井口健二のOn the Production
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2008年07月13日(日) 真木栗の穴、アメリカばんざい、ダークナイト、ボーダータウン、マルタのやさしい刺繍、ハンコック、ブロードウェイ♪…、ブタがいた教室

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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。     ※
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『真木栗の穴』
山本亜紀子原作「穴」(角川ホラー文庫刊)の映画化。
安アパートに1人住まい作家が、ふと隣部屋が覗ける壁の穴
を発見する。そしてその穴をテーマに、依頼された官能小説
を書き始め、それは好評を呼んで行く。ところが徐々に現実
と妄想との区別が付かなくなって…
鎌倉の釈迦堂切通し。そんな、厭が上にも神秘的な雰囲気を
見事に捉えたのは、三谷幸喜作品などでも知られる高間賢治
カメラマン。日本映画でこのようなスタッフにまで目が向く
ことは滅多にないが、この作品は、その風景からまず魅了さ
れてしまった。
物語は原作もある作品だから、しっかりしているものだが、
最初は見るからに現代的なホラーの作りから、徐々に古典的
な怪談に雰囲気が変わって行く。その辺りの計算された絵作
りにも納得させられたものだ。
脚本と監督は、『自転車とハイヒール』で2001年PFFアワ
ードに入選している深川栄洋。実はこの作品は、当時ぴあの
社内試写室で観たものだが、独自の雰囲気と評価された会話
劇が、僕にはちょっとピンと来なかった記憶がある。
しかし今回は、会話よりもそこに流れる情感のようなものが
巧みに感じられ、語るより見せる映画として成功しているよ
うに思われた。特に、日本映画ではとかく浮きがちなユーモ
ラスなシーンも丁寧に演出されて、気持ちがよかった。
出演は、西島秀俊、栗田麗、木下あゆ美。特に西島は、コミ
カルなシーンから恐怖シーンまで存分に演じているし、栗田
の存在感、木下の初々しさも良い感じだった。他には、キム
ラ緑子、北村有起哉、尾上寛之、田中哲司、松金よね子、利
重剛らが共演。
最近流行りの殺伐としたホラーとは一味違う怪談話。しかも
映像的には官能的なシーンもしっかりと描いて、かなり大人
の雰囲気の作品とも言えそうだが、監督が1976年生まれとの
ことで、その若々しさも良い意味で現れていた感じがした。
公開は10月の予定になっており、物語の背景は夏場の作品で
はあるが、秋が深まってからじっくり観るのも良いように思
えた。

『アメリカばんざい』
2005年に駐日アメリカ基地の矛盾を描いたドキュメンタリー
作品『Marines Go Home』を発表した藤本幸久監督が、アメ
リカ本国での戦争の現状を捉えた作品。
ヴェトナム戦争の時にはあれだけの反戦運動が巻き起こった
アメリカで、現在行われているイラクを含む中東戦争に対す
る反戦運動は、あまり大きな社会の動きとしては報道されて
いないような感じがする。
実はこの映画の最後では、アメリカ国内で反戦デモの映像な
ども登場するのだが、現実には行われていても、それが日本
などではほとんど報道されていないようだ。
もちろんそれは、1970年代に起きたほとんど暴動まがいのデ
モに比べればおとなしく行進するだけで、それではニュース
ヴァリューもないのかもしれない。しかし、それにしてもア
メリカ国内では反戦運動が起きていないかのような印象を持
つのは、無関心のせいだけでもないような感じだ。
その一方でハリウッドでは、2月に紹介した『告発のとき』
のような見事な反戦映画も作られているのだが、それでも世
論が動き出さないのは、何かが巧みに仕組まれている感じも
してくるものだ。
そしてこの映画では、戦争の矛盾、特にはいろいろな甘言で
若者を戦場に送り出していながら、その後のPTSDやホー
ムレスの急増にもなんら対策を講じようとしないアメリカの
現状が描かれる。
しかしそれでも戦場に向かう若者は後を絶たない。その矛盾
についてもこの映画は一応の回答を提示している。それは、
不況と貧困が若者たちに兵役以外の道を閉ざしているという
結論だ。
実際、兵役に付く若者の多くは家族を養うための職もなく、
確実に収入の得られる兵役に向かっているのだという。そし
てそこには、訓練中にいろいろな免許が得られるなどの甘言
も弄されるが、得られる免許の多くは時代後れのものばかり
だそうだ。
そこでふと思いついたのだが、最近の世界不況を招いている
急速な石油価格の高騰には、ニューヨーク市場が大きく関っ
ていることは明らかなはずだ。しかしその対策については、
サミットでも責任転嫁以外の有効な施策は打ち出されなかっ
た。
つまりアメリカは、石油の高騰によって中東産油国を潤わせ
ると共に、国内を不況にして若者たちに兵役以外の道を閉ざ
す。しかも、その戦争は9/11の復讐というお題目で続けられ
る。これは見事な自作自演の物語のようだ。
そしてそれには日本も加担している。この不況が続いて日本
でも若者たちがこぞって兵役に向かう日も近そうだ。

