午前中に配達２件、引取２件。
　また見積で手こずっている。図面を送ってきて木拾いからやってくれというやつ。こういうのは困る。仕上りまでしっかり指示されていればいいけれど、そんなのどこにも書かれていない。電話で聞いてみると大体でいいからと言われてしまう。大体とか適当っていうのが一番難しいのだ。
　昼飯は久しぶりに佐和駅前キンセンでうどん膳。１０３０円と値は張るがボリュームがあって旨い。天ぷらとおにぎり２個がついてくる。天ぷらはエビ、キス、ごぼう、舞茸、なす、かぼちゃ、ピーマン。うどんには小さなお餅も入っている。
　午後からは配達２件。動いてるようで売上は少ない。
　今日の朝一番の現場では昔の荒々しい攻撃的な自分が出そうになった。サッシ屋の搬入の車が強引に入ってきたので怒鳴りつけそうになった。実際に怒鳴りつけはしなかったが、そういう怒りが込み上げてきた自分に懐かしさを感じて逆に微笑ましくなってしまった。しばらくして考えてみると今の僕にはこういう攻撃心が足りないのではないか。自分の利益が損なわれそうになったときはそれを守らなくていけない。攻められないためには威嚇も必要だ。縄張りを守る。獲物を得る。メスを取り合うといった動物本能が薄らいでしまっている。男は敵と闘い続けなければならない。このところ僕は周りとの闘いを避けてきた。自分の中で自分とばかり闘っていたような気がする。自分と闘うというのは単に折り合いを着けているにすぎない。そう気づいた。僕に足りないものは闘争心なのだ。負けるのを怖がっていてはダメだ。小学校の頃、背の一番大きかったトオニシ君に食らいついていったのを思い出せ。本気の闘いをするのだ。
　泳ぐのをやめたのでその変わりの運動をするか、カロリー摂取量を減らすかしないといけない。夜走ろうかと思ったが寒くてダメだった。
　夜、図書館に行く。とっくに貸出期限の過ぎていた本を返し、また違う本を借りてきた。大江健三郎の小説と東京建築マップ。