京のいけず日記

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2003年10月30日(木) 美と義 and 失われた文字を求めて

NHK「その時歴史は動いた」白虎隊編を見た。15歳から17歳の少年達。母は主君に命を捧げよ、おめおめと生きて帰るな、と送り出す。

白虎隊の少年

彼らにとって、新選組副長、土方歳三は憧れの人だったんだろうな。
幼い戦士達の憧れを歳三はどう感じたのだろう…。

肝心の刀書くの難しい。きれいな反り、曲線美。まずは震えないようにしなくちゃ。
娘の中間が終わったので、ペンタブは娘の手に…。やっぱり夜中しか遊べない…。

感動うんちゃらいう前に…おかしいと思った。なにが。純粋なままの少年や、母が、じゃない。私にだ。白虎隊や新選組の孤高の戦いには胸をときめかしている私が、先の戦争には関心をもっていない。

特攻隊というものがある。正義と信じ自ら死ぬつもりで散っていった(んだと思う)片方にはロマンを感じ、片方には触れたくない思いがある。この違いは何なのか。幕末は遠くに行ってしまった時代だから、自分とは関わりあいのない世界だから、安心して、浮かれて、惚れた、はれたなどと言っているんだろうか。

「逃げんじゃねぇよ」と私の中の歳三が言う。
まてよ、そういうオタクだって、会津さんを見捨てて去っていったでしょ!
「義と美」は、ゲストの黒鉄ヒロシ氏が言った言葉。果たして、我らが歳三さんには「義と美」があったのか。ゆっくりと追いかけていこう。

通勤の途中でせっせと文庫本を中心に読んでいる。時代小説から、ちょっと目先を替えて、久しぶりに重松清の短編集を読んだ。「かっぽん屋」中でも「失われた文字を求めて」が面白かった。主人公が文字の「ぬ」を求めたように、私も「歳三」に溺れに溺れている。気をつけよう。ちょっと最後がわざとらしい、かな?


Sako