『ダークナイト』“The Dark Knight”
2005年公開『バットマン・ビギンズ』の続編。前作からは、
ブルース・ウェイン役のクリスチャン・ベールを始め、マイ
クル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリー
マン、キリアン・マーフィが揃って再登場し、レイチェル・
ドーズ役のみマギー・ギレンホールに交代した。
また、前作では名のみだったジョーカーがヒース・レジャー
の怪演で登場。さらにハーヴェイ・デントもアーロン・エッ
カートの配役で新登場する。
本作の注目は、何と言っても、バットマンの最大の敵ジョー
カーの登場ということになるが、それを演じたレジャーは本
作の撮影後に亡くなったもので、その怪演ぶりは、俳優とし
ての極限を演じているかのように観えてしまう。
ジョーカーと言えば、1989年版のジャック・ニコルスンの演
技も忘れられないものだが、そのとぼけた雰囲気も踏襲しつ
つ、さらに狂気の面を一層鮮やかに描いてみせている。それ
は今回のシリーズのダークなイメージにもピッタリとマッチ
しているものだ。
物語は、前作でバットマンが活躍した後の出来事、バットマ
ンは前作でゴッサ・ムシティの悪を一掃したはずだったが、
そこには新たな強敵が現れる。つまり、世の中に犯罪者は尽
きることが無く、バットマンは永遠の闘いに挑んで行くこと
になるものだ。
一方、ゴッサム・シティは新たな地方検事を迎えることにな
る。正義感に燃える新検事デントはバットマンの行動にも理
解を示し、彼らは街の浄化のためにタッグを組むことになる
が、同時に彼はレイチェルの愛も獲得して行くことになる。
そしてジョーカーは、ゴッサム・シティのダークサイドを巧
妙に操り、徐々にその足場を固めて行く。そこには、アジア
からの悪の組織の脅威も影を落としていた。
もちろん物語の主な舞台はゴッサム・シティだが、新たに香
港の暗黒街も登場して、バットマンの闘いが世界的な規模で
進められて行くことになる。
前作に引き続き、デイヴィッド・S・ゴイヤーの原案から、
クリストファー&ジョナサン・ノーラン兄弟が脚本を執筆、
クリストファーが監督した。
それにしてもレジャーの怪演は見事で、今後のシリーズでは
そのジョーカーを封印しなければならないのはきついところ
だ。因に、次回作にはいよいよロビンの登場も噂されている
ようだ。

