2009年10月11日(日) |
スノー・プリンス、T・ベルと月の石、インフォーマント!、ファイナル・デス・ゲーム、おとうと、パチャママの贈りもの+製作ニュース他 |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※ ※僕が気に入った作品のみを紹介しています。 ※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『スノー・プリンス』 『東京タワー』の松岡錠司監督と『おくりびと』の小山薫堂 脚本による作品。昭和11年と現代を背景に、貧乏で学校にも 行けないけれど絵の上手い少年と、その町で事業を営む金持 ちの娘との禁じられた恋物語が描かれる。 物語は、現代のクリスマスの日、とある女性の許に書類袋に 入った古い原稿用紙の束が届けられるところから始まる。そ の原稿用紙には、戦前の田舎町を舞台にした少年と少女の交 流が綴られていた。 その少年には両親がなく、老いた祖父と共に炭焼き小屋で暮 らしている。そんな少年は尋常小学校にも行けなかったが絵 を描くことが好きで、その絵はヨモギの葉の汁など祖父手造 りの絵の具で描かれていた。 そして少女は、そんな少年の真剣に絵を描く横顔を見ている のが好きだった。しかし少女の父親は、娘がその少年に近づ くことが疎ましく、そのためことあるごとに少女には「彼に 近付くな」と申し渡していた。 そんな田園の村にある日サーカスがやってくる。ところが、 少年の祖父は彼がサーカスを観に行くことを禁じる。それで も少年と少女はこっそりとサーカスに潜り込んでしまうのだ が…これに2人が拾った犬の成長などが絡んで物語は進んで 行く。 山形県庄内でロケーションされた雪景色の田園風景、これも 日本の原風景の一つと言えそうだ。そんな田園風景の中での 淡い恋心と、その恋心を邪魔する障害と、そこに差し伸べら れる救援の手などを描いた物語が展開される。 主演は、ジャニーズJr.の森本慎太郎とマクドナルドCMな どの桑島真里乃。共演は、香川照之、檀れい、中村嘉葎雄、 浅野忠信、山本學、岸恵子、マイコら。 それにしても、貧乏だが絵の上手な少年と犬と…どこかで聞 いたようなお話だが、本作は最初から日本版『フランダース の犬』を謳っているものだ。その他にも子供だけの冒険行で 蒸気機関車に追い掛けられるなど、見たようなシーンはある がそれもご愛嬌だろう。 つまり、いろいろあるけど取り敢えずは上記した日本の原風 景のような背景の中で、切ない恋物語が展開される。それだ けで充分な作品だろうし、その線ではよくできている作品で あることは確かなものだ。
『ティンカー・ベルと月の石』 “Tinker Bell and the Lost Treasure” 昨年9月に紹介した『ティンカー・ベル』に続くシリーズの 第2話(秋編)。 前作で自分の成すべき仕事に目覚めたティンカー・ベル(テ ィンク)は、さらに才能を発揮していろいろ新しい装置など も開発しているらしい。そんなある日のこと、ティンクは妖 精の女王に呼ばれて新しい仕事を与えられる。 それは、秋の満月を迎える祭典で掲げられる「聖なる杖」を 作ること。折しも今年は8年に1度の青い月の昇る年で、そ の月光を月の石に当てることで、妖精たちの命の糧でもある 「妖精の粉の樹」を育てる青い妖精の粉が作られるのだ。 その月の石を掲げるときの台座となるのが「聖なる杖」で、 それは8年ごとに作り直され、その仕事が今回はティンクに 依頼されたのだ。そんな名誉ある仕事に大喜びのティンク。 そして彼女は親友で妖精の粉に詳しいテレンスの協力も得て 仕事を始めるが… 例によってオリジナルの『ピーター・パン』のキャラクター と同様に癇癪持ちのティンクがやらかす失敗と、それを糊塗 しようとしたために生じるさらなる困難。それらがティンク を冒険の旅へと誘って行く。 前作はティンク誕生までの物語だったが、本作からはシリー ズ(フランチャイズ)としての個々の冒険物語が展開されて 行くことになるようだ。まあお話は他愛ないものだが、そこ には冒険あり友情ありの正にディズニーの世界が繰り広げら れている。 こんな、ある意味純粋な物語は他では滅多に観られないもの だし、童心に帰って観るには心地よい作品。実際に試写会の 雰囲気では、ちょっと年配の評論家たちにも受けは良いよう だった。 それに本シリーズでは、主人公のティンカー・ベルが技術屋 というのが、僕自身が技術系出身の人間としては嬉しいとこ ろで、しかも技術系の人間に有りがちな、癇癪持ちその他の 性格付も自分自身の問題として微笑ましくなる。 因に本シリーズは四季を描いた4部作のはずだったが、試し にデータベースを引いてみたら2010年の夏編、2011年の冬編 に続いて、2012年に“Race Through Seasons”という企画が 発表されていた。どうやら本格的なフランチャイズを目指す ことになりそうだ。
