井口健二のOn the Production
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2009年06月21日(日) ドリーム・オブ・ライフ、フラミンゴ/地球の秘密、宇宙へ、吸血少女対少女フランケン、空気人形、バーダー・マインホフ+製作ニュース

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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。     ※
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『パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフ』
                   “Dream of Life”
1946年生まれのアーティストで、パンクの女王とも呼ばれた
女性ロッカー=パティ・スミスの半生を追ったドキュメンタ
リー。
主には1995年から11年間に亙って、写真家のスティーヴン・
セブリングが撮影したフィルムを基に、スミスの交流関係や
家族関係などが描かれ、そこに彼女自身の声でいろいろな思
いが綴られて行く。
しかしそこには、盟友だったロバート・メイプルソープや、
マネージメントを担当していた弟トッド・スミス、ギタリス
トの夫フレッド・スミスの死など、実は撮影開始の前に起き
ていた悲しい出来事の陰が色濃く残っている。
そんな中に、劇作家で『ライトスタッフ』などに出演した俳
優でもあるサム・シェパードとの交流を綴ったシーンは、映
画ファンにも興味深いものだ。ここではミュージシャンでも
あるシェパードの音楽への造詣の深さも覗かれて面白い。
その他、アルチュール・ランボー、ウィリアム・ブレイク、
ミッキー・スピレーン、ウィリアム・バロウズ、エドガー・
アラン・ポーなどの詩人や作家への言及や、音楽関係ではボ
ブ・ディラン、マリア・カラス、ビリー・ホリデイらへの思
いを語るシーンも興味深いものがあった。
その一方で、ジョージ・W・ブッシュに対する強烈な批判を
込めた歌詞の曲を歌うシーンや、バグダッド、エルサレムを
訪問しているシーンなどには彼女の政治的な姿勢も明確に描
かれている。
さらに、両親や弟、夫などの家族やメイプルソープについて
思い出を語るシーンや、夫の跡を継いで彼女のバンドでギタ
リストを務める息子を紹介するシーンには、1人の女性や母
親の姿も垣間見せている。
という作品だが、実は映画の中では上記のいろいろな事柄が
実に取り留めもなく描かれている。しかしそれが彼女=パテ
ィ・スミス自身を明確に描き出す。その描き方は見事なもの
だ。1人の人間をここまで見事に描いた作品も珍しいとすら
感じられた。僕は別段彼女のファンでないが、それでもこれ
は楽しめた。
なお映画には、以前に行われたジャパンツアーの様子なども
挿入されていて、日本人にも面白い作品と言えそうだ。

『フラミンゴに隠された地球の秘密』“The Crimson Wing”
ディズニーが「ディズニーネイチャー」という新たなブラン
ドで発表するドキュメンタリー・シリーズの第1作。
ディズニーのドキュメンタリーでは、5月に『モーニング・
ライト』という作品を紹介したが、その時も触れた1950年代
の「自然の冒険」シリーズを髣髴とさせる新シリーズの展開
が始まった。
最初にいつものシンデレラ城がシルエットで登場するが、実
はそれは…。というロゴマークで始まる新シリーズの第1弾
は、アフリカの大地溝地帯に暮らすフラミンゴが主人公。そ
の赤く染まった姿の秘密や、塩湖で暮らす様子が描かれる。
その内容自体は、普段からこの手の作品が好きでテレビなど
でも結構見ている自分としてはあまり目新しいものはなかっ
たが、それらが大画面で観られるのは、鑑賞に集中もできて
嬉しいものだ。特に、赤に染まったフラミンゴの美しさは格
別だった。
なお、日本語版のナレーションは宮崎あおいが担当している
が、優しい口調がお姉さんが弟妹に語り掛ける感じで、特に
子供の観客には好ましい感じがした。因に日本公開は日本語
版のみで行われるようだ。
ディズニーのドキュメンタリーは、以前はドラマティックに
描こうとするあまりの作為的な構成演出が問題にされたこと
