井口健二のOn the Production
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2009年08月30日(日) クリスマス・キャロル/3D特別映像、風が強く吹いている、大菩薩峠、ドゥーニャとデイジー+製作ニュース他

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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。     ※
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『Disney's クリスマス・キャロル』(3D特別映像)
イギリスの文豪チャールズ・ディケンズにより1843年発表さ
れたクリスマス・ストーリーが3Dで再映画化され、11月に
世界一斉公開されるその映像の一部が特別映像としてお披露
目された。
上映されたのは、撮影風景及びキャスト・スタッフなどへの
インタヴューを編集したものと、正に本編の抜粋と思われる
クリスマスイヴの夜のフレッドのとのやりとりからマーレイ
の登場、そして過去のクリスマスの亡霊によって連れ出され
るまでの映像が紹介された。
ただし、それだけでは日本の観客には解り難いと判断された
のか、映像の前後に男性MCによる物語の紹介と、元日テレ
アナウンサー関谷亜矢子による原作の朗読のパフォーマンス
がコンセプトアートと思われる映像の紹介と共に行われた。
そのコンセプトアートでは背景となるロンドンの風景などが
中心となっていたが、雪の降り積もった街角の絵が多かった
のは本編でもそういうシーンが多いということなのだろう。
そしてその本編の映像では正に雪の舞い散る様子が3Dで見
事に描かれていた。
以前にも書いたと思うが、3D映像では観客に向かって何か
が突き出してくるようなシーンよりも、観客の眼前一杯に何
かが漂っているようなシーンの方が3D感を満喫させてくれ
るように思う。その意味では、この雪の舞い散るシーンには
ベストに近いものがあった。
ただしそれもスクリーンの端が気にならない位置に座るのが
肝心で、因に今回の上映会には、マスコミでは僕が一番に到
着したようだが、そこで渡されたのは、新宿ピカデリー3番
スクリーンのC列12番。前方通路の次のほぼ真中という席は
その条件に叶っていた。
実際にその後から来た人にも席はその近辺から配られたよう
だから、配給会社側もこの席がベストと考えているようだ。
なお、特別映像の最後には上映の案内としてIMAX-3Dの文字
も登場していたが、ちゃんと上下も拡大されているのならそ
れが一番良いのは確かだろう。IMAX-3Dは関東地区では川崎
に開場しているようだが、そこまで観に行く価値はあると思
える。
いずれにしても日本公開は11月14日、その前に本編の試写を
観せてもらえたら、また紹介することにしたい。

『風が強く吹いている』
ここで紹介した作品では、『きみにしか聞こえない』の小出
恵介と、『ちーちゃんは悠久の向こう』の林遣都の共演で、
箱根駅伝を目指す弱小陸上部の活躍を描いた青春ドラマ。直
木賞作家・三浦しをんによる同名の小説からの映画化。
主人公は天才的な長距離ランナー。しかしある事情で親から
の仕送りはあるが、親とは話し合いもできない状態になって
いる。そして弱小陸上部しかない大学に進学し、大学構内で
野宿をしていたところを家賃月3万円・賄い付きのアパート
に誘われる。
ところがそのアパートは、実は大学陸上部の寮で、そこに集
まった10人は先輩に言い包められて駅伝に挑戦することにな
る。とは言うもののその顔ぶれは、司法試験に合格済みの秀
才やマンガオタクなど、到底駅伝など出来そうにないメムバ
ーだったが…
スポーツが主題の作品ではあるがスポ根的なところはあまり
無くて、主人公は天才走者だし、他の連中も別の方向に向い
ていた興味をスポーツに向けさせるだけで走れてしまうとい