『インフォーマント!』“The Informant!” 『オーシャンズ』シリーズのスティーヴン・ソダーバーグ監 督と、同作に出演すると共に『ジェイソン・ボーン』シリー ズで人気者になったマット・デイモンの主演で、企業の内部 告発者を描いた実話に基づく作品。 1992年の物語。主人公はとある食品企業で技術畑から33歳の 若さで重役にまで昇り詰めた男。ところがその男が管理を任 されている食品添加物の工場で、製品にウィルスが混入する 事件が発生する。 しかもその対策に苦慮していた彼の許に、日本の食品企業か ら「産業スパイを送り込んでウィルスを撒いた」との情報が 寄せられる。そして「それを止めさせたければ1000万ドルを 支払え」という脅し文句が伝えられる。 そこで主人公はその情報を会社の上層部に上げ、彼自身は電 話を使って時間稼ぎをする一方、会社はFBIに通報して企 業恐喝事件の捜査が開始される。ところが、自宅に通話記録 用の装置を取り付けに来た捜査官に対して主人公は意外こと を話し始める。 それは、彼の勤める食品企業が日本の企業と結託して、製品 の価格や生産調整の違法行為を行っているとの告白だった。 そこでFBIは、捜査の対象を企業犯罪に変更、商務省とも 連携して潜入捜査が開始されるのだが… それにしても、この主人公はなぜ内部告発者になったのか、 彼自身は「技術者の良心が許さなかった」との発言はしてい るが…。FBIの手先となっての盗聴では犯罪行為を立証す る発言を誘導するなど主人公の大活躍が始まり、徐々に彼の 本性も現れ始める。 2000年の『エリン・ブロコビッチ』、昨年の『チェ』2部作 など実話に基づく作品も得意なソダーバーグ監督だが、重く リアルに革命家の姿を描いた作品の直後となる本作では、か なりコミカルに物語を描き出している。 ただし、内容的には『エリン…』に近いから本作はその続き のようにも観られそうだし、その意味では軽快感、爽快感も 近いものに感じられた。しかも主人公の個性がかなり強烈な ので、このくらいコミカルにしないと嫌みになってしまうと ころだったかもしれない。 共演は、TV『エンタープライズ』の艦長を演じたスコット ・バクラ、ピーター・ジャクスン監督『乙女の祈り』のメラ ニー・リンスキーなど。 なお、映画の中では日本企業として某大手企業が実名で連呼 される。そこは以前に、CMで契約したフランス人スターを 政治思想が合わないとして、違約金を払ってキャンセルさせ たような会社と記憶しているが、反応はどう出るだろうか。
『ファイナル・デス・ゲーム』“Open Graves” 前回紹介の『●REC』など、最近ジャンル映画での評価の 高いスペインから届いたファンタスティックホラーの新作。 因に本国では9月開催のファンタスティック映画祭で上映さ れたばかりのもので、11月7日封切の日本が劇場公開では世 界最初になるようだ。 物語は、呪いの懸けられたボードゲームを主題とするもの。 そのゲームは怪奇な装飾の施された一種の双六で、ゲームの 勝者にはいかなる望みも叶えられるが、敗者には残酷な死が 待ち構えている…という。 そんな恐怖のゲームをスペイン北西部のビーチに遊びに来て いたアメリカ人大学生が手に入れ、ビーチで知り合った女性 らと始めてしまう。そして早々と負けてしまった仲間の男性 が非業の死を遂げることとなり… 『ジュマンジ』『ザスーラ』のダークサイド版という振れ込 みの作品だが、ハリウッドの大作ほどのVFXが登場するも のではないし、どちらかと言うとビーチを舞台にした若年向 けホラーといった感じのものだ。 それにいくつか登場するVFXもどこかで観たようなものば かりだし…。ただまあそれがスペインらしい異国情緒に彩ら れていることが、観客としては楽しめるというところではあ るかも知れない。 出演は、2006年の『ポセイドン』や一昨年の『クローバー・ フィールド』に出ていたマイク・ヴォーゲルと、TVシリー ズ“Buffy the Vampire Slayer”にセミレギュラー出演して いたエリザ・ドゥシュク。一応はハリウッド俳優を招いての 作品というところのものだ。 監督は、2000年のオスカーを受賞した『オール・アバウト・ マイ・マザー』などに第2助監督として参加しているアルバ ロ・デ・アルミニャン。本作が監督デビューのようだが、こ の方向を保ってくれたら先が楽しみになる。 また脚本は、2007年9月に紹介のニール・ジョーダン監督、 ジョディ・フォスター主演作『ブレイブ・ワン』を手掛けた ブルース・A・テイラーとロディック・テイラー。それに続 く作品ということになるが、彼らにもこの方向性があるなら 楽しみだ。
