京のいけず日記

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2005年11月09日(水) 淋しい夫…

お疲れさん真野ひろみさんの「雨に紛う」を読み終えました。

女性の作家さんらしく情感にあふれた細やかな筆です。感想は遅くなりそうですが、HPの方で書きますね。

維新後、星享を暗殺した伊庭八郎の弟、伊庭想太郎や、遊撃隊の本山小太郎など、あまりよく知らなかったのですが、世界がうんと広がりました。

私も「かわいいな」って歳三さんに頭撫でてもらいたいです。うふっ。



新たな出稼ぎ仕事が始まって、三ヶ月のJR通勤生活が始まった。
今回は就業時間が30分ずれているので朝が少し楽。
子ども達が学校へ行くのを見届けてから家を出ても間に合う。
それでも朝が楽な分、帰りは遅くなるわけで…。

夜が連ちゃんになる日は、家に帰るのが11時近くになってしまう。
方向違いの仕事場。朝、家を出たまんまだから、帰りの足、チャリがない。
徒歩となると、私鉄の駅から自宅まで、私の足では25分ほどかかってしまう。

残業のない日は、ダンナが駅まで迎えに来てくれる。
仕事して帰ってきて、子ども達に晩御飯を食べさせ、その上、妻のお迎え。
面と向かって怒りはしないが、何も言わなくても分かる疲れた顔…。

休日、ダンナ孝行をしようと思うのに、土日に仕事を入れてしまったり、
時間があればあったで、何をしようかと自分のことばっかり考えている私。
二人の子ども達も、学校や、クラブ、友達との約束などで忙しい。

50を超え、人生の峠を越え、ゆるやかな坂道にさしかかった途上で、
ささやかな城の中で一番淋しく思っているのはダンナかもしれない…。


小説「雨に紛う」の中に

 あめの日はいとゞこひしく思ひけり 我がよき友はいづこなるらめ

という伊庭八郎の有名な歌が紹介されていた。
八郎が、雨の日に愛しく思い出すのは、遊撃隊の仲間達か、それとも、
義妹で許婚の礼子との思い出か…。揺れる彼の心情が描かれていた。

はて。ダンナが恋しく思うのは、仕事や、古くからの友人だろうか。
それともこの出来損ないのダメ妻だろうか。

ごめん。


Sako