか実感がわかない。
また見せたくないところもあるからではないのか。

という分析に納得。
e-教科書とe-黒板なら,展開の中で教師が工夫できる。
しかも手元の教科書と同じ安心感が生徒にもある。
・・・なるほど。
e教科書は,1月の静岡での会に比べて,
操作感も格段に良くなったのではないかと感じる。
ただ,電子情報ボードを何とか標準化したいという思いはわかるが,
机を大きく動かして掃除をする日本の公立学校では,
あれだけ大きく重いものを常時置くわけにはいかないように思う。

岡山情報教育センターの太田淳一の話は
積み重ねられた実践に裏付けられ,分かりやすい。
IT機器が学校で活用されない理由を,
活用イメージのなさ・多忙感・苦手意識・価値・効果を知らない
とずばりまとめ,それに立ち向ってきたことを語る。
本気で普及に努めてきたことがよくわかる。
こんな授業をしたいという方向に話が向かうのもいい。

語っている本人は気がついておられないかもしれないが,
毎日新聞社 平野秋一郎氏の
e黒板は,増幅器。先生にとっては教える伝え方を増幅する。
先生がいいものを持っていれば,どんどん増幅してくれる。
チョーク一本で生徒を惹きつけられる人は,
さらにすごいものができる。

という言葉の裏にも,なぜITが普及しないのかが見える。

三菱総合研究所の吉村春美氏の
電子情報ボードを使うことで,
指導案作成と授業研究を効率よく行うことができる。

という着眼点は面白い。
確かにこれなら,多くの先生方とも話をしながら
教材研究ができる。

横浜市の佐藤幸江先生の
マニュアル化してしまうと,実は危ない。という話にも納得。
子供たちの実態把握と,教師のねらいがしっかりしていないとだめ。
見せるだけで子供たちが分かる気になってはいけない。
しかし,デジタルボードが常時教室にあることで
有効活用されていくのではないか。

というのはその通りかもしれないが,
これだけの金額のものが,のんびりと導入・普及されるとは思えない。

その後の全体会のシンポジュウムも刺激的な話が続く。
陰山先生は,もう次のことに着手している。
アイディアが次から次へと沸く方だ。
また,
先生と生徒の間を切り離すようなものは,どんな機器でもだめだ
という,東京の赫多先生の引用された発言にも納得。

これまでは,IT情報を共有化する場合,
すべてパソコンの中でやろうとしていた。
それは近くにいるのに,携帯電話でやり取りするようなもの。
生のコミュニケーションより強いものはないのだから,
そんなことをする必要はない。
また,IT機器を教師だけが使うのではなく,
生徒も道具として使う方向で考えないと,授業は面白くならない。
ただし,全員にパソコンを持たせなくてもいいのだ。
黒板のいいところは,教師も生徒も気軽に使えるところ。
内田洋行のインタラクティブユニットのようなものがあれば,
パソコン一台+プロジェクターでも,
生徒が操作する場面を作れるできるのだ。
黒板上でに発表する生徒が操作して,みんなで共有化できる。
作図ツールも,そうやって提示していけば,
生徒が自然に操作を覚えて,
自分でも操作できるようになるのではないかと感じた。
集団の追求の中で,生徒が黒板上で作図ツールを操作して
自分の考えを発表する・・・
そんな場面ができたらいいなあと思う。

IZUMI-COSMOの書き込めるマグネットスクリーンも含めて,
科研費や松下財団が通れば,検討しようと思う。


午後は,本郷にある東京大学で,beatというセミナーに参加。
お二人の講師の話を約3時間聞く。
Ben Williamson
(Learning Researcher, NESTA Futurelab/U.K.)
Sen-Ben Liao
(Center for Educational Computing Initiatives, MIT/U.S.A.)
ゲームを使って教育をとか,
バーチャル画像で物理の授業をという
全般的には自分にも分かる面白い内容なのだが,
英語での講演はさすがに辛い。
3割ぐらいの単語しか聞き取れない自分にはとても難しい。
クリヤーな日本語にしてくれる通訳の方の優秀さを感じるも
とても質問はできない。
帰り道を間違えて,無駄に1時間も歩く。
秋葉原や大きな本屋に立ち寄る元気も失せ,そのまま静岡へ。

やはり静岡は暖かい。

2004年03月05日(金) 3Dジオシェイプスで楽しむ


2005年03月05日(土)
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