井口健二のOn the Production
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2008年05月01日(木) 第158回

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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。       ※
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 まずは、ファンには待望のこの情報から。
 前々回、ワーナー+ニューラインの記事でも触れた『LO
TR』の前日譚“The Hobbit”の映画化について、『パンズ
・ラビリンス』のギレルモ・デル=トロ監督の起用が正式に
発表された。なお、この正式発表は4月24日に行われたもの
だが、デル=トロ監督が数日前からファンサイトへの書き込
みで、状況を匂わす暗号文を提示するなど、大いに盛り上が
っていたものだ。
 そして映画化は、まず原作者JRR・トーキンが執筆した
『ホビットの冒険』に基づく第1部と、その結末から『旅の
仲間』に繋ぐ60年間を描く第2部が創作されて、2部作にな
るとのこと。製作はニューラインとMGMの共同で行われ、
アメリカ国内の配給はワーナー、海外の配給はソニー傘下の
MGMが担当する。
 一方、キャスティングは未発表だが、前々回も紹介したよ
うに魔法使い灰色のガンダルフ役には、2部作の製作総指揮
を担当するピーター・ジャクスンとフラン・ウォルシュが、
「イアン・マッケラン抜きには考えられない」と発言してお
り、マッケランも、「俳優として、そのように言われるのは
名誉なこと、2009年のスケジュールは空けてある」としてい
たものだ。
 そして今回の発表に関連して、マッケランの反応も紹介さ
れていたが、それによると、「ギレルモが同席している場所
でピーターからオファーを受けた。自分が再びガンダルフを
演じるのは間違いない。ギレルモは、製作中の“Hellboy2”
を終えた後に脚本の執筆に取り掛かり、それに6週間を掛け
るようだ」としている。
 以前の情報では、ジャクスンが自らのアイデアに基づいて
脚本を手掛けるという話もあったが、現状のスケジュールで
はそれも儘ならなかったようだ。しかし、それがデル=トロ
なら信用できるところで、特に“The Hobbit”は、本来が子
供向けに書かれた物語であることを考えると、『パンズ…』
のイメージはジャクスンより適任ではないかとも思える。た
だし、前述のマッケランの発言の続きによると、「ギレルモ
はまだ具体的なことは何も話してくれていない」そうだ。
 ところで、“The Hobbit”では、ガンダルフは60歳以上若
返らなくてはならない訳だが、元々が魔法使いの役ではあま
りその辺は気にしていないようだ。因に、『X−メン3』で
は若返りのVFXも体験したマッケランだが、現在計画中の
“X-Men Origins: Magneto”に関しては、「いくらなんでも
19歳の役はね…」としていた。
 撮影は2009年にニュージーランドで開始、公開は2010年、
2011年に連続で行う計画となっている。
        *         *
 お次も待望の情報で、2006年に公開されて世界的なヒット
となったミステリー大作『ダ・ヴィンチ・コード』と同じく
ロバート・ラングドン教授を主人公にした作品で、原作者の
ダン・ブラウンが先に発表していた“Angels & Demons”の
映画化が、前作と同じトム・ハンクス主演、ロン・ハワード
監督で6月5日に撮影開始されることになった。
 原作の物語は、2006年6月1日付第112回でも紹介してい
るように、世界を破滅させる力を持つ反物質の研究をしてい
た物理学者が殺害され、その技術が対立する宗教家グループ
の手に渡ってヴァチカンが脅迫される。一方、殺された学者
の娘から事件の解明を依頼された教授は、お得意の暗号解読
の能力を駆使して事件に取り組むが、それは宗教の裏に潜む
巨大な陰謀を暴くことに繋がって行く…というものだ。
 先の映画化ではヴァチカンから異端の内容と批判されたも
のだが、本作ではそのヴァチカンを救うことになるのかな?