った、最近の若者小説に有り勝ちの安易な構成という感じの
作品だ。
でもまあ、スポーツものというのは最後の勝負のシーンで盛
り上がれば良い訳で、その点で言えば、前半の物語がサクサ
ク進むのはそれはそれで良い感じでもあった。それに劇中に
は、マンガオタクが読んでいる雑誌(刮目)やアニメネタの
くすぐりなどが随所にあって、僕は案外填められてしまった
ものだ。
しかも主人公たちが目指すのは箱根駅伝。僕は湘南育ちでは
あるが、正直に言って駅伝は小学校低学年の頃に沿道に応援
に行った記憶がある程度で、以前はあまり興味が無かった。
ところが最近の盛り上がりでついつい見始めてしまって…。
この作品には、そんな自分の興味が重なった部分もあったよ
うだ。
ただし物語はかなり強引で、こんな作品の作家が直木賞かと
も思うが、それも時代の流れなのだろう。結局のところ物語
自体にはあまり見所はなかったが、そのテーマが僕の琴線に
触れてしまったというところだ。
それに、実際には北九州や福岡、大分などで撮影されたとい
うことだが、丁寧に再現されたレースの模様がうまく撮影さ
れていて、実際のレース中に撮影されたシーンと見事に融合
していた。この編集技術は素晴らしい。
実は主演の2人には上記以外の作品(『僕の彼女はサイボー
グ』『ラブファイト』など)の印象で少し軟弱なイメージが
あったが、本作ではそれを払拭。特に、林の走る姿は凛々し
くて良い感じがした。そんな雰囲気に観客が付いてくれれば
良いと思えた。

『大菩薩峠』
1969年に37歳の若さでこの世を去った市川雷蔵。今年はその
没後40年ということで今秋開催される「大雷蔵祭」。そこで
上映される作品の内の1本。
中里介山の原作に基づき市川演じる机竜之助の狂乱ぶりが描
かれる。原作は全41巻にも及ぶ未完の長大小説だが、映画化
では机が主人公となる初期の作品が中心となり、本作以前に
も大河内傳次郎主演によるものや片岡千恵蔵主演(2作品)
などが作られている。
本作は1960年の製作で、脚色は衣笠貞之助、監督は後に市川
と『眠狂四郎』シリーズを生み出す三隅研次。虚無を求める
机の姿が、市川の端正な容貌と鬼々迫る演技によって見事に
描き出された。
共演は、中村玉緒、山本富士子、本郷功次郎。最近のテレビ
出演からは想像も付かない中村の演技と、山本の美しさ、本
郷の若々しさなどが目を牽く。他にも菅原謙二、笠智衆、島
田正吾、根上淳など懐かしい名前が並んでいる。
映画では、甲州大菩薩峠での巡礼老人の惨殺から、新選組に
参加した机と宇津木兵馬との最初の果たし合いまでが描かれ
るが、そこで第1部の完となって物語は続編へと続く。その
続編2作も「大雷蔵祭」では上映されるようだ。
僕が以前に観たことのある『大菩薩峠』はモノクロ・スタン
ダード作品だったから、上記の何れかだったと思われるが、
本作はカラー・ワイド。しかしその巻頭のシーンが全く同じ
に観えたのには驚いた。
遠望の山波からパンダウンすると山道を登ってくる老人の娘
の姿が観える。確かに著名な作品のオープニングでは、そう
た易く変更は出来ないだろうが、それにしてもそっくりなの
には驚かされたものだ。
しかしそこから後は、1対複数の剣戟シーンなどワイド画面
を活かした演出が随所に登場し、流石に後に日本最初の70mm
映画『釈迦』を撮る三隅監督の作品という感じもした。特に
抜き身の日本刀から血が滴るシーンなどは、カラー・ワイド
の画面にピッタリだった。
なお「大雷蔵祭」では、全159作と言われる市川出演作の内
から、100作品が厳選されて連続上映される。

『ドゥーニャとデイジー』“Dunya & Desie”
本国オランダでは2002−04年に全19エピソードが放送され、
多数の受賞に輝いたという人気テレビドラマの劇場版。
主人公はアムステルダムに暮らす2人の18歳の少女。その内
の1人ドゥーニャはモロッコからの移住者の子供で、性格は
少しシャイで行動も慎重。一方、もう1人のデイジーは生粋
のオランダ人で、性格は開けっ広げで発展的。そんな性格も
