京のいけず日記

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2005年11月16日(水) 名簿のゆくえ


この頃の子って、面と向かって、あんまり「あだ名」とか付けへんのかな。
娘たちに聞いても、どっちかっていうと名前で呼んでいる方が多いみたい。
自分自身、付けられて嫌な思いをしたあだ名もあったけれど…。
その名で思い出す顔の方が懐かしいのは何でだろう。


らくがき絵


悪意による流出ではなく、顧客名簿などを保存したメディアをうっかり持ち出して、どこかに置き忘れる。考えただけでも、げに恐ろしい昨今…。

情報流通の拡大、IT社会の急速な進展によって、もたらされた歪に対応すべく、個人の権利利益を保護するために「個人情報保護法」が制定された。

全面施行されたのが今年の4月1日。仕事柄、耳にする事が多い。最近、チェック体制も強化されてきたようだ。うっかりは許されない。十分に気を付けよう。

…と。これで終わったらいいんですが、そうは問屋が卸さないのダ。
いつもの馬鹿が…以下、続きます。


中高生のいる我が家には、塾や、家庭教師の勧誘の電話がやたらと多い。
まったく知らない相手から「お宅のお子さんは何年生で。どこの中学で…」
などと言い当てられ、あげく将来の心配まで聞かされる。
電話口の相手が今どんな顔をしているか、容易に想像できないんだろうか。
ま。向こうも商売だから、想像出来ても痴れっとしたもんですが。

「その情報どこで御知りになったんですか?」と聞くと、しばし間があく。
顧客情報が当然のように売買されている世界。こちら側にしても、懸賞や、アンケートやら、自分から安易に情報をばら撒いているせいもある。


……あれ…? えっと。 何が書きたいんだっけ…。

えっとですね。
自分の情報が漏れるのは嫌だし。
まして名前や住所どころか、クレジット番号とか、口座番号とかね。

ところが。自分の情報を知られるのは嫌だけど、他の情報は知りたい…という、勝手な、もう一人の自分もいるわけで。

いつの頃だったかな。子どもの学校でのクラス電話連絡網。
今までならクラス全員の名前と、電話番号が記載されていたわけですが。
今は自分が回す人のだけ、数人の苗字と、電話番号を記載した小さな紙切れをもらってくるのです。

事足りるといえば足りるし。それぐらいなら悪用、流出の恐れも少ない。
なるほど、…ですが。

卒業記念アルバム。
昔なら生徒の名前はおろか住所なども後ろに書いてあったりしたのですが、
今はもちろん載っていません。
同窓会名簿などが売買される世の中ですから当然なんですが。

そんな話を茶の間でしていて、長女がふと言ったんです。
「大人になってから同窓会できひんやん」って。

公の名簿が無くたって、手段はある。
仲の良い友達。友達の友達。そのつてで連絡を取り合う。
だけど。幻の名簿から漏れ落ちる子もいるやろね。
(落ちて幸いってな子もいるやろけど… (^-^;) ん。 私のことか)

まぁ。何十年も年月が経てば、子どもの頃に住んでいた所にずっと居る人なんて少ないから、同じことなんやろけどね。

ただ。なんちゅーのか。
公にしても、個人にしても。…集団とか、組織とかが苦手な私でも。
名簿一つ気軽に作れなくなった世界って、淋しくて窮屈やなぁ…。
と、ふと思うんですわ。

誰やねん。
リソースを共有するネットワークの世界に、悪意と、ビジネスを持ちこんだのは。
などと支離滅裂なアホなことを思うわけです。


Sako