井口健二のOn the Production
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2009年09月06日(日) 白夜、ファイナル・デッドサーキット、カールじいさんの空飛ぶ家、戦慄迷宮、アンヴィル、陸軍中野学校、スワップ・スワップ+他

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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。     ※
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『白夜』
2005年『バッシング』がカンヌ映画祭のコンペティションに
招待され、2007年『愛の予感』がロカルノ映画祭のグランプ
リを受賞した小林政広監督の新作。
実は後者の作品は試写を観せて貰ったのだが、細かいところ
をよく描いた演出の丁寧さなどは理解するものの、この監督
のちょっと安易に感じる死生感のようなものが何となく肌に
合わなくて作品としての評価は出来なかった。
結局本作にも似たようなところはあって、本作の結末には、
僕自身は受け入れ難いものがある作品だ。でもまあ、そこま
での過程として描いている部分にはそれなりに理解できると
ころもあるし、その評価はしなければいけないのかとも感じ
てこの記事を書いている。
物語の舞台は、フランスはリヨンの川に架かる歩道橋。その
橋に1人の日本人女性が物憂げに佇んでいる。そんな女性に
1人の日本人男性が声を掛ける。しかしちょっと軽薄そうな
その男の態度に、女性はけんもほろろの対応をする。
こんな出会いから始まった男女の半日間の行動が綴られる。
女性はある目的のためにその町に着いたばかり、男性は長く
ヨーロッパを彷徨った挙げ句に明日は帰国の途に着こうとし
ているところ。
僕は長期の海外旅行をした経験はないが、1人旅はしたこと
があるから、人恋しくなった男性の態度は理解できる。それ
に女性の態度もある種のステレオタイプではあるが理解はす
る。だから物語の設定には違和感はなかった。
そして始まる2人の物語、そこでは徐々に変化する2人の心
理が丁寧に、詳細に描かれて行く。ここで描こうとしている
内容は、『愛の予感』にも共通して監督の目指すところでも
あるようだ。
だから物語は理解するが、やはり結末が納得できなかった。
でもこの結末だからこそ評価をする人もいるだろうし、それ
はそれで理解もする。そういう物語。つまりは僕が納得でき
ないだけのものだ。
出演は、パフォーマンスグループEXILEメムバーの眞木大輔
と、Domaniなどのモデル出身で『ブラディ・マンディ』など
に出演の吉瀬美智子。演技の評価が出来るほどのシーンのあ
る作品ではないが、それなりに雰囲気は作っていたようだ。
ただ、リアルな映像ということで作られている作品ではある
が、望遠で撮影されている場面での画面の揺れにはちょっと
正視に耐えないものがあって、いくつかのシーンでは実際に
目を閉じてしまった。
カメラマンはプロの人のようだが、これが演出の意図だとし
たら、ちょっと願い下げにしたくなるものだ。

『ファイナル・デッドサーキット』
               “The Final Destination”
2000年製作の“Final Destination”から数えて4作目の続
編。ただし原題からは今まで付いていた通し番号が外され、
さらに頭に“The”と付けられるなど、心機一転の作品とな
っている。しかも今回は3Dだ。
第1作は、『X−ファイル』などのジェームズ・ウォンの脚
本監督、アリ・ラーター、デヴォン・サワの主演で、大規模
災害から死神の意志に反して生還した人々を襲うさらなる恐
怖を描き、全世界で9000万ドルの興行を記録する大ヒットと
なった。
僕はこの第1作では、特に死神を出し抜くかなり緻密な推理
などが面白くて気に入ったものだ。しかし、2003年と2006年
の続編はいずれも試写は観せて貰ったが、事件の発端や死神
との推理戦などが安易で、僕はあまり気に入らなかった。
その第4弾という作品だが、今回も推理の方はあまり緻密で
はない。ところが今回は、それとは逆のそれぞれの被害者が
死に至る過程に手が込まされていて、風が吹くと桶屋が儲か
る的なカラクリが面白く3D映像化されていた。
つまりこれは、観せることを目的とした3D映画では正しい
方向性だろう。しかもその被害者の死に様が、手を替え品を
替え、さらにCGIも駆使してえげつなくリアルに映像化さ
れているもので、これもまあ正しいことのようには思える。
因に今回の物語は、オートレースサーキットで観客を巻き込
むクラッシュ事故が発端となるもので、この3Dで描き出さ
れた自動車レースのシーンはかなりの迫力があった。これは
正に物がビュンビュン飛んでくる感覚で、思わずのけぞって
しまうほどのもの。その他にも、特にCGIによる3D映像
にはニヤリとするものが多かった。
とは言うものの、3D映像に目新しいものがあるかというと
それほどでもなくて、この辺はまあ、前回の『クリスマス・
キャロル』の紹介で述べたようなものはちょっとやりすぎに
なるだろうが、何か一工夫が欲しかった感じはした。