家族環境も異なる2人が大親友となり、それぞれの将来など
に悩みながら成長して行く姿が描かれる。
オリジナルのテレビ版がどんなものだったかは知らないが、
映画版ではモロッコ人の一家が帰国することになり、さらに
ドゥーニャには親が決めた結婚話が持ち上がっている。また
デイジーは思い掛けず妊娠して、その子供を生むかどうかの
悩みが生じる。
そしてデイジーは、同じくシングルマザーだった母親に、自
分を生んで後悔したか訊くのだが…。さらにデイジーには彼
女の幼い頃に家を出た父親がモロッコにいることが判り、彼
女はドゥーニャの家を訪ねて、2人はデイジーの父親を捜す
旅を始める。
この2人の主人公の配役は、テレビシリーズと同じマリアム
・ハッソーニとエヴァ・ヴァンダー・ウェイデーヴェン。因
に2人は共に1985年生まれ。テレビシリーズの頃は、正にそ
の年齢だったし、境遇も物語の通りだったようだ。
従って映画化では多少薹が立っている感じもしないではない
が、それなりに頑張って演じてはいるものだ。多分本国では
懐かしさも手伝っての評判になったことだろう。なお2人は
シリーズ後もそれぞれ主演を張るなど活躍しているようだ。
そして物語は、アムステルダムを振り出しにモロッコのカサ
ブランカやマラケシュ、さらに山岳地帯にまで広がって壮大
なロードムーヴィが描かれる。宗教的な背景など日本人には
判り難い部分もあるが、異国情緒たっぷり風景が物語をリー
ドしてくれる。
オランダからモロッコまで、小遣い銭程度しか持たずに移動
してしまえるなど、島国に住んでいる僕らには感覚的に理解
し辛いところもあるが、異文化の交流などは日本人もこれか
ら理解していかなければならないことだろうし、またメイン
になる若い2人の抱える悩みには、それなりに日本の若者に
共感を呼ぶ部分もありそうだ。
        *         *
 今回の製作ニュースの最初は、上記の映画紹介の関連で、
特別映像を紹介した『Disney's クリスマス・キャロル』の
ロバート・ゼメキス監督から、1968年にビートルズの楽曲提
供と声優、それにエンディングの実写出演でも話題になった
アニメーション作品“Yellow Submarine”を3Dでリメイク
する計画が発表された。
 計画を進めているのはディズニーで、同社とゼメキスは、
お得意のパフォーマンス・キャプチャーを使って3D映画化
を行い、2012年のロンドン・オリンピックに合せた公開を狙
っているとのことだ。この他にも両者は、ブロードウェイで
のミュージカル化やシルク・ド・ソレイユによる舞台化も検
討しているそうだ。
 オリジナルは、ノーマン・マクラーレンらも所属したカナ
ダNFBの出身で、1964年ブレーク・エドワーズ監督の『暗
闇でどっきり』(A Shot in the Dark)のオープニングアニ
メーションも手掛けたとされるジョージ・ダニングの監督作
品。その物語は、サージェントペッパーが作り上げた海底の
パラダイス=ペッパーランドが危機に瀕し、それを救うため
に黄色い潜水艦に乗ったバンドマンたちが活躍するというも
の。そしてそのバンドマンの声優をビートルズが務め、彼ら
の楽曲も演奏されたものだ。
 このオリジナルは1969年に日本でも公開され、同時に出版
されたピクチャーブックも話題となり、黄色い潜水艦のキャ
ラクターはその後も長く親しまれた。
 その作品をパフォーマンス・キャプチャーということは、
かなり実写に近い映像でリメイクすることになると思われる
が、オリジナルのアニメーションの雰囲気をどこまで残すこ
とができるか、ゼメキス監督なら間違いはないと思うが、気
になるところだ。
 因にゼメキスの発言によると、すでにオリジナルで演奏さ
れた16曲のビートルズの楽曲の使用権は契約しているとのこ
とで、その楽曲を残した形でのリメイクになるようだ。
        *         *
 お次は新しい話題で、昨年11月に亡くなったベストセラー
作家マイクル・クライトンの遺作とされる作品の映画化権が