『ボーダータウン・報道されない殺人者』“Bordertown”
1994年1月の北米自由貿易協定(NAFTA)発効により、
メキシコのアメリカ国境地帯には、多数の海外企業が製品の
全量アメリカ輸出を前提とした工場を進出させ、特に賃金の
安い若年の女性労働者を搾取している。
そんな状況下で多発していると言われる婦女暴行殺人事件。
しかしその事件は、両国の信頼関係や利益を損なう恐れがあ
ると考えられ、事件そのものが隠蔽され、その報道も妨げら
れていると言う。
その被害者の総数は5000人を超えるとも言われ、先に紹介し
た『ランボー/最後の戦場』の記者会見で、シルヴェスター
・スタローンが「すでに500人以上の女性が拉致されたと見
られる場所がある」と語っていたが、本作は正にそんな現実
を踏まえた作品のようだ。
物語は、その事件の現地レポートを、ジェニファー・ロペス
扮するシカゴの新聞社に勤める女性記者が命じられるところ
から始まる。
彼女はメキシコ出身者で、過去にはそこでスクープをものに
し報道賞を受賞してシカゴにやってきたのだが、その地には
そのスクープを共に追った同僚が、現在も反政府系の新聞社
を運営していた。
そしてその地で取材を開始した女性記者は、偶然生還した被
害者の女性を保護し、事件の真相に迫って行くが…
報道が国家権力によって圧殺されるというのは、いろいろな
条件下でよく語られる物語だが、特に貿易経済が絡むと、事
は個人から国家レヴェルまで多層に渡るから、この事件のよ
うなことも起こりうると思えてくるところだ。
しかも本作に関連しては、製作も担当したロペスが国際アム
ネスティから顕彰も受けたというのだから、これは本物だろ
う。因にこの地域には、日本企業も多数進出しているとのこ
とで、日本も事件に加担しているとも考えられるものだ。
共演は、アントニオ・バンデラス、マーティン・シーン。
また被害者の女性役を、マヤ・ザパタという新進のメキシコ
人女優が演じている。
脚本、監督はグレゴリー・ナヴァ。ナヴァはこの事件を数年
に渡って取材し、その結果をロペスに相談して実現した作品
とのことだ。

『マルタのやさしい刺繍』“Die Herbstzeitlosen”
夫に先立たれた老境の女性が、若い頃からの夢を追求し始め
たことから巻き起こる波紋を描いたスイス映画。
主人公のマルタは80歳、長年連れ添った夫に先立たれ、人生
の支えを失って何もできなくなってしまっている。しかしあ
る切っ掛けで彼女は、結婚によって諦めていた若い頃の夢を
思い出す。それは手造りのランジェリー・ショップを開くこ
とだった。
その夢を思い出したマルタは、若い頃に恋人を追って渡米し
たことが自慢の進歩的なリージや、夫の介護に追われている
が自立も目指しているハンニ、さらに先輩未亡人のフリーダ
らの協力で、夢を実現するための行動を開始するが…
そこはスイスの田舎町の物語、町の牧師であるマルタの息子
や、政治団体のリーダー格のハンニの息子たちは、ランジェ
リー・ショップの開店は町の伝統を壊すと猛反発、いろいろ
な妨害を始める。だがそれはかえってマルタたちの結束を固
めてしまうのだ。
と言う、まあ最近の年配の女性たちの元気さを象徴するよう
な作品だが、これにスイスの伝統的な刺繍、ヨーデル、さら
に大自然の風景なども絡めてローカル色豊かな物語が描かれ
ている。
共同脚本と監督のベティナ・オベルリは、スイス出身1972年
生まれの女性で、長編監督は2作目。以前にはニューヨーク
のスティーヴ・ブシェミの許で彼の監督作品の編集などを手
掛け、スイスに帰国後にテレビ局に勤める傍ら短編映画など
も監督している。
女性の視点が活かされた作品であることは確かだが、多分、
僕らが考える以上に保守的なスイスというお国柄に対しても
多少の皮肉が込められているようにも感じられる。特に、保
守的な男性に対してはいささか厳しいようだ。
出演は、いずれもスイスのベテラン女優たち。中でもマルタ
役を演じたシュテファニー・グラーザーは初舞台が1939年、
「グレート・レディ」とも呼ばれる人気者とのことだが、実
は常に脇役を演じてきて本作が初の主演作品だそうだ。
2006年の本国公開時には、『ダヴィンチ・コード』、『PO
TCデッドマンズ・チェスト』を抜いて興行No.1を記録した
作品となっている。

