井口健二のOn the Production
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2007年06月15日(金) 第137回

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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。       ※
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 今回は記者会見の報告から、
 6月前半には、『ショートバス』『300』『ジャンゴ』
『レミーのおいしいレストラン』の記者会見を見に行くこと
が出来た。本当はこの他にもいろいろ行われているのだが、
個人的なスケジュールの都合などで、これだけしか見に行け
なかったものだ。この内、『ジャンゴ』については、邦画だ
し特別映像の上映もあったので、作品紹介の方で報告すると
して、『ショートバス』と『レミー…』では自分で質問もし
たので、その辺から紹介させてもらうことにしよう。
 まず『ショートバス』については、作品紹介でも気にした
アニメーションについて作者のジョン・ベアがどんな人物か
聞いてみた。これに対する監督の答えは、「彼はCM界では
有名な人だ」というあっさりしたもので、特別な関係がある
訳ではなさそうだった。ただし、「彼に仕事を頼むときは、
普通は彼の以前の作品の中から『このようなもの』と言って
頼むらしいが、僕は『何か新しいものを』としか言わなかっ
たんだ。そうしたら素晴らしいものが出来てきた」とのこと
で、その結果には満足そうだった。
 この他に会見では、主演のスックイン・リーが、この映画
への出演が問題にされてカナダのテレビ局を馘になりそうに
なったときに、オノヨーコやジュリアン・モーアらが抗議の
手紙を放送局に送って彼女を支援をしてくれたという話も紹
介された。その辺の経緯はプレス資料にもあまり詳しくは書
かれていなかったが、実はかなり大変な状況だったようだ。
日本でも昔、お天気お姉さんか何かでそんなことがあった記
憶があるが、単なる興味本位ではない本作の評価が伺える話
だった。
 それからこの記者会見では、通訳がsexという言葉を英語
のまま使用しているのを監督が気にして、適当な日本語はな
いのかという質問になった。これに対してはいろいろな言葉
があると答えていたが、実際にその後で、映画の後半の主人
公がベンチで寝ていると潮が満ちてくるシーンの撮影では、
実は周囲でカブトガニが集団で交尾を始めて美しかったとい
う話が出て、ここで通訳がとっさに「交尾」という日本語が
出ず、結局sexと訳してしまい、なるほど日本語は複雑だと
感じたものだ。この作品らしい会見の模様だった。
 次に、『レミー…』の会見では、ネズミが人間を操縦する
というアイデアがどこから生まれたか質問したのだが、監督
の答えは「自分が参加したときにはそのアイデアはすでにあ
った」とのことで、質問は空振りになってしまった。僕とし
ては、監督の以前の作品との絡みなども聞けるのでないかと
期待したのだが、そうではなかったようだ。ただし、監督が
参加したときの計画は完全に行き詰まっていたのだそうで、
「その突破口をいろいろ模索した中で、特に小さなネズミが
大きな人間を操縦するボディアクションでは、よりコミカル
な演出が出来るようになった」とのことだった。
 それからこの会見では、終了後に映画に出てくるコース料
理がブッフェスタイルで振舞われた。記者会見でこのような
食事の提供は、過去にも『スパイダーマン2』などで経験の
ない訳ではないが、特に今回は映画の内容にも合わせたもの
が出されるなど、配給会社の力の入り方を感じたものだ。
 後の『300』については、映画の公開もすでに始まって
いるし、僕も質問しなかったので報告することはあまりない
が、会見の雰囲気は和気藹々として良い感じのものだった。
そしてその中では、原作者のフランク・ミラーが監督のザッ
ク・スナイダーに関して、「見事に原作のイメージを映像化
してくれた。特にグラフィックノヴェルは描き切れなかった
余白の部分を完璧に埋めてくれたのが良かった」と絶賛して
いたのが印象的だった。
 またミラーは、「この映画化の計画はかなり早いうちに決
まっていたのだが、製作を引き受けてくれる映画会社がなか
なか見つからなかった」として、映画製作の難しさを痛感し
たようなことも話していた。その産みの苦しみが大きかった