脚色も前作と同じアキヴァ・ゴールズマンが担当している。
 そして本作のヒロイン役に、2006年の『ミュンヘン』や、
今春公開された『バンテージ・ポイント』にも出演のイスラ
エル人女優アイェレット・ゾラーの起用が発表された。因に
このヒロインの配役には、一時はナオミ・ワッツが発表され
ていたが、脚本家ストライキによる製作の遅れでスケジュー
ル調整ができなくなったとしてキャンセルされていた。
 さらに、教授の協力者の役でユアン・マクレガーの共演も
発表されたようだ。
 現状では、物語がPrequelになるのか、それともSequelな
のかも明らかにされていないが、それとは別にハンクスが、
前作と同じ髪型で登場するかどうかも注目になりそうだ。全
米公開は2009年5月15日に予定されている。なおコロムビア
が所有する映画化権は、原作者との間でシリーズ第3作まで
契約されているものだ。
        *         *
 キリスト教に絡む題材の作品が目に付くが、お次は16世紀
初めに興った宗教改革を背景にしたアクション・アドベンチ
ャーの計画が発表された。
 この計画は、ハヴィエル・ロドリゲスが執筆したオリジナ
ル脚本“The Heretic”に基づくもので、その映画化権を、
『ゾディアック』などのフェニックス・ピクチャーズが契約
している。
 物語は、元司祭だったが墜ちて殺し屋となった主人公が、
ローマ大司教の密命を受けて、宗教改革の旗手だったドイツ
の神学者マルティン・ルターの暗殺に向かうというもの。因
に史実によればルターは62歳まで生きているので、物語では
その暗殺未遂に絡むいろいろな裏事情が描かれることになる
ようだ。
 監督やキャスティングは未発表だが、フェニックスでは、
タイミング的に今が題材の旬と考えているようで、映画化は
緊急に進めるとしている。16世紀は、いわゆるルネッサンス
時代ということでもあり、出来たらその時代の文化の再現も
楽しめる作品にして欲しいものだ。
 なおフェニックスでは、2007年11月1日付第146回で紹介
したレオナルド・ディカプリオ主演、マーティン・スコセッ
シ監督によるミステリー作品の“Shutter Island”が撮影中
の他、ジョン・キューザック、渡辺謙、コン・リー共演で、
1941年の中国本土を舞台にしたアクション作品“Shanghai”
の撮影が近日中に開始の予定になっている。
        *         *
 『ジェシー・ジェームスの暗殺』でオスカー候補になった
ケイシー・アフレックが、今度は同作で製作を務めたリドリ
ー・スコットの監督作品に主演する計画が発表された。
 作品は、2000年にサム・ライミ監督で映画化されたホラー
・ミステリー『ギフト』も手掛けた脚本家のトム・エパーソ
ンが、今年1月に小説として発表したもので、題名は“The
Kind One”。1930年代のロサンゼルスを舞台に「親切な奴」
というニックネームで呼ばれた記憶喪失の殺し屋と、彼が恋
した女性の物語とのことだ。
 記憶喪失ものは、次から次へとブームのようになっている
感じだが、この計画については、『ジェシー…』も担当して
本作の共同製作も務めるジュールス・デリーから、「今まで
リドリーが手掛けたことのない題材なので、彼がどう料理す
るか楽しみ」という発言もあって、いろいろ興味深い作品に
なりそうだ。
 なお、リドリー・スコットの監督作品では、レオナルド・
ディカプリオとラッセル・クロウ共演で、イラク戦争を背景
にCIAの活動を描く“Body of Lies”が、既に撮影を完了
して今秋ワーナーから公開予定になっている。それにしても
ディカプリオは、次々に出演作が続くようだ。
        *         *
 『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』に
も出演のシャイア・ラブーフが、ユニヴァーサルで進められ
ている“Dark Fields”というテクノスリラー作品に主演す
ることが発表された。
 作品は、アラン・グリンという英国作家が2001年に発表し