もあったが、最近ではドキュメンタリーの全体がそういう傾
向になっているようだ。そんな傾向の中での本作にも多少の
作為はありそうだが、まあそれも許せる程度のものだ。
幼い子供と親子で観るにはちょっと残酷な描写も登場はする
が、それを理解させることも親の役目だろう。逆にそのよう
な衝撃が子供を映画に集中させることにもなりそうだ。
それから、先の『モーニング…』の紹介では、初めて人間を
描いたように書いたが、ディズニーでは1950年代に「民族と
自然」というシリーズも製作して、その中には、“Japan”
“Ama Girls”(後者はアカデミー賞受賞)などの作品もあっ
たようだ。前作は民族ではない人間を描いたという理解にし
ていただきたい。
また、「ディズニーネイチャー」では、この後に昆虫の世界
を描いた“Naked Beauty”という作品が続く他、“American
Cats”“Chimpanzee”“Orangutans”などの作品が予定され
ている。

『宇宙へ。』“Rocket Men”
イギリスBBCがNASAの設立50周年に合わせて製作した
という記録映画。
ただし本作を実質製作したデンジャラス・フィルムスでは、
昨年度ディスカヴァリー・チャンネル向けに“When We Left
Earth: The NASA Missions”という全6回のミニシリーズを
製作しており、本作はその総集篇という面もあるようだ。
NASA50年の歴史の中で撮影された膨大な16mmフィルム。
その中には、栄光の歴史と共に、失敗や挫折、特には事故が
起きた際の人々の生の姿も記録されていた。
NASAの記録映画としては昨年9月『ザ・ムーン』を紹介
しているが、本作はアポロ計画だけでなく、その後のスペー
スシャトルも含めたNASAの全ミッションが描かれる。そ
こにはチャレンジャー、コロムビア両機の事故の模様も含ま
れている。
つまり『ザ・ムーン』にはアポロ1号の悲劇はあるものの、
全体的には栄光の記録がノスタルジーと共に綴られていたの
に対して、本作ではまだ記憶も生々しい現実の衝撃が描かれ
る。その際の呆然とする人々の姿は、観客の胸にも重くのし
かかるものだ。
来年2010年2月に予定される飛行を最後にスペースシャトル
の歴史も幕を閉じようとしている。そんな時に観たこの作品
には、正直に言って自分の中ではまだ充分咀嚼仕切れていな
い部分も残っている。特に、それに追い討ちを掛けるような
最後のナレーションには参った。それは二重否定の構文にな
っているのだが、最初は耳を疑うようなものだった。
製作はイギリスBBC、デンジャラス・フィルムスもイギリ
スの会社で、つまり部外者が冷静に観るとNASAのミッシ
ョンはこういうことなのかも知れない。その意味では元来が
SFファンの僕は、あまり部外者の立場にはなっていないよ
うだ。
なお僕はオリジナルの字幕版で観たが、日本公開ではナレー
ションが日本語に吹き替えられることになっている。そのナ
レーションは「雨上がり決死隊」の宮迫博之が担当するよう
だが、できることなら最後は二重否定では無くして欲しい。
その他、日本語版にはゴスペラーズの主題歌も付くようで、
出来るだけ華やかな作品にしてもらいたいものだ。

『吸血少女対少女フランケン』
漫画家・作家の内田春菊が1991年に「ハロウィン」誌に発表
した『吸血少女』と、1993年に同誌に発表した『少女フラン
ケン』を合体し、『クジラ〜極道の食卓〜』などの脚本家の
友松直之と、映画造形師で『東京残酷警察』の監督も務めた
西村喜廣が新たな発想を加えて脚色、共同監督で作り上げた
スプラッター・ホラー・コメディ。
原作はそれぞれ独立して発表された作品で、対決シーンは描
かれていないそうだが、本作ではそれを尋常でない血糊の量
と共に描き出している。といっても、元々の原作はラヴコメ
だったようで、その要素はしっかりと描かれているのだが…
ちょっと原作だけのファンには厳しいところもあるかも、と
いう作品だ。
共同監督の西村喜廣に関しては昨年8月に『東京…』の紹介
でも書いたが、自ら残酷効果請負人と名告っている人物で、
本作もそれは面目躍如という感じのものだ。血糊や赤色の照
明、さらにはCGIも絡めて大量の血飛沫を見事に表現して
みせている。
お話はとある高校が舞台。そこには現代の高校らしく(?)