『おとうと』 『武士の一分』など時代劇が続いていた山田洋次監督が、昨 年公開の『母べい』に続いて吉永小百合を主演に迎え、同作 に出演の笑福亭鶴瓶の共演を得て描いた姉弟物語。1960年市 川崑監督の同名作品にオマージュを捧げ、ある種の続編とし て作られている。 主人公は大阪から出てきて東京郊外の私鉄沿線で薬局を営む 女性。信頼される医師だった夫を亡くしてからは女手一つで 1人娘を育ててきた。その娘が優秀な医師の許に嫁ぐことに なり、結婚式を控えた日のこと、招待状の1通が宛先人不明 で返送されてくる。 それは主人公の実弟に宛てたものだったが、その返送に何故 か安堵の様子を見せる家族。実はその弟は夫の13回忌の席で 酔っ払い、大暴れをして顰蹙を買っていたのだ。そのため返 送に安堵していたのだが…披露宴の最中、その弟が息急切っ て駆け付けてくる。 こうして再び、主人公の弟を巡る悪夢の日々が訪れることに なり… 家族兄弟の縁はどうしても切れないものなのかも知れない。 ただし、男同士の兄弟ではこの映画でも主人公の兄の態度の ようにドライに割り切れるのかも知れないが、姉弟ではそれ が一番難しいのかな。それは50年前に市川監督が掲げた命題 でもあるようだ。 そんな本作の企画は2008年2月、山田監督が市川監督の訃報 に接したときに思い付いたそうだ。折しも『母べい』を公開 中の山田監督は、同作で共演した吉永、鶴瓶の2人を姉弟役 にできないかとも。 しかし吉永にこてこての大阪弁を喋らせるのは考えられない し、鶴瓶が大阪弁以外の言葉を話すのも似合わない。このた めこの設定を活かす物語作りにかなりの時間が費やされたと されている。 僕は、物語の設定に困難があればあるほど、その物語が練り 込まれることで素晴らしい作品が生まれると考えているが、 本作もその例に漏れなかったようだ。吉永がふと挟み込む大 阪弁の台詞などに物語の深さが描かれていたようにも感じら れた。 僕自身の両親は関西出身だが、普段の生活で両親が関西弁を 話すのは聞いたことがなかった。それが両親が関東で暮らす ことへの心構えだったのだろうし、そんな自分の両親のこと も本編の吉永の姿に思い浮かんだものだ。 共演は、蒼井優、加瀬亮、加藤治子。他に小林稔侍、森本レ オ、笹野高史、小日向文世、石田ゆり子らが出演。なお映画 には、民間が運営するホスピスの問題なども描かれ、社会性 を持った作品にもなっている。
『パチャママの贈りもの』“El regalo de la Pachamama” 南米ボリビアのアンデス山中にある塩湖ウユニ。その塩湖の 沿岸に堆積する塩を切り出して各地に運搬するキャラバンを 題材にしたドキュメンタリー調のドラマ作品。 それは古来から続いてきた伝統の行為。主人公はそんなキャ ラバンを行う一家に暮らす少年。普段は父親と共に塩の切り 出しを手伝っているが、友人の引っ越しや祖母の死など彼の 生活にも変化が訪れている。 そしてその年は、高齢になった祖父に代わって少年が父親と 共にキャラバンに従事することになる。そのキャラバンはア ンデスの山中を巡る3カ月にも及ぶ過酷な旅。しかしその間 には、各地のお祭りなども楽しむことができるのだ。 少年が塩を運搬する話では、2000年に公開されたヒマラヤが 舞台の『キャラバン』が思い出される。本作に描かれるアン デスの自然はヒマラヤほど過酷ではないかも知れないが、そ の一方で貧しいながらも心豊かな現地の人々の生活振りが描 かれている。 そこには、アンデス特有のフォルクローレの歌声や各地のお 祭りの様子なども登場して、全体的には現代文明の中に溺れ て暮らす我々が忘れてしまった何かを、思い出させてくれる ような作品だ。 監督は松下俊文。1950年兵庫県生まれの日本人で、松竹京都 撮影所に勤務した後に29歳で渡米。ニューヨークで日本語テ レビ向けのドキュメンタリーなどを製作していたが、9/11 を目の当りにして南米に向かいウユニ塩湖に辿り着いたとの ことだ。 その湖は古代に陸封された海がそのまま干上がったもので、 現在では一面真っ白な雪原ならぬ塩原となっているという。 そこから塩の塊を切り出してリャマの背に積み、各地に配る のがキャラバンの仕事だ。 ただし近年では、自動車道路の発達でその伝統も急速に廃れ つつあるようだが、それでも険しい山路ではリャマによる運 搬が欠かせないとされている。そんな自然と向き合った生活 に、9/11を体験した監督が感じ取った癒しの世界が繰り広 げられているようだ。 