『ハンコック』“Hancock”
素性は不明、犯罪撲滅に協力してはいるものの、Too Muchな
パワーを持て余し、行く先々でトラブル続出のスーパーヒー
ローを描いた作品。
ウィル・スミス主演の最新作で、アメリカでは主演作が8作
連続となる1億ドル突破の興行を達成している。
何しろ、飛び上がるときは一緒に周囲のものを吹き飛ばし、
着地点では道路の舗装は目茶苦茶、地面に大きな穴を穿って
しまう。さらには、ちょっと指先で払い除けただけの物が、
その飛んだ先でいろいろなものを破壊する。
でもライフルはおろか、もっと大型の銃器の弾丸も平気で跳
ね返してしまう。だから犯罪者にも容赦なく立ち向かって犯
罪抑止の効果は認められているが、警察を始めとする公の組
織には煙たがられ、さらに一般民衆からも敬遠の声が挙がり
始めている。
そんなスーパーヒーローが、とあるPRコンサルタントの絶
体絶命の危機を救ったことから彼の一家との交流が始まり、
彼の指示にしたがって人々の信頼を取り戻すための作戦が開
始されるが…
以前にスティーヴン・キングの『ファイア・スターター』を
読んでいて、道理の判っていない幼児の超能力者という発想
に唸ったことがある。この作品もそれに近いものがあって、
自分の力の使い方もよく判っていない超能力者が、その力を
如何に使うかを学んで行く物語だ。
元々は2002年に“Tonight,He Comes”という題名でスタート
した企画で、当初は少年と堕落したスーパーヒーローの繋が
りを描くとされたものだったが、紆余曲折を経て今回の物語
になったようだ。
でもまあ、上映時間は1時間32分で、すっきりとした分り易
い作品に仕上がっていることは確かだろう。特に子供との関
わりがそれなりに描かれているのは、最初からの企画が生き
ているのだろうし、その他の部分もよく考えて練られた脚本
と言える。
ビルや山が崩れるなどのド派手なシーンは少ないが、多分現
実に起きたらこんなのだろうなと思わせる現実味のある「有
り得ない」シーンが見事に展開されている。その分のカタル
シスは少ないかもしれないが、人間性は豊かな作品だ。
共演は、シャーリーズ・セロン、ジェイスン・ベイトマン、
ジェイ・ヘッド。監督はザ・ロック主演『ランダウン』など
のピーター・バーグ。また、VFXデザインを『スター・ウ
ォーズ』のジョン・ダイクストラが手掛けている。