ゴスロリやガングロ、リストカッターらが集っている。そん
な中にその少女はいた。彼女は最近の転校生だったが余り目
立つこともなく、普段は居るのか居ないのかも判らないよう
な存在だった。
そして主人公は、その転校生の編入してきたクラスの男子生
徒だったが、2月14日に彼女から小さく包まれた1個のチョ
コレートを手渡される。それはクリームの入ったトリュフの
ようなものだったが、そのクリームにはちょっと不思議な味
がした。
一方、ゴスロリグループのリーダーは教頭の娘でもあったの
だが、理科教師の教頭は文系の教師に頭が上がらない。しか
しその教頭は密かに重大な研究を続けていた。そして転校生
の少女と教頭の娘との間で、主人公を巡る抗争が始まるが…
この転校生をヤンジャン・制コレの出身者で舞台女優として
も活躍している川村ゆきえが演じ、男子生徒を『クジラ』に
も出ていた斎藤工が演じる。一方、教頭の娘役はテレビの特
撮ドラマなどにも出演している乙黒えり、そして教頭役には
津田寛治が扮している。
まあこの顔ぶれだと、斎藤も津田も演技には実績があるし、
また本作では、川村は自らがホラーファン、乙黒はデビュー
が香港映画でカンフーもできるとのこと。それぞれが楽しん
でいる風なのも観ていて気持ちが良かった。
観るまでは多少の不安もあったが、観てからは大満足。西村
監督の名前はこれからも記憶して置いた方が良さそうだ。

『空気人形』
『誰も知らない』などの是枝裕和監督の最新作。本作は今年
度カンヌ映画祭の「ある視点部門」に“Air Doll”の題名で
公式上映された。
題名は、成人の男性なら多分一度は耳にしたことがあるであ
ろうあの人形のことだ。本来の英語では、blow up dollとい
う方が一般的なようだが、孤独な男性の性処理のために作ら
れた人形。その人形に心が宿ったことから始まるファンタス
ティックな物語が展開される。
初めその心は赤ん坊のように無垢で、男を愛することしかで
きないのだが、やがてレンタルヴィデオ店の店員に恋をし、
一緒にアルバイトをしながら少しずつ世間を知って行くよう
になる。そして空気しか入っていない空っぽの心を満たそう
ともがき続ける。
さらに彼女の周囲には、いろいろな意味で心の空っぽな人々
がいて、その人々も心を満たそうともがいている。それは、
現代に生きる人なら誰もが共感できるような切ない物語の集
合体だ。
完成披露試写会の舞台挨拶で監督は、「特にメッセージはな
い」と繰り返していたが、観ていればいろいろな思いが伝わ
ってくる。それは特にメッセージと言うほどのものではない
かも知れないが、現代人の心には沁みるものだ。
人形が空ビンを愛し、特に中にビー玉の入ったラムネのビン
を大事にしているなど、端々に描かれるエピソードが観客の
心にさまざまな思いを形成する。そんな、気が付いたら忘れ
られなくなるようなシーンがいっぱい描かれた作品だ。
原作は、『自虐の詩』などの業田良家による漫画短編集の表
題作。是枝監督はデビュー作を除いては自らの原作によるオ
リジナル作品だけを手掛けてきたが、本原作とは9年前に出
会い、以来映画化を準備してきたのだそうだ。そんな長年の
思いが籠もった作品でもある。
恐らく2度、3度と繰り返し観て行けば、さらにいろいろな
ことに気付くことになるのだろう。そんなことも考えてしま
う奥深い作品のようにも思える。
主演は、韓国女優のペ・ドゥナ。2005年『リンダ・リンダ・
リンダ』以来2度目の日本映画出演作だが、2006年の『グエ
ムル』をちょっと期待外れに感じた僕としては、久しぶりの
彼女の愛らしい姿に感激した。
共演は、是枝作品3度目のARATAと、『ニセ札』などの