たデビュー作に基づくもので、原作には「ブレイン・ドラッ
グ」という邦題で翻訳もあるようだ。その物語は、謎の錠剤
を飲んだ若者が瞬く内に仕事で成功を納めるようになるが、
やがて彼は手酷いしっぺ返しを受けることになる…というも
の。因に原作は、英国推理作家協会の処女長編賞の最終候補
にも残ったとされている。
 そして今回の計画では、1999年の『トーマス・クラウン・
アフェア』や2000年の『ペイ・フォワード』、さらに2007年
のミュージカル版『ヘアスプレー』などを手掛けた脚本家の
レスリー・ディクストンが自ら映画化権を獲得して脚色と製
作も担当するもので、脚本家は自ら製作も担当することにつ
いては、「映画の全体をコントロールできる立場にいたいか
ら」と発言している。
 そして本作の監督には、今年3月9日付で紹介した『幻影
師アイゼンハイム』のニール・バーガーの起用が発表されて
いる。この監督の才能については、映画の紹介文の中でも高
く評価したつもりだが、今回の状況では、監督と脚本家/製
作者との意見がぶつからないことを祈りたいものだ。
        *         *
 ソニー傘下のコロンビアが、ジョニー・ローゼンタールと
いう脚本家による“Iron Jack”と題されたオリジナル作品
の映画化権を、MGM、CBS、スパイグラスなどとの争奪
戦の末に、200万ドルで獲得したことが発表された。
 内容は、1930年代を舞台に、人気作家が伝説の宝物捜しを
行うというもの。ジャンルはアクションアドヴェンチャーと
いうことだ。
 因にローゼンタールは、まだ映画化が実現された長編作品
はないようだが、パラマウントでアレック・ボールドウィン
主演による“Friendly Skies”というコメディ作品が製作準
備中になっており、さらにファミリーコメディのテレビシリ
ーズも手掛けているとのこと。その路線からは、本作もアド
ヴェンチャーコメディという可能性は高そうだ。
 ただ、上記の設定だけを聞くと、1984年に公開されたロバ
ート・ゼメキス監督、マイクル・ダグラス、キャスリーン・
ターナー、ダニー・デヴィート共演の『ロマンシング・スト
ーン』を思い出しそうだが、争奪戦まで行われたというのな
ら、それなりのオリジナリティはあるのだろう。楽しい作品
を期待したい。
 それにしても、何もコロムビアがMGMと争奪戦をしなく
てもいいと思うのだが…
        *         *
 ここからは、SF/ファンタシー系作品の話題を中心に紹
介しよう。
 まずは、トム・クルーズ/ポーラ・ワグナー率いるユナイ
テッド・アーチスツ(UA)が、すでに2009年までの放送が
決定している人気SFシリーズ“Battestar Galactica”の
脚本家/製作者ロナルド・D・モーアと、SF映画3部作の
立案及び脚本の契約を結んだことが発表された。
 この作品の具体的な内容について、UA側は情報を開示し
ていないが、モーアは“Star Trek: The Next Generation”
(新スタートレック)シリーズの脚本と、後半は共同製作者
としても活躍した人であり、その他にも、映画版の『スター
トレック/ジェネレーションズ』や、『ファーストコンタク
ト』など、ファンをニヤリとさせる作品を手掛けていて、彼
が手掛けるSF映画なら期待を持ちたいところだ。
 またモーアは、クルーズの主演でジョン・ウーが監督した
2000年『M:I-2』のオリジナルストーリーも手掛けていたも
ので、今回の契約はその関係で結ばれたようでもある。この
点についてワグナーは、「モーアがその才能を映画界にもた
らしてくれることに期待する。そしてそのパートナーに我が
スタジオを選んでくれたことを歓迎する」というコメントを
発表している。
 どんな作品が出てくるか、その規模や時期も未定だが、取
り敢えずは期待の膨らむ情報ということになりそうだ。
 なお、クルーズ/ワグナーが率いるUAでは、すでに公開
された“Lions for Lambs”に続いては、“Valkyrie”の公
開が来年2月に予定されており、さらにジェシカ・ビール主