なお物語では第1作の事件の新聞記事が主人公たちにヒント
をもたらすなど、一応の繋がりは付けられていた。それにち
ょっとした仕掛けが、第1作から見続けているものには特別
のサーヴィスにもなっていた。こういうことをされると嬉し
くなるのがファン心理だ。
監督は“Final Destination 2”(邦題:デッドコースター)
を手掛けたデイヴィッド・エリス。その後に2004年の『セル
ラー』を生み出したスタントマン出身の監督が、見せるアク
ションを、しかも3Dで堪能させてくれた。

『カールじいさんの空飛ぶ家』“Up”
ディズニー/ピクサーの製作で、今年のカンヌ映画祭のオー
プニングを飾ったアニメーションでは初めての作品。
1人暮しの老人が、1軒家の自宅に大量の風船を括り付け、
家ごと冒険の旅に飛び出す。ところがその旅立ちの時に1人
の少年が家に潜り込んでいて…という冒険物語。ここまでの
展開は予告編で判る範囲だが、出来ればそれ以上の情報は持
たないで観てもらいたいものだ。
従って、これ以上の物語の紹介は控えるが、予想していた以
上に壮大な、愛情に満ちた物語が展開されていた。そしてそ
れは、僕らの年代にもなると自分の人生にも照らせる見事な
物語になっていた。
なお本作は、ピクサー初の3D作品となっているものだが、
僕の観た試写会は2Dでの上映だった。しかしおかげ字幕付
きの原語版。そこでは5度のゴールデングローブと多数のエ
ミー賞に輝くエド・アズナーや、クリストファー・プラマー
の声を聞くことが出来た。
さらに少年役には、ジョーダン・ナガイという9歳の男の子
がオーディションで抜擢されているが、映画データベースの
IMDbに掲載された写真を観ると明らかな日系人。彼は声優と
してすでに“Toy Story 3”への起用も発表されているよう
で、ちょっと楽しみだ。
とは言え3Dの評価が出来ないのは残念だが、物語の後半が
大自然の中になる辺りは3D効果も充分に期待できそうだ。
それと本作には、恐らくこちらも3Dの“Partly Cloudy”
(邦題:晴れときどきくもり)という短編が併映されるが、
雲上の世界を描くこの作品は3D効果も大きそうだった。
先に公開されたディズニー3Dアニメーションの『ボルト』
は、1963年の実写作品“The Incredible Journey”(三匹荒
野を行く)をモティーフにしているように思えたが、その伝
で行くと本作は、ディズニーが1952年にアニメーション化し
た“The Little House”(ちいさなおうち)からインスパイ
アされたのかな。ふとそんなことも考えた。
因に本作は、上記のIMDbの閲覧者が投票する10点評価の平均
点で、2000年以降に公開された作品の第5位にランクインし
ているそうだ。このベスト10には、『LOTR』が3本とも
入っているなど多少偏りもありそうだが、本作はそういう連
中にも好まれているということなのかな?

