2007年03月25日(日) 諦めたらそこで試合終了ですよ

えあですこんにちは。
母入院日記その11。
初日はこちらから。



3日連続でお見舞い日です。

どうも母のいる病室は入院患者の回転が速いようで、入院から1週間ほどの時点で母は部屋で一番の古株になっていました。
この部屋に入る皆さんは来たと思ったら割とすぐに退院していかれます。
しかし母はもう入院してから12日になりますが、未だ検査結果の正式なお話も聞けていません。一体退院はいつになるのでしょうか。

あ、一応病院の名誉の為(?)に言っておきますが、全くお話がない、ということでもないのです。
病室にて時たまお話を聞くことはあるそうですし、入院してすぐ、まだ殆ど検査がされていない頃にですが、病名や今後の方針が簡単に纏められた紙を渡されて説明があったそうです。

病名:腹水、入院期間:1ヶ月ほど

と、その紙には書いてありましたが、腹水というのは病気そのものではなく、何らかの病気がある場合に生じる症状ですので、これは本当に暫定的なものです。
その「何らかの病気」次第で入院期間は変わってくるのでしょう。

ということは、この「1ヶ月」は最低ラインと考えた方がいいということでしょうね。
大元の病気がすぐに退院してさしつかえないものであるならば1ヶ月……
すぐに退院できないものであるなら……

……。

早く退院できることを望むばかりです。



本当は……
もしそんなことが出来るのであれば、このまま検査結果などを知ることなく、ずっとゆっくりしていられればいいんですけどね。
入院前は身体が重すぎて、寝ているだけでも苦しかったようですが、今は大分むくみも取れ、体重も減っているので苦痛はない様子。
身体に何らかの病気が隠されているとしても、それも今の所母に痛みなどを与えてきているわけではありません。
トイレは大変ですが、食べるものや行動に制限があるわけでもなく、辛い治療があるわけでもない。
家事や、仕事や、本当の病名なんかに煩わされることのない、優雅な3食昼寝付の生活を、このままいつまでもいつまでも続けることが出来たなら……

……勿論そんなことが出来るわけはありませんけどね。



話は変わりますが、自分や親しい人が病院に入院した経験がある方はご存知でしょうが、病院内ではテレビカードというプリペイドカードが大活躍しています。
これはその名の通り、部屋のテレビを見るためのカードですが、それ以外にも洗濯機を使うのにも、冷蔵庫を使うのにも、FAXを使うのにも使うという便利カードです。

先日、母の隣のベッドだった人が退院する際、
「使いかけだけど、色々お話してくれてお世話になった左沢(仮名)さんにあげるわ」
と、母にテレビカードを下さったそうです。
「1階で換金できるよ」
と母が教えましたところ、「げんが悪いからいいわ」と断られたとのこと。
そういうもんか?と思いつつも、使いかけならと有難く頂戴し、退院を見送ってから使ってみたところ、それは実は使いかけなどではなく、1000度数ぴったり入った新品だったそうでした。
なんとも小粋な方です。

入院生活での娯楽としてはTV以外にも、家から差し入れた漫画を読んでいる、と前に書きましたが、具体的に何を読んでたかというと、スラムダンクだったりします。他にも読んでましたが。

妹は毎日のようにお見舞いに来て、読んだ分を持ち帰りまた持ってくるを繰り返していましたので、私が気づいたときにはIH予選の陵南戦からしか病室にありませんでしたが、私もそこから読み始めました。
まあ、ストーリーは知っていますし、何よりこの試合はえあさんの最も好きなストーリーのひとつなので文句はありません。

いやあ、久々に読みましたがやはりスラムダンクはいいですね。
「安西先生……バスケがしたいです」、とか、
「諦めたらそこで試合終了ですよ」、とか、
オタクならずとも知るたくさんの名言を生み出したこの作品ですが、私はこの陵南戦ラストの、
「戻れ! センドーが狙ってくるぞ!」
が隠れた名言だと思っています。
このシーンを筆頭に見所が目白押しな試合です。私、この試合だけでご飯3杯くらいいけます。

こんな感じで、母の病室はTVも見れるしリクライニングベッド付というなんとも素敵な漫画喫茶と化していました。
3日間入り浸り、漫画も大分読みつくしました。明日からはまたしっかり会社にいってきます。

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