演の“Die a Little”という作品が準備中。また、ギレルモ
・デル=トロ監督によるSF作品で“The Champions”が計
画中となっており、これらの作品リストの中に今回のモーア
の計画も組み込まれることになるようだ。
        *         *
 1957年製作のSF映画の古典“The Incredible Shrinking
Man”(縮みゆく人間)を、エディ・マーフィ主演でアップ
デート/リメイクする計画がユニヴァーサルから発表され、
その監督を、『ラッシュアワー』シリーズなどのブレット・
ラトナーと交渉していることが報告された。
 オリジナルは、『アイ・アム・レジェンド』の原作でも知
られるリチャード・マシスンが1956年に発表した原作小説を
映画化したもので、事故で放射能を浴びたことから身体が小
さくなり始めた主人公が、縮小が止まらないという究極の事
態の中で、最後まで人間の尊厳を失わずに困難に立ち向かっ
て行く姿を描き、正に1950年代のSF黄金時代を代表する作
品の1本とも言われている。
 その原作からは、1981年にリリー・トムリンの主演による
女性版“The Incredible Shrinking Woman”(縮みゆく女)
も作られているが、実は僕自身の記憶では、恐らく著作権は
無視して製作されたと思われる1961年放送のテレビシリーズ
“The World of Giants”(縮小人間ハンター)が、子供心
の印象に残っているものだ。
 という名作のリメイクだが、今回は今年2月3日に紹介し
た『燃えよ!ピンポン』や『ナイト・ミュージアム』などの
ロバート・ベン・ガラントとトーマス・レモンが脚色を担当
しているもので、アップデートと同時にコメディでのリメイ
クとなる。因に、過去の作品では1981年の女性版もコメディ
仕様だった。
 なおこの計画に関しては、実は2003年10月15日付け第49回
でも題名だけ紹介していて、当時の計画では配給はソニーと
なっていた。それが現在はユニヴァーサルとなっているもの
だが、その間には監督も、ピーター・シーゲルやキーナン・
アイヴォリー・ワヤンスなどいろいろ取り沙汰されていたよ
うだ。そして今回はラトナーということで、何とかこれで決
まりになって欲しいものだ。
        *         *
 次もユニヴァーサルの計画で“Source Code”と題された
内容未公表のSFスリラーの監督に、オーストラリア出身の
シェーン・アビスの起用が発表されている。
 この計画は、2004年“Species III”と2007年“Species:
The Awakening”を手掛けたベン・リプリーによるオリジナ
ル脚本を映画化するもので、実は以前にも1度『スパイダー
マン3』のヴェノム役=トッファー・グレイスの主演で進め
ると発表されたことがある。その時の報道でも、物語の詳細
は隠されていたが、一部にはタイムトラヴェルが絡む話とい
う情報もあったようだ。
 しかしその計画はそのまま停滞していたようで、今回それ
が再開されたものだが、すでにグレイスの主演はキャンセル
されてしまっていた。従って、これからアビス監督の許では
キャスティングから再検討されることになるものだ。
 因にアビス監督は28歳、オーストラリアCF界の出身で、
2007年に20万ドルで自主製作した“Gabriel”と題されたゴ
シックSFスリラー作品が、本国で120万ドルを稼ぎ出し、
この作品はアメリカではソニー傘下のスクリーン・ジェムズ
が契約してDVD発売がされている。そして今回の作品で、
念願のハリウッド監督デビューとなるようだ。
 製作は、2005年ヒース・レジャー主演『カサノヴァ』など
のマーク・ゴードンが担当している。
        *         *
 後は少し短いニュースを紹介しておこう。
 まずはコロムビアが、“Battle: Los Angeles”と題され
たオリジナル脚本の権利を獲得した。
 この脚本は、1999年公開の『将軍の娘/エリザベス・キャ