ドリームワークスと契約され、スティーヴン・スピルバーグ
の監督で製作される可能性が高まっている。
 その作品は“Pirate Latitudes”と題されているもので、
1665年のジャマイカ、ポート・ロイヤルを舞台にした題名の
通りの海賊もの。詳しい内容は不明だが、当時の世界で最も
裕福な街と呼ばれた湊町を背景に、各国から散集する多数の
船舶や、その船一杯に積まれた財宝などに彩られたアクショ
ン・アドヴェンチャーが展開されることになりそうだ。
 因に、クライトンは死去の前にこの作品を完成させていた
もので、原稿は完全な形で残されていたものを秘書が発見し
て、その原作は今年11月24日にハーパー・コリンズ社から出
版されることになっている。
 そしてその作品の脚色を担当するのは、スピルバーグ/ク
ライトンの作品では、1993年の『ジュラシック・パーク』と
1997年の『ロスト・ワールド』を手掛けたデイヴィッド・コ
ープ。世界的な大ヒットとなった両作を担当した脚本家が、
題材は違うが再びクライトンの世界に挑戦することになる。
 なお、コープの起用は実績が理由であることは当然だが、
実は『ジュラシック…』ではクライトンが執筆した脚本をコ
ープが完成させたもので、その手腕を買われて『ロスト…』
では最初から脚色を任されていた。従ってクライトン自身が
その力量は認めていたと言えそうだ。またコープは、『宇宙
戦争』『インディ・ジョーンズ』でもスピルバーグ監督作品
を担当しており、エンターテインメント作品ではスピルバー
グが一番信頼している脚本家でもあるようだ。
 スピルバーグの予定では前回紹介したように“Harvey”の
撮影が来年早々に行われる計画だが、本作は順調に行けばそ
の次ぐらいの作品になりそうだ。そして海賊ものと言えば、
ブームの火付け役の“Pirates of the Caribbean”は、前々
回に紹介したようにその第4作の製作が発表されているもの
だが、そのブームの火にさらに油を注ぐような作品を期待し
たいものだ。
        *         *
 前回“Excaliber”リメイクの記事の中で触れたブライア
ン・シンガー監督の“Jack the Giant Killer”は、童話の
大人版ということだったが、さらに同様の作品の登場で、こ
ちらは童話「赤ずきん」を“The Girl With the Red Riding
Hood”という題名で映画化する計画が進められている。
 計画を進めているのは、レオナルド・ディカプリオ主宰の
製作プロダクションのアピアン・ウェイ。発表によるとこの
脚本は、2009年公開の“Orphan”(『エスター』という邦題
で10月日本公開が決定したようだ)が話題になっている脚本
家デイヴィッド・レスリー・ジョンスンが手掛けたもので、
その物語では狼を人狼とし、10代の若者たちの恋の三角関係
を絡めてゴシック風の物語が展開されるとのことだ。
 なお、童話の「赤ずきん」はぺローの童話集やグリム兄弟
の著作にも収載されているものだが、元々の伝承では狼を人
狼としているものも多いのだそうで、その意味では今回の映
画化も間違いではなさそうだ。そして“Orphan”にはかなり
強力なホラーという情報もあり、面白くなりそうだ。
 そしてこの計画に、『トワイライト−初恋−』を手掛けた
キャサリン・ハードウィック監督の参加も発表された。ヴァ
ンパイアからウェアウルフというのは順当な流れかな。さら
に本作では、ディカプリオの出演も噂されているものだが、
一体どんな役柄で登場するのだろうか。
 ただしハードウィック監督は、ソニーで“Maximum Ride”
と“21 Jump Street”、さらにサミットで“If I Stay”、
オーヴァチュアで“Hamlet”などの作品にも関っており、ど
れが先行するかが明確ではないようだ。
        *         *
 製作ニュースもう1つはちょっと気になる情報で、2011年
5月6日全米公開が予定されている“Spider-Man 4”に続く