板尾創路。他に、富司純子、高橋昌也、オダギリ・ジョーな
どが出演している。

『バーダー・マインホフ/理想の果てに』
            “Der Baader Meinhof Komplex”
1970年代のドイツを震撼させたRAF(Red Army Faction=
ドイツ赤軍)の創始者とされるウルリケ・マインホフとアン
ドレアス・バーダーの姿を追った再現ドラマ。
1967年西ドイツ。シャー・パーレヴィの訪独に反対する学生
デモの最中、その参加者の1人が警察によって射殺される。
しかし大手メディアによるその報道は曖昧を極め、学生たち
の行動は一方的な悪として報じられる。そして、そんな報道
姿勢に疑問を感じた女性ジャーナリストのマインホフは左翼
思想へのシンパシーを高めて行く。
一方、バーダーとグドルン・エンスリンのカップルはヴェト
ナム戦争への抗議行動としてデパートの店舗に放火、逮捕さ
れる。その姿に共感したマインホフは、自ら彼らの脱獄に関
与し、そのグループの一員となる。
ところがその後の彼らの道程は当初の理想とは掛け離れたも
のとなって行く。彼らはまず組織の拡大を目指し、その資金
獲得や逮捕された仲間の救出のために、銀行強盗や誘拐、爆
弾テロ、ハイジャック、そして要人暗殺などの重罪に手を染
めて行くのだ。
「日本赤軍」の場合と同じで、最初は理想に燃えていたはず
の若者たちが、次第に悪事を重ねて行くようになる。それは
その国の左翼運動に冷水をぶち掛けることになり、結果それ
を終焉させてしまう。
何故そのような行動を彼らは取ったのか、それは理想と現実
のギャップを感じ始めたせいなのか。それは僕自身にとって
も長年の疑問だったし、その答えがこの作品にあるのかとも
期待はしたが、所詮は彼ら自身にも理解不能な心の闇のこと
だったようだ。
そんなRAF10年の歴史が綴られる。それは現代史の闇の部
分であったことは確かだが、この映画でもその闇は完全には
晴らされない。映画にはフィクションも含まれているし、謎
は謎のままだ。後は我々自身が考えなくてはいけないことな
のだろう。
出演は、『マーサの幸せのレシピ』などのマルティナ・ケデ
ィック、ウォッシャウスキー兄弟の『スピード・レーサー』
にも出ていたモーリッツ・ブライプトロイ、舞台女優のヨハ
ンナ・ヴォルカレク。
共演者では、『4分間のピアニスト』のハンナ・ヘルツシュ
プルング、『ヒトラー最後の12日間』などのベテラン=ブル
ーノ・ガンツらも登場。若手からベテランまで多数のドイツ
演技陣が結集している。
        *         *
 今回の製作ニュースは、前回積み残したリメイクの話題を
お届けする。
 まずは3月1日付第178回で紹介した“Total Recall”の
リメイクについて、その脚本に2006年『ウルトラヴァイオレ
ット』などのカート・ウィマーの起用が発表された。
 オリジナルは、言うまでもなくフィリップ・K・ディック
原作の映画化だが、実はこのオリジナルの映画化では『エイ
リアン』などダン・オバノンとロナルド・シュセットが原作
のエッセンスのみ使った別のストーリーに仕上げたもので、
従って今回も、原作『追憶売ります』の再映画化ではなく、
1990年の映画“Total Recall”のリメイクとなっている。
 そして今回の映画化では、オリジナル版の現代化を目指す
としているもので、元々未来が舞台の作品に現代化というの
も変な感じだが、取り敢えずはVFXなどに最新の技術を投
入した作品となるようだ。
 製作は、『アイ・アム・レジェンド』も手掛けるニール・
モリッツ。監督は未定だが、ウィマーは『ウルトラ…』の監
督も務めていた。また、このリメイク権は以前はミラマック
