京のいけず日記

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2003年11月29日(土) ゾウさんが好きです

近藤さんの肩に寄りかかる歳三さん亡き近藤の肩に寄りかかる歳三さん

江戸敗走後、どう言葉を飾っても、結果は、敗退につぐ敗退の日々。最期の地、箱舘で、

「たとい身は 蝦夷の島根に朽ちるとも
魂は東の君やまもらむ」と
立派な辞世の句を詠んだ土方歳三よりも、
「わが齢 凍る辺土に 年送る」と
詠んだ歳三さんがもっと好きです。

独りで寂しかったろうな。お休みなさい。


昨日、創作好きとしては嬉しい本を見つけた。
最近、出版ラッシュ。来年まで続くのね。何だか嬉し恥ずかしい。

新選組烈士伝。角川文庫。@743。
津本陽はじめ複数作家の掌編コレクション。

中におさめられている作品は新作ではないが、未読の作品も多い。

その中に池波正太郎の「色」を見つけた。土方歳三が主人公の作品。
以前に読んだことはある。

池波さんらしいセンチリズムのない男っぽい作風、飾りのない土方だけに、刹那、「お房、お房」と女の襟へ顔を埋め、崩れるシーンが余計に切ない。

同じ作品でも感じ方が変わってくるんだなぁ。
前に読んだ時はこうは感じなかった。
こちらの年齢の変化もある。
面白いけれど、少し淋しい。かも。

強烈に、男、土方歳三を感じた頃のように、二度と、
「燃えよ剣」を同じように読めることはもうないのかもしれない。
今でも一番好きな作品だけど…。

漫画もそうなんだろうか…。
昔、夢中になってむさぼり読んだ漫画が山とある。
竹宮とか萩尾、大島、あの年代の頃の本を読んでも
同じように、もうその世界へは戻れないんだろうか…?
私も実家の押入れを整理してみよう、と。


Sako