何十何回目かの私の誕生日も近い土曜日。
仕事を終えた後、ダンナと待ち合わせて映画を観てきました。
「夫婦50割引」が使えるのが嬉しかったり、悲しかったり。でも、一人千円になるので、キャンペーン最終の?6月まで、出来れば、毎月映画に行きたいな。
ただ。問題は二人の「好み」にあるんです。
ダンナの好みは映画にしろ、(めったに読まない)本にしろ、いわゆるSFや、オカルト、スペクタル、パニック映画…。
それに対して、私の好きなものは、時代劇や人情物からマニアックなものまで、洋画、邦画を問わず、結構、何でも見てしまう方なんですが、チケット代払ってまで行く気がしないのが、SF、オカルト、パニック映画…。
で。この日も三谷幸喜の「THE 有頂天ホテル」か、洋画「フライトプラン」か決めかねていたのですが。「有頂天」は姉が行きたいとのことで、こっちに回して、ダンナ好みの「フライトプラン」に決めました。
○映画
フライトプラン(主演:ジョディ・フォスター)
飛行機という決められた密室で幼い娘が姿を消した。
母の妄想か、何かの陰謀か。
最初から最後までずっと緊迫感があり、スクリーンから目が離せない。
鬼気迫る母の迫力。すごく良かったです。オススメです!
そうそう。エンディングに飛行機の3Dの設計図が出るのですが。
「こんな線(設計図の、客室や、胴体の曲線)ひけるか?」とか。
「これ、もちろんコンピュータやろね?」
とか。ダンナと私、妙なところで興味が一致し、話が盛り上がっていました。
あちこち探しているのに、ペンタブのペンが… どこに消えたんだ。おーい。 最初から娘など飛行機には乗っていなかったというまわりの視線の中で、自分と娘のつながりを信じ、一心不乱に幼い娘を探す母親。すごく強いと思った。
あれ…って…。長女のお産の時だったかなぁ。中々生まれず、結構、難産で。
娘は無事に生まれたんだけど、その夜、ベッドの中で、生まれたばかりの自分の娘が、新生児専用の救急病院へ緊急輸送される夢を見た。
いや。夢じゃない。実際にサイレンの音や、病室を走る靴音まで聞いた。
医師が話し合う声まで聞こえた。
私の赤ちゃんをどこへ連れていくの!?
突然ベッドから起き上がり、今にも病室から抜け出そうとする私に、看護婦さん達が慌てて、スヤスヤと眠る赤ちゃんを抱いて連れてきてくれた。
必死だった。生まれて初めて精神安定剤なるものを飲み、それでもまだベッドの中で、あれは私を安心させる為の嘘だったのではないか、赤ちゃんはすごく様態が悪いんじゃないか、と、うなされながら眠った。
わが娘の為に飛行機までフッ飛ばしてしまう、強い主人公を見て思い出してしまった。何か。ちょっと情けないや。自分が。
Sako