『戦慄迷宮』
富士急ハイランドにあるギネス登録・世界最大のお化け屋敷
「戦慄迷宮」をテーマ/舞台にした日本初の長編3D作品。
この極めてキワモノ的な作品に、『呪怨』などの清水崇監督
が挑戦した。
廃病院を模した巨大なお化け屋敷の中で殺人事件が起きた。
遺体は3つ、そしてそのそばで「中にもう1人いる」と叫ん
でいた青年が容疑者として拘束され、取り調べを受けること
になる。その取調室で青年は10年前に起きた忌まわしい事件
を語り出す。
それは、閉門間際の遊園地で営業を終えたアトラクションに
5人の子供たちが忍び込み、その内の1人が行方不明になっ
た…というもの。しかもその行方不明になった人物が10年後
に突然姿を現し、その姿を追って行く内にその場所に迷い込
んだというのだが…
こうして10年前の行方不明事件と、現在の殺人事件の交錯す
る物語が展開される。この過去と現在の事件が交錯するとい
う構成は、『呪怨』でも使われた清水監督お得意の手法で、
それが今回も楽しめるものだ。
というところで、実は今回の試写会は内覧とのことで、上映
後に歓談の席が設けられて、そこで監督や製作者の話を聞く
ことが出来た。それによると本作のコンセプトは、3Dを奥
行きで見せるということにあったようだ。
これは僕自身も上映中にも感じていたことだが、今回2本目
に紹介している『デッドサーキット』が飛び出しを強調し、
前回紹介した『クリスマス・キャロル』が観客の周囲を取り
囲む雰囲気を描いたのに対して、本作では確かに奥に向かっ
ての立体感が見事だった。
それは例えば富士の樹海で撮影されたシーンであったり、ま
た取調室のシーンでは2人の出演者が向かい合う間の空間が
背景の窓の外まで深く描かれていた。そしてそれは当然、お
化け屋敷の中のシーンも見事に描き出しているものだ。
つまりそれは、上記の2作品とは異なる3D映像へのアプロ
ーチである訳で、そのような新たな試みをしてくれたことに
は満足もした。またそれには、スクリーンの枠が観えていて
も意外と気にならないなどの利点もあったようだ。
ただし、作品としてそれが描き切れたかというと多少不満も
残ったところで、例えば最後の螺旋階段のシーンにはもっと
奥行き感が強調されていて欲しかった。それは例えば一緒に
物がばらばらと落ちて行くとか、敢えて光の筋を走らせると
か…
実は先週別の試写会の前に某氏と雑談をしていて、『2001年
宇宙の旅』では命綱を切られたプール博士が宇宙の奥へ飛ん
で行くシーンが素晴らしいという話になった。そのシーンは
2Dであったにも関わらず宇宙の奈落に落ちて行く感覚が味
わえた。
そんな感覚が、正にこの映画には期待されるように思えた。
製作者からは続編の情報も漏らされたし、その続編には更な
る進化を期待したいものだ。

なお本作の3D撮影には、実在のお化け屋敷の中での撮影が
要求されたために、手持ちの出来る超小型の3Dカメラが新
開発(手作り)されたようだ。その辺の情報は詳細には説明
されなかったが、いろいろアイデアも詰め込まれたようで、
こちらの開発にも期待したい。

