よくよく、『運命』という言葉が使われるのが松本アニメ。『銀河鉄道物語』もまた、例外ではない。しかし、この『運命』とは何か? という問いかけほど、難しいものもないのではないか。
その出会いが、別れが、過去が現在が、そして、未来が──必然なのか、偶然なのか。見方によっても、受け取り方によっても、全く違ってくるだろう。 そういったもの全てを包括したものとでもいうのだろうか。答えなどはない、のかもしれない。 また、『運命』は変えられる──そんなテーマさえもある。過酷な『運命』に立ち向かい、乗り越えていく。『銀鉄』主人公、有紀学に課せられた正に『運命』でもある。 それは彼自身の歩むべき道に、人生に、同時に自身に関わる人々の──家族に、友人に、仲間達の待ち構えている厳しい現実そのものか。自分だけではない、周囲の人々を襲う『運命』にまた、彼は翻弄され、傷付きながらも前に進むことを求められている(ように見える)。 父や兄が死に赴くのを止めようもなく見送り、友人の凶行に涙し、仲間の唐突な死を受け止めざるを得ない……。 輝は妙に理想主義に走るが、その根幹が今一、明瞭でなかったがために、青臭いどころか、偽善者にすら見えなかったシリーズ当初の有紀学という主人公には全く好感も共感も持てなかった。(銃を撃たない主義にしても、何故か、には触れられているとはいえない。単に『人を救う仕事に銃は要らない』では説得力に欠ける。多分に父や兄の死が引鉄だろうか、という推測ぐらいしかない) それでも、任務を通して、様々なことを学んでいる(かな???)様子はまぁ、伝わらないでもなかった。
そんなこんな(ブルースの墓前で、あんなに号泣したことだし^^;;;)で、もう少し好意的に見てやってもいいかなー★くらいには思うようになり、その辺の心理的変化と、とにかく最悪だったブルースとの関係改善話を目指してみるつもりになった。 BS本放送は最終回を残すのみ──やはし、このくらいまで見て、キャラを掴むなり何なりしないと書けないもんでもあるのだろう。 最初はブルース視点で進めるつもりだったが、敢えて、学の視点から語ることにしたのも、その心理を探ってみたかったからでもある。 因みに舞台は第10話『分岐点』直後からのストーリー。見てない方のために、くどくならない程度の状況説明だけは入れたが、あんなもので解るだろうか?(一寸、心配;;;)
タイトル『施条の軌道』は又しても意味不明?でもないつもりだが^^ 『施条』は『ライフル』──ライフル銃の銃身内に刻まれた螺旋状の溝。故にライフル銃は施条銃とも。螺旋状だから、『らせん』と読ませるが、それなら、『螺旋の軌道』でもいいじゃないか!? という声も聞こえてきそうだな。 ご尤も、単に輝の趣味です★ 『軌道』はまぁ、『銀鉄』だから☆ 『銀遥』にも出てくるしね。一方では弾丸の弾道も暗示しているつもり。
さて、続き物がまた増えてしまったなー。ガンバッ☆
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