“5”“6”の脚本に、『ゾディアック』などのジェームズ・
ヴァンダービルトとの契約がコロムビアから発表された。
 普通この種の発表は歓迎されるものだと思うのだが、今回
は少し事情があって、実はヴァンダービルトは“4”の最初
の脚本家でもあったのだ。しかしこの時、新たな3部作を構
築したいとする脚本家の構想に、毎作読み切りで行きたいと
するサム・ライミ監督が難色を示し、3部作に亘る脚本家の
アイデアは殆ど削除して、来年撮影される“4”には、新た
にゲイリー・ロスらによる脚本が作られてしまった。
 という経緯のあるヴァンダービルトとの契約だが、ここに
はシリーズは間を置かずに連続して公開したいというコロム
ビア側の意向もあるようで、その点でのライミ監督との考え
の違いも表面化してきたようだ。
 とりあえず“Spider-Man 4”の製作は、トビー・マクガイ
ア、キルスティン・ダンストの共演、サム・ライミ監督で進
められることは確定のようだが、その後の“5”“6”がどう
なるかは流動的になってきた。しかしその製作が遅れること
はコロムビアの最初の意図からも外れる訳で、今後の動きが
注目されそうだ。
        *         *
 今回は最後に、ちょっと珍しい映像体験の報告をしておき
たい。
 8月上旬に富山まで旅行をしたのだが、その際に北越急行
ほくほく線のゆめぞら号に乗車してきた。この路線は、新潟
県の越後湯沢と直江津の間をおよそ1時間で結んでいるもの
だが、山岳地帯を横断するために全線の約7割がトンネルと
なっている。このため車窓の風景を楽しめない代りに、何と
その一部の列車で、トンネル内走行中、車室の天井に映像が
写し出されるシステムが設けられているのだ。
 その映像は、現在までに「星座編」「花火編」「天空編」
「海中編」「宇宙編」の5種類が用意されていて季節ごとに
替えられるということだが、僕が乗車したときには夏に合わ
せた「花火編」が上映されていた。その内容は、クラシック
の「美しき青きドナウ」から、ジャズ風、邦楽風、ポップス
調、さらには祭囃し風、そして最後は「カルメン」で締め括
られるBGMに合わせ、CGIによる花火の映像が天井一杯
に繰り広げられるもので、中には現実には有り得ないような
花火もあって、かなりの迫力で観られた。
 因に映像は、両サイドの網棚の位置に設けられた7台ずつ
計14台のプロジェクターから投影されているものだが、僕ら
の目から観ればその繋ぎ目の位置は判るものの、各プロジェ
クターからの映像のシンクロが上手くて、上映中はほとんど
気にならなかった。特に「花火編」では終盤で、車両の前後
から2匹のドラゴンが飛び出し、中央でぶつかり合うという
映像が、左右に蛇行する龍がそれぞれのプロジェクターで分
担されているのだが、その繋ぎの上手さと花火特有の煌めく
映像で、見事に胡麻かさせれているものだ。
 個人的には今年春の新作という「宇宙編」を観てみたかっ
たが、季節ごとの上映ではなかなか思うものは観られないよ
うだ。しかしまた機会があったら乗車したいという思いは生
じた。上映のスケジュールなどが公開されるとありがたい。
 なお僕は青春18きっぷを利用しての旅行だったが、この区
間は第3セクターのために別の乗車料金が必要になる。ただ
し路線の両端はJR線内なので、検札もないと通り抜けてし
まう乗客の把握は難しいようだ。そこで僕の考えでは、現行
では形式張っているだけの「精算済証」に替えて、上映作品
の写真でも添えたカードにでもすれば、乗車の記念になりそ
うな感じもした。その費用は安くはないだろうが、作品と共
にスポンサーでも付ければ経費は削減できるだろうし、今後
も作品を増やすのであれば、スポンサーを付けることは営業
的にも面白い感じがするが、いかがなものだろうか。
 とりあえず映像マニアにはお勧めの路線を紹介した。


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井口健二