因に題名のPachamamaとは、アンデス先住民の言葉で「母な る大地」という意味の言葉、原語では「パチャマンマ」と発 音されているようにも聞こえた。また本作の音楽は、駐仏ボ リビア大使も務め、ヨーロッパを中心に活動しているフォル クローレ歌手のルスミラ・カルピオが担当している。 なお本作は、モントリオール、バンクーバー、プラハ、サン パウロ、リオデジャネイロなど100を超える国際映画祭に正 式出品され、作品賞や撮影賞など多数の受賞に輝いている。 * * 今回の製作ニュースは最初にヨーロッパ発の情報から。 2006年1月に紹介した『マンダレイ』などのラース・フォ ン・トリアー監督が、2006年10月1日付第120回で紹介した ホラー作品“Antichrist”に続いては、“Melancholia”と 題されたディザスター映画を撮ると発表した。 作品はフォン・トリアー自身の脚本に拠るもので、物語の 詳細は公表されていないが、題名の“Melancholia”は地球 に異常接近する巨大な遊星の名前のようだ。さらに「エイリ アンが攻めてくるような話でもない」というプロデューサー の発言も紹介されていた。 と言うことは、『地球最後の日』か『妖星ゴラス』のよう な物語が予想されるが、製作費には500万ユーロ(約700万ド ル)が計上されており、撮影は2010年にヨーロッパで行われ る計画となっている。さらにディザスター映画なのでVFX も使用されるが、敢えてハリウッドの会社とは組まないとの ことだ。 また、脚本の台詞は英語が中心になっており、配役には国 際的な俳優が検討されているようだ。そしてその脚本は「必 ずしもhappy endingsではない」というフォン・トリアーの コメントも発表されている。因にフォン・トリアー自身は、 「この企画が進められて極めてハッピー」だそうだ。 前作“Antichrist”に関しては、ワールドプレミアが行わ れたカンヌ映画祭では評論家の間で賛否両論が渦巻いたよう だが、先日行われたファンタ系のオースティン映画祭では、 若年層やジャンルファンの間で熱狂的に受け入れられたよう だ。すでに台湾では11月6日の公開が決定されているが日本 では配給会社も未定。こういう作品こそ映画祭で観せて貰い たかったものだ。 出来ることなら、“Melancholia”とセットででも契約し てもらえると嬉しくなるのだが。 * * お次はハリウッドの話題で、8月30日付で報告した2011年 公開予定の“Spider-Man 4”の脚本リライトを担当したゲイ リー・ロスが、『スパイダーマン3』の登場キャラクターに 基づく“Venom”というスピンオフ作品の脚色と監督の契約 を結んだことが発表されている。 ヴェノムは、『スパイダーマン3』では宇宙から飛来した 黒い物体として登場し、一時はピーター・パーカー=スパイ ダーマンに取り憑いた後、ピーターのライヴァルカメラマン だったエディ・ブロックと共生。スパイダーマンの能力も模 倣して戦いを繰り広げた。 原作での登場は1980年代と比較的最近のものだが、アンチ ヒーロー的な性格付けで若年層にも受け入れられ、現在では グリーンゴブリンなどにも勝る人気を得ているとのこと。因 に原作では、その後はスパイダーマンとも和解して、第2の スパイダーマン的な活躍もしているようだ。 というヴェノムの物語の映画化が新たに計画されているも のだが、ゲイリー・ロスは元々1988年トム・ハンクス主演の 『ビッグ』の脚本を手掛けた後、1998年にはトビー・マクガ イア主演のファンタシー“Pleasantville”(カラー・オブ ・ハート)などの監督もしており、ファンタシー系の脚本監 督共に実績がある人物。かなり捻ったヴェノムの映画化には 最適な人とも言えそうだ。 ただし、『スパイダーマン3』でエディ・ブロックを演じ たトッファー・グレイスの再登場は流動的で、新作の映画化 はまだ下書き段階だが、今後発表される配役にも注目が集ま りそうだ。因にグレイスは、ロベルト・ロドリゲス監督が、 エイドリアン・ブロディ主演で進めている“Predators”の リメイクには出演契約を結んでいるようだ。 * * 最後に、今週末に開催される東京国際映画祭では、すでに コンペティション出品作品の事前試写もスタートしており、 次回はまずその紹介を行いたいと思っている。連休明け火曜 日からの11日間は、土日も含めて1日4本宛で観る計画で、 その中から出来るだけ多くの作品を紹介したいと思っている が、さて計画通りに行くかどうか。報告は随時行う予定でい ますので、よろしくお願い致します。
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