『ブロードウェイ♪ブロードウェイ』
                 “Every Little Step”
1975年に初演されたミュージカル『コーラスライン』の製作
に向けマイクル・ベネットが行ったインタヴューの録音と、
2005年の再演に向けたオーディションの記録を中心に描かれ
たドキュメンタリー。
元々このミュージカルは、ダンサーたちへのインタヴューに
基づいて製作されたものと言われており、そのインタヴュー
の録音が今回公開されているのは貴重なものだ。その中には
ベネットの赤裸々な発言なども含まれている。
一方、再演のオーディションでは、コニー役として沖縄出身
の高良結香が選ばれており、実は試写後に彼女が登壇してア
カペラでの歌の披露とミニインタヴューも行われた。因に、
今回の再演の振り付けは初演でコニーを演じたバイヨーク・
リーが担当したものだ。
基本的には、バックステージ物のミュージカルのさらにバッ
クステージを描いた作品ということになるが、本作の場合は
最初のバックステージがそのまま舞台に反映されているもの
で、その部分でもいろいろと興味深いものがあった。
特にバイヨーク・リーは、元々がベネットの学校時代からの
仲間であり、最も深くミュージカルにも関わった人として、
その最初のインタヴューの発言から舞台に至るまでの流れも
興味を引かれるものだった。
そして再演のオーディションでは、コニー役を巡って高良と
ライヴァルとなったエレーンとの友情や、その他のコンペテ
ィターたちの闘いの様子なども描かれるが、全体的には修羅
場を描くよりも、それを暖かく迎えようとするスタッフたち
の姿が描かれている。
中でも、マイクル・ベネット本人が反映されたとも言えるポ
ール役の選考のシーンは圧倒的な迫力で描かれ、それは感動
的なものだった。また、主役でもあるキャシーのオーディシ
ョンには、やはりそれ相応の人が応募しているなど、その辺
にもこのミュージカルの厚みを感じたところだ。
なお映画では、再演のオーディションが進むのに並行して、
徐々に初演の舞台が完成されて行く構成も巧みに描かれてお
り、それぞれの役柄がそれによって掘り下げられて行く構成
も見事なものだった。
それは、『コーラスライン』という作品の来歴のせいもある
のだろうが、普通のバックステージ物のドキュメンタリーと
は違った感じがして、ミュージカルへの興味を一層掻き立て
られるものにもなっていた。
因に、試写後のミニインタヴューによると、コニー役は1年
契約だった高良の後、親友のエレーンに引き継がれたとのこ
とだ。

『ブタがいた教室』
1990年、大阪の小学校で1人の新任教師が始めた実践教育、
「ブタを飼って、飼育した後、食べる」を巡って、生徒たち
が共に悩み討論を続けた姿を描いたドキュメンタリーに基づ
くドラマ作品。
物語は、「ブタを1頭食べてみる」という実践教育に憧れた
新米教師が、6年生の生徒たちと仔ブタを飼い始めることか
ら始まる。それは、ブタを育てて食べるという世間で普通に
行われていることを実践してみようという考えだったが…
生徒たちは自ら校庭の隅にブタ小屋を作ってしまい、さらに
仔ブタをPちゃんと名付けてペット化してしまう。この時点
で、教師の実践教育の目論見は崩れ、その結果は、最後にペ
ットを殺すことができるかという問題にすり替ってしまう。
はっきり言ってしまえば、この教師はこの時点で自分の間違
えに気付くべきだったし、それはもはや実践教育にはなりえ
なかった。しかしその教育は、子供たちの討論という別の側
面を持つことになる。
今回の映画化では、生徒役の子供たちには台詞の書かれてい
ない台本を渡して、実際に討論をさせてそこから物語を再構
成して行ったのだそうだ。そのやり方が演技を超えた子供た
ちの姿を描き出したのは確かだろうし、それがこの映画の見
所にもなっている。
それはこの映画の制作者たちが、ちゃんとこの物語の本質に
気付いていたことにも寄るのだろう。この物語は、ペットの
ブタを食べるかどうかではなく、子供たちが真剣に討論した
ことを描いているものだ。
映画の結末は実話を変えることはできないものだ。ただし、
本作はそこに重きを置いていない。多分、作劇上ここに山場
を持ってくる誘惑は大きかったはずだが、敢えてそれをして
いないことにも、この映画の制作者たちの見識を感じた。
それにしても、ブタがリノリュームの滑る床をよたよたと歩
く姿は可愛いものだし、子供たちとサッカーをしたり、鼻で
扉をこじ開けるといった姿は見事な演出となっている。この
演出を成し遂げたスタッフにも拍手を送りたいものだ。
出演は、新米教師役に妻夫木聡。他に原田美枝子、大杉漣、
田畑智子らが共演。監督は、『パコダテ人』などの前田哲。
脚本は小林弘利が担当している。


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井口健二