京のいけず日記

もくじ前の日次の日


2005年11月18日(金) 悲喜こもごも…

出稼ぎ生活10日目。やっと週末。明日は古巣での仕事。へとへとです。

酔っ払い歳三さん忘年会の声を聞く。
今年も、もうそんな季節なんですね。

こっちでも飲み会するだろうなぁ。
立場上、断るわけにもいかないし。
お酒と、宴会ノリが苦手な私には、
何ともビミョーな季節です…。

好きなことで朝までくっちゃべるのは
大好きなんですけどね。
そりゃ、もう。
しらふで絡んで離しませんよ。


今日は人の関わりについて悲喜こもごもの事がありました。

そんなに親しくなかった方から、突然、遊びに行ってもいいか、などと連絡があったり、誘われるのは、たいてい選挙の時とか、何かの勧誘なんですが。

それを昔の受講生さんからやられると、ちょっと辛い。
元気にしてた? 仕事見つかった? 話したいことが、パンフ一枚で興ざめに。
慣れぬ営業。大変ねぇの言葉より、契約書の紙切れ一枚の方がよっぽど慰めになるのだろう。

けれど。乗れぬ相談。冷たいようだけど、そこまでの情も、義理もない。

足を運ぶ事に色々と思い迷っただろうに…。
冷たい対応、その上で、めげずに頑張れと励ますのは厚顔か。
何とも淋しかったなぁ…。


で。そんな一日の仕事が終わって、帰り道。
何となく沈む気持ちに合わせてか、冷たい雨が降り出した。
傘もなく、駅から家までの道を、とぼとぼと歩いていた。
すると、自転車に乗った見知らぬおばさんが、わざわざ自転車を止めて。

「自転車で帰るから、良かったら、これ使ってください」

と、白いビニール傘を渡してくれた。
え…。子どもみたいにドキマギして、礼を言い損なう内に行ってしまった。


子どもの頃、夕立で、知らない家の軒先で困っていたら、家の中からおばさんが出てきて、これ持っていき、と渡してくれた。

バスの中で小銭がなく、運転手さんも両替が出来ず、困っていたら、回数券をそっと渡してくれた。

白いビニール傘を差しながら、そんな事をふと思い出した。
ちょっと嬉しかったなぁ。

もしも、雨の日に、私が傘を二本持っていたとしたら…。
見ず知らずの他人に「どうぞ」と手渡すことが出来ただろうか。
傘にしても。何にしても…。


Sako