京のいけず日記

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2004年06月09日(水) 時代劇 ・ じっちゃん達の近藤勇のイメージ

仕事場近くの喫茶店でランチした時のこと。

ちょうど隣の席にお年をめした4、5人のグループが陣取っていた。
その中のお一人、口達者そうな、じっちゃんが「新選組」と口にした。

腕組み歳三さんじっちゃんの言うことにゃ。

 驚いたねえ。近藤勇といえば、
 昔はたいした悪もんで。

 むやみやたらと、人を斬るわ。
 隊士は次々と切腹させるわ。
 むごい拷問はするわで。

 せやけど、あんさん、今度の、
 大河の近藤勇は違うらしいで。

と、よーするに、じっちゃん達は、
大河の近藤勇像が新鮮なようなのだ。


確かに大河の「新選組!」には
「今宵の虎鉄は良く切れる」的な近藤勇のイメージはないですもんね。

私が子ども心に夢中になった「燃えよ剣」とか「俺は用心棒」の
もっと前の時代劇の世代かな?

鞍馬天狗?とか、大菩薩峠?とか???
嵐寛とか、月形竜ノ助とか、千恵蔵とか、雷蔵とかの時代なんでしょか?
 (んー。次々と名前だけは浮かんでしまう。…コワイ。いくつじゃ、おまえ)

ちなみに古いもので、リアルで見た覚えがあるのは、
近衛十四郎の「素浪人・花山大吉」確かおからが好きだったような…。

勝てば官軍。
近藤勇も、新選組も永らく仇役でしか登場しなかったんでしょうね。

そんな時代。土方歳三なんて脇のほんの一人。
「燃えよ剣」以降の土方ブーム、歳三さんはどう思ってるだろう。

同じ人なのに脚光を浴びたり日陰にやられたり
鬼籍の人も生きてる人も同じやね。

ところで、京チャン「新選組逸話」のテレビの中で
(ビデオを撮ってないので記憶不確か。表現、間違ってるかもしれません)

北の戦場にて、にこにこと、おやじギャクを連発する、土方歳三

というくだりが、誰かの書いた史料の中にあったという紹介のシーンで、
こういう土方はありえない、困りましたね、と笑いを誘ってた。

確かに…ね。その他、「へ?」と思う、珍場面があったりと。

でも、「おやじギャクを飛ばす土方歳三」ぷくっ。
すみません。不謹慎にも、私の中では「あり」いや「あってもいいかな」です。

おやじギャクほどになかったにせよ。諧謔の分かる歳三さんですから。
んー根拠はね。歳三の残した俳句と手紙と文字。私的解釈。

後年には、自分には厳しく、人には優しく、そんな方だったと思います。

五稜郭以降も生きのびていたとしたら
私と同じ歳、隣のおじいさん達の歳、どんなふうに過ごしていただろう。

呉服屋の手代でおさまっていたとしたら、どんな人生だっただろう。

あの時代、西に生まれていたら…? 

妄想遊びは今夜もつきません。


Sako