ンベル』を手掛けた脚本家クリストファー・ベルトリーニが
執筆したもので、内容は異星人の侵略を描いている。そして
本作で異星人はサンタモニカに上陸し、ロサンゼルスを目指
して東進してくるということだ。何ともローカルな設定の作
品だが、それだけリアルな映像化も求められることにもなる
もので、CGIの時代には好適の作品と言えそうだ。
 実は、先日公開された『クローバーフィールド』では、当
初の予告編の印象で侵略ものを期待したこともあって、本編
を観たときにはちょっとがっかりしたが、今度はそれが満足
できそうだ。コメディかシリアスかも定かではないが、サン
タモニカ大通りを進軍してくる異星人軍団というのも映像が
浮かんで来そうで、出来るだけリアルなものを期待したいと
ころだ。
        *         *
 続いては、2005年12月29日付けで紹介した『ジャケット』
などのサミット・エンターテインメントが、“Arena”と題
されたアクションSFスリラーの脚本を契約した。
 この脚本は、トビー・ワグスタッフとダレン・ハウェルと
いう新人脚本家のコンビが執筆したもので、物語は、現代の
兵士のグループが不思議な力によって地球とは似て非なる風
景の場所に移動させられ、そこでいろいろな場所や時代から
集められた戦士たちと命を掛けた闘いをしなければならなく
なる…というもの。
 「アリーナ」テーマというのは、『宇宙大作戦』の第1シ
ーズンにも同じ題名の付けられたエピソードがあるくらいの
ものだが、グループ戦というのはちょっと新機軸になりそう
で、またいろいろな場所や時代から集められた戦士たちとい
うのも、地球の歴史の中からだと面白いものになりそうだ。
つまり現代の兵士たちは、スパルタ軍やモンゴル軍と闘うこ
とになるのかな?でも、時代考証や、特に戦術の考証なども
大変になりそうで、頑張って良い作品を作ってもらいたいも
のだ。
        *         *
 お次はリメイクで、1978年ジョー・ダンテ監督で映画化さ
れた“Piranha”(ピラニア)ではなく、1981年ジェームズ
・キャメロン監督の長編デビュー作の“Piranha Part Two:
The Spawning”(殺人魚フライングキラー)を、『ハイテン
ション』などのアレクサンドル・アジャ監督で3Dリメイク
する計画が発表されている。
 オリジナルは、何と言ってもピラニアと飛び魚を合体させ
るという凄まじいアイデアが見事に描かれたもので、そのピ
ラニアが空中を飛んでガラス窓などを打ち破ってくる様は、
これは3Dで観たくなったものだ。もちろんそれは、1981年
当時の技術では難しかったが、今のCGI技術でなら充分に
実現できる。それをアジャ監督が行う。
 因に、リメイクはR指定を承知で進めるとのことで、最近
の3D映画では初めてお子様の入場が制限される作品になり
そうだ。製作はディメンション。全米公開は2009年7月24日
に決定となっている。
 なお、これに伴いアジャ監督は、先に計画されていたスプ
ラッターホラー“Silent Night, Deadly Night”のリメイク
からは降板したようだ。
        *         *
 最後にもう1本。
 2004年のサンダンス映画祭などで評判になったSF短編映
画“Tomo”が、オリジナルを手掛けたポール・キャトリング
監督の手で長編リメイクされることになった。物語は、氷の
惑星に不時着した男女2人の宇宙パイロットによるサヴァイ
ヴァル劇を描いたもの。オリジナルはサンダンスとボストン
映画祭でも批評家賞の受賞を果たしている。
 その長編版は、イギリスに本拠を置くシーソー・フィルム
スの製作で進められ、今年の後半にノルウェーとイギリスで
撮影されるとのことだ。なお製作者には、2007年のカンヌ映
画祭でカメラドールに輝いた『コントロール』なども手掛け
たイーアン・カニングが名を連ねている。
 イギリス公開は、2009年に予定されている。


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井口健二