『アンヴィル!』“Anvil! The Story of Anvil”
2008年1月のサンダンス映画祭で絶賛され、その後の各地の
映画祭で数々の受賞にも輝いているカナダの売れないヘヴィ
メタ・バンドを写したドキュメンタリー。
そのバンドは全く売れなかった訳ではなくて、80年代にはボ
ン・ジョヴィのツアーに参加したり、日本で開催されたロッ
ク・フェスティバルにも招待されている。そして、いくつも
の人気ヘヴィメタ・バンドから自分たちのルーツだと言われ
たりもしている。
しかし現在の彼らの生活は、給食センターでの配送係として
生活費を稼ぎながら、それでも何時かはまた脚光を浴びたい
と夢見てバンド活動を続けている。そんな彼らのメムバーの
1人が50歳の誕生日を迎える辺りから作品はスタートする。
このドキュメンタリーを監督したのは、2004年スピルバーグ
監督『ターミナル』の脚本を手掛けたサーシャ・ガヴァシ。
実は、彼は20年以上も前の10代半ばの頃に彼らの演奏に心酔
し、ツアーの裏方も務めたという経歴があったのだ。
そんな脚本家が、ハリウッドでの実績も積んだときにふと彼
らのことを思い出し、彼らに連絡を取って撮影を開始する。
それはちょうど彼らにヨーロッパツアーの話が届いていたと
きだった。ところが…
そのコンサートツアーには、そこにレコード会社のスカウト
が来ないかという期待も孕むが、結果はギャラも満足に貰え
ない有り様。さらには大枚をはたいてニューアルバムの製作
にも踏み切るが、それも大手レコード会社からは拒絶されて
しまう。
ヘヴィメタだからハチャメチャな人生を送っているかと思え
ば、そんなことはなくて、実生活はむしろ実直なものだ。し
かしいつまでもバンドを捨てない彼らには、家族や親族にも
反対の声があったり、それでも理解者もいたり…そしてそこ
には微かな光明も観えてくるのだが…。

作品を観た直後のダスティン・ホフマンが、目に涙を浮かべ
ながら監督に絶賛の声を掛けたそうだが、実際、僕も作品の
クライマックスには涙が流れるのを止められなかった。
ドキュメンタリー監督の問題児マイクル・モーアも脱帽した
というこの作品には、50歳になっても夢を捨てない彼らの人
生やそれを支える友情や愛情が見事に描かれている。そして
そんな彼らの真実の姿が、信頼する監督の手で見事に写し出
されている。

『陸軍中野学校』
前回紹介した「大雷蔵祭」で上映される内の1本。1966年か
ら68年に5作品が製作された人気シリーズの第1作。
第2次大戦前夜、支那事変が勃発した頃の物語。主人公は早
くに父親を亡くし、母親の女手一つで育てられた青年。そし
て東京帝大を卒業した今、彼には婚約者もいて、召集された
2年間の軍務が終了すれば、晴れて結婚して幸せな家庭を築
くはずだった。
ところが軍務に着くやいなや、彼には極秘任務として他17名
の陸軍少尉らと共に九段の靖国神社に集合することが命じら
れる。そして家族には行先不明の出張と言い置いて集合した
彼らには、家族や名前や将来の希望も捨ててスパイになるこ
とが要請される。
一方、残された婚約者は突然所在の判らなくなった主人公の
姿を探し求める。そして何処に問い合わせても埒が開かない
と気づくや、津田塾を出てタイピストの技能も持つ彼女は参
謀本部に職を求め、そこで軍事機密にも近づく機会を持ち始
める。

この主人公を市川雷蔵が演じ、婚約者には小川真由美が扮し
ている。他に加東大介、待田京介、E・H・エリックらが共
演。脚本は、後に第102回の直木賞を受賞する星川清司、監
督は『兵隊やくざ』などの増村保造が手掛けている。
製作された1966年は、1962年にスタートした007シリーズ
の亜流作品も全盛期の頃と思われるが、本作はそれとは少し
目先を変え、実在した日本陸軍のスパイ養成機関を題材に、
その第一期生の姿を史実に沿って描いている。
因に映画の中では、スパイ活動の先達として対露政治謀略工
作で日露戦争を勝利に導いたとされる明石元二郎陸軍大佐が
挙げられ、軍部による開戦気運が高まる中でスパイ活動が戦
争の抑止のために機能すると講義がされているが、これも事
実に沿ったもののようだ。
そして映画は、第一期生がさまざまな苦難の末に卒業試験と
される任務を全うし、世界の各地に旅立って行くまでを描く
が、特に主人公のそれはもちろんこの部分はフィクションで
あっても、なかなか興味深い展開になっていた。
2年で5作品も作られたプログラムピクチャーではあるし、
上映時間96分ではそれほどのコクのある作品ではないが、最
近の日本映画が失った何かがここにはあるような、そんな感
じのする作品でもあった。

