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re-invention



 「遊び心」は数学の原点!?

進路関係の仕事を早朝から。

朝の全校集会で,ちょっとした波紋。
相変わらず欠席が多いわがクラス。ウム。

授業は,10/29研究授業と同じボール落下。
実験の測定で失敗しやすいところを,フォローするが,
45分の短縮授業では,数式を求めるところでタイムアップ。
それにしても,あっという間に時間が過ぎる。

さらに,研究授業の次の授業。
生徒の素朴な問を,自由に実験をさせてみるもの。
さあ,どんなことをやりだすのか。
ボールのバウンドをデジカメで撮影し,それをプロジェクターでグラフ黒板に投影し軌跡を数式化しようとしている。頂点が格子点からずれているので,グラフを平行移動して描き直している。本人は気がついていないが,こんなことを当然のようにやってしまうところが実はすごい。
このグループは斜めにしたグラフ黒板に,濡らした軟式野球ボールを斜め上に転がし,その軌跡を数式化しようとしているもの。いろいりな放物線が簡単に見えるところが面白い。
見た目以上に3つの放物線の比例定数の差が少ないのに驚く生徒たち。


サッカーボールとピンポンは,どちらが早く落ちるのかを距離センサーCBRで測定してみたり,デジカメで撮影したり。ゴルフボールとも比較して,楽しんでいた。何回かの実験の結果,ゴルフボールとピンポンでは,ピンポンの方が早く落ちることを発見する。ゴルフボールのディンプルが影響しているのか?
こうなると,数学ではなくなってくるけれど面白い話。
「ピンポンに水を入れたものと比較したらいいんじゃない?」
という意見も出る。
この後,空き時間に職員室でさっそく実験するM先生。
今度は水を入れた重いピンポンの方が落ちるのが早い!
いったいどうしてなのか?
それを見ていた教頭先生(音楽)は,
「当然そうなるはずでしょ」と笑うが,納得できないM先生。
生徒だけでなく教師だって思わず科学したくなる話だ。


廊下で遊んでいると思ったら,ガムテープを転がして,その距離と時間の関係を距離センサーで測定しているとのこと。
だんだんゆっくりになって止まるから,これも2乗に比例する関数になるのではないかと思ったという,予想を立てた上での実験。
そう言われてみればそうかもしれない。

実際に測定し,動きが止まるあたりを頂点に見立ててグラフで近似すると,なんと2乗に比例する関数でほとんど近似されてしまった!!
こういう面白いことに,どうして気がついてしまうのか。
生徒の豊かな発想(遊び心)には脱帽するしかない。

研究授業でも出された,
「ボールの高さとバウンドの高さの関係」は,
測定が今ひとつ上手くいかなかった模様。
床の固さがバウンドする場所によってかなり違うようで,
簡単には数値化できなかったとのこと。
こうなると,統計的な手法も導入しないといけない。
いろいろな数学が,必然性や遊び心から生まれていることが見える。
でもそろそろこの単元を終わらなければ。



続いて選択授業。
新たな発見もいくつかあり,
自分でも数学したくなる。

交点の軌跡は,楕円なのか・・・
どうしてそうなるのだろうか?




放課後は進路関係の学年部会。
他の先生に説明しながら,今後の自分の仕事の多さに唖然。
数楽しているばかりではいけないのが,今の中学校教員の定め。
こちらも大事な仕事に変わりない。


2004年11月02日(火)
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