日中、高校3年生の時の担任の先生を見かけた。 水戸は笠原の問屋街で、100円で売っている自動販売機がある。 問屋街に来た時は、ここによって缶コーヒーを買う。 先生もそこで何かを買って、車に乗り込んだところだった。 この先生は僕らが卒業した後で、ガンになったと言う噂を聞いていたが、 それから10年以上も経っているから、どうやら回復して元気にはなったようだ。 年齢から言って、すでに定年を過ぎたかもしれない。 車の後部座席には釣り道具らしき物が積み込まれていた。
小、中、高と計10人の担任の先生とめぐり会ってきたが、 この高校卒業時のAツトム先生には、全くもって何の恩も感じていない。 国語の先生なのだが、いわゆる事なかれタイプの先生で、良い話をしてくれた記憶が全く無い。 僕の方からも距離をとっていたし、先生から歩みよってくることも無かった。 進路指導もいいかげんだった。 僕の場合、部活動の先生との方が繋がりが強かったせいもあるかもしれない。 高校3年生の3学期、僕の成績はクラスで最下位だった。 この頃、勉強に関しては何もやる気がなかった。 それがこの担任Aツトム先生のせいだとは思っていないが、 この多感な高校卒業時にもう少し影響力のある先生と出会っていたらと、 僕のこれまでの人生において、もったいない部分だったような気がする。
だから街で見かけた時に、声をかける気にもならなかった。 その代わりに軽く会釈をしたのだが、向こうは全く気付かなかったようだ。 それも分かるから、別に会釈したぶん損したとも思わなかったし、 気分を害することもなかった。
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2003年09月02日(火) 常連風 2002年09月02日(月) 炎熱商人
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