『スワップ・スワップ』“American Swing”
1970年代後半のニューヨークで物議を醸した夫婦交換クラブ
Plato's Retreatの興亡を描いたドキュメンタリー。
1968年にニューヨーク郊外Woodstockで開催されたロック・
フェスティヴァルは、アメリカにドラッグとフリーセックス
時代の到来を告げ、ニューヨークではそんな時代に呼応する
伝説的なクラブが注目を浴び始める。
その中でも異彩を放ったのが、1977年9月に開店したその名
も「プラトンの隠れ家」と名付けられたクラブだった。そこ
には入場料35$を支払った既婚や未婚のカップルが集まり、
互いにパートナーを交換して自由なセックスを楽しんでいた
のだ。
そのクラブを創設したのはラリー・レヴィンスン。食品店の
息子だったその男は自らの発想でその店を開き、やがて一般
人からセレブまでもが同じレヴェルで集まる話題のクラブへ
と発展させて行く。そしてマスコミにも取り上げられ、全米
各地へチェーン店も展開させて行くが…
そんな時代の寵児だった男の実像が、当時の従業員や常連客
だった人々の証言によって描き出される。そこには『ゲット
・スマート』の脚本家として知られるバック・ヘンリーや、
俳優で映画作家のメルヴィン・ヴァン・ピーブルスなども登
場するものだ。
また、レヴィンスン自身が当時放送されたトーク番組に出演
して丁々発止のやりとりを繰り広げる姿や当時のニューズフ
ィルム、さらにはクラブの中で撮影された写真、フィルムな
ども織り込まれる。
監督は、いずれも本作が処女作のジョン・ハートとマシュー
・カウフマン。ただしこの種の作品では編集の力がものを言
うものだが、その編集には、1996年のドキュメンタリータッ
チの劇映画『I SHOT ANDY WARHOL』なども手掛けたキース・
リーマーが当っている。
なお、映画の中でクラブの反響を示す映像として日本語で書
かれた雑誌が登場している。そこで今回はDVDでの鑑賞だ
ったので、その部分を巻き戻してみたのだが、雑誌の誌名は
多分Swingerだと思うが確認は出来なかった。
しかし、一部が写された記事を読むと現地での取材はしてい
るようで、出来たらその記事を書いた記者の話なども聞きた
くなったところだ。
結局、フリーセックスの時代はエイズの到来によって終焉し
てしまうものだが、そんな歴史の徒花のような時代を見事に
写し出した作品と言えそうだ。それにしても1977年と言えば
『SW』の公開の年、本作が描いているのはそんな時代の物
語だったようだ。
        *         *
 最後にニュースを1つだけ。
 ディズニーがマーヴェルを総額40億ドルで買収することが
発表されている。これによりディズニーは、『スパイダーマ
ン』や『アイアンマン』『X−メン』など5000体以上とも言
われるキャラクターを獲得することになるものだが、すでに
シリーズ映画化されている作品の配給権は動かないとは思う
ものの、これによる映画界への影響には計り知れないものが
ありそうだ。
 因にディズニーでは、以前から女の子向けのブランドとし
ては強力なものの、男の子向けの商品ではかなり苦戦が強い
られていたとのことで、このため先にドリームワークスとの
提携にも踏み切っていたが、今回の買収でさらにそのブラン
ドを強力にできるとのことだ。
 それにしても、映画の配給契約だけでなく一気に本社の買
収とは…。この動静は少し慎重に観て行くことにしたい。


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井口健二