京のいけず日記

もくじ前の日次の日


2006年01月08日(日) 二十歳 甥っ子のネクタイ選び

ほんまはね。渾身のアホならくがき絵を添えたかったんやけど。
「伊達男 35歳のYシャツ・ネクタイ姿」

サラリーマン歳三

サラリーマン歳三(使いまわしのらくがき)


甥っ子の成人祝いにネクタイとベルトを買いに行った。
バーゲンの季節。人も多くて、売り場にもたくさんあって迷ってしまう。
若い子はどんなのが好きなのかな。甥っ子の顔を浮かべてみるが、ふだんの彼からはスーツ姿で澄ました顔からして想像できない。
売り場であれか、これかと迷っていたら、隣で店員さんに聞く人がいた。

「35なんだけど。どんなのがいいのかしら」

私よりもかなり年配の女性客。まさかダンナ様ではあるまい。息子さんにかな。
耳をダンボにして店員さんのアドバイスを聞く。
いつしか頭の中のモデルは20歳の甥っ子から、35歳の誰かに変わっていた。

結局、甥っ子には navy 系のストライプ柄のネクタイと、黒のベルトにした。
歳三さんは…やっぱり和服がいいなぁ。素足で着流し… きゃ。


ともに買い求めた金封には一筆箋のようなきれいな和紙が付いていた。
ふだんは幼児の頃のままに呼び捨てにしている甥っ子。

 …様、と書き始めてみる。少しくすぐったい。

 成人の日おめでとうございます と続けた。

 そして1行、2行…
 面と向かっては言えない、気恥ずかしいことを、拙い文章で書き、

 最後に、お父さん、お母さんを大切にしてあげて下さい と書き終えた。

 年の割には幼稚な叔母の署名と、空行を入れ、全部で8行の手紙。

こんな風に手紙を書くのは久しぶりだ。
相変わらずの無器用な文字。FAXさえも避けているのに、よく書いたもんだ。

中味さえあれば、下手くそな手紙などない方が嬉しいだろう。
ま。いいや。と、ピン札とともに金封に滑り込ませた。
たかだか一枚で大そうな文句だ、と、甥っ子は苦笑いするかもしれない。

成人おめでとう!  これで、いっぱしの男だ。


Sako