スが所有していたものだが、今回の映画化が撮影まで進めば
同社は共同出資者になるという権利を留保しているそうだ。
それだけ期待できる作品ということなのだろう。
        *         *
 次も続報になるが、昨年4月15日付の第157回で紹介した
1986年“Short Circuit”のリメイクにダン・ミラノという
脚本家の起用が発表されている。
 この脚本には、当初はオリジナルを手掛けたS・S・ウィ
ルスン、ブレント・マドックの再登板も報告されていたが、
今回はさらにミラノの参加が発表されたものだ。そのミラノ
は、2003年版『ミニミニ大作戦』などのセス・グリーンらと
共に、“Robot Chicken”というテレビシリーズで評価を得
た人のようだが、ストップモーション・アニメーションで描
かれる同シリーズはかなり過激なギャグセンスのものだそう
で、その中には、“Star Wars”“Star Wars: Episode II”
など、気になる題名の作品も含まれている。
 そして、今回の起用に当ってオリジナルと本作も担当する
製作者のデイヴィッド・フォスターからは、ミラノに対して
「ウィルスン&マドックのオリジナルに、根底から覆すよう
な改変を与えてくれることを期待している」とのコメントが
発表されている。また本作では、「ナンバー5を21世紀に連
れてくることを基本のコンセプトとして、すでにロボットが
実社会にも登場している世界でのナンバー5の活躍が描かれ
る」とのことだ。
 ただしナンバー5の姿は変えないとのことで、これはその
デザインがウォーリーに似ていることにもよるようだ。それ
に付いてフォスターは、「我々は『ウォーリー』を、これか
ら作るフィルムの長めの予告編だと思っている。何しろ顔が
そっくりだからね」ということだ。因に、オリジナルのナン
バー5のデザインは、『ブレードランナー』『トロン』など
のシド・ミードが手掛けたものだ。
        *         *
 そして最後は新規の話題で、これも1986年に公開されて、
銀色に輝くUFOのCGIが話題になった『ナビゲイター』
(Flight of the Navigator)をディズニーでリメイクする
計画が発表された。
 ディズニーでは、すでに先月作品を紹介した『ウィッチマ
ウンテン』のリメイクや、『トロン』の続編“Tron 2.0”な
ど、往年の名作を再開発する計画がしきりだが、今回はその
中ではちょっとマニアックな作品と言えそうだ。
 物語は、少年が行方不明になり8年経って発見されるが、
彼の容姿は8年前のままだった…と言うもの。そして墜落し
たUFOが発見され、少年の行動とUFOとの関連が追求さ
れて行くことになる。ここまで書くと、大方のSFファンは
結末を予想してしまうだろうが、正直に言ってその期待を裏
切るか裏切らないか、実は当時に観た僕にはちょっと満足し
切れない感じもあった作品だ。
 その作品を、今回は2008年1月紹介した『団塊ボーイズ』
などのブラッド・コープランドが新たな脚本とするもので、
できれば単純なSFに逃げない形でのリメイクを期待したい
ものだ。実はそれが最高のSFになるはずのものだが。
 製作は、2007年12月1日付第148回などで紹介したブルー
ス・ウィリス主演のSF大作“The Surrogates”を9月全米
公開する予定のデイヴィッド・フーバーマンとトッド・リー
バーマン。大作SFがお得意の製作者が、どのような作品に
仕上げるかも楽しみだ。


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井口健二