分、アメリカでの成功が特にうれしく感じられているような
雰囲気だった。
 記者会見の報告はここまでにして、以下は定例の製作ニュ
ースを紹介します。
        *         *
 まずは、ウッディ・アレンがカンヌ映画祭のクーロジング
上映を諦めて、ヴェネチア映画祭でのお披露目を予定してい
る最新作“Cassandra's Dream”について、この作品のアメ
リカと、オーストラリア、ニュージーランドの劇場配給を、
ワインスタイン兄弟のTWCが手掛けると発表された。
 元々ワインスタイン兄弟とアレンとの関係では、1994年の
『ブロードウェイと銃弾』から1998年『セレブリティ』まで
のアレン作品のアメリカ公開を、兄弟が仕切っていた当時の
ミラマックスで手掛けており、今回の発表は約10年ぶりに元
の鞘に納まったという感じのものだ。
 作品は、『マッチ・ポイント』“Scoop”に続くロンドン
3部作の最終章となるもので、内容的にはコメディの要素は
少なく、ダークな感じになっていると言われている。因に、
『マッチ・ポイント』のアメリカ配給はドリームワークスが
手掛けて興行収入は2300万ドル、“Scoop”はフォーカス・
フューチャーズの配給で1050万ドルだったそうで、元々アー
ト系の映画作家だから大きな数字は期待できないものの、ち
ょっと不本意な感じは否めなかった。
 それがワインスタイン兄弟との再会でどう反応するか、そ
の辺にも興味の湧くところだ。また今回の発表に当って兄弟
の一人のハーヴェイからは、「我々はアメリカで最も偉大な
映画作家と再び仕事のできることに興奮している。ウッディ
・アレンは、そのパワフルで追随を許さない映画作りに、再
び彼の途方もない情熱を注ぎ始めた」と、賞賛の言葉が贈ら
れている。
 なおアレン監督の次回作には、今度は舞台をスペインに移
して、第103回などで紹介したスカーレット・ヨハンセンを
3度目の主演に招く作品が計画されている。
        *         *
 1995年の『モータル・コンバット』から、『バイオハザー
ド』、『エイリアンVSプレデター』などのビデオゲームの
映画化では定評のあるポール・WS・アンダースン監督が、
ユニヴァーサルで進められている“Spy Hunter”の計画に参
加することが発表された。
 この計画については、2003年10月の第49回や2005年5月の
第87回でも紹介しているが、オリジナルはミッドウェイ社か
ら発表されているシューティングゲームで、当時はジョン・
ウーの監督で計画が進められていた。しかし、『ワイルド・
スピード2』のマイクル・バンディットとデレク・ハース、
『フレディvsジェイソン』のマーク・スウィフトとダミア
ン・シャノン、『コラテラル』のスチュアート・ビーティ、
それに『エレクトラ』のザック・ペンらも参加した脚本はつ
いに完成せず、頓挫してしまっていた。
 その計画に、新たにアンダースン監督が参加するもので、
アンダースンは先の脚本を参考に脚本の再構築から始めると
のことだ。そして物語では、乗用車からオートバイ、ジェッ
トスキーにも変身するインターセプターと呼ばれるスーパー
カーが登場し、政府系の秘密捜査官という設定の主人公が、
ノストラと呼ばれるテロリスト集団との闘いを繰り広げるも
のとなっている。
 因に、オリジナルのゲームには主人公は登場していなかっ
たものだそうだ。しかし2004年の計画では主演にドウェイン
“ザ・ロック”ジョンスンが予定され、実はミッドウェイ社
では昨年、そのジョンスンを主人公として登場させるゲーム
の最新版“Spy Hunter: Nowhere to Run”を発表、本来なら
映画の公開と一緒にキャンペーンを行う予定だった。
 ところが、映画製作の遅れでその思惑は外されたもので、
さらに今回の監督変更では、キャスティングが踏襲されるか
否かも不明のようだ。ただし、この主演にはジョンスンも大
きな期待を持っているようで、前後の経緯を考えれば、主演
の変更は少なそうだ。
 なお、アンダースン監督の次回作には、第84回で紹介した
1975年のロジャー・コーマン製作作品『デスレース2000年』
をリメイクする“Death Race”が、同じくユニヴァーサル製
作で予定されている。前回の報告ではクルーズ/ワグナーの
製作でパラマウントの企画だったが、移管されたようだ。
        *         *
 お次ぎは映画製作の情報ではないが、ロサンゼルス郊外の
カルヴァシティにあるソニーピクチャーズスタジオが、9月
28日までの期間限定で、毎週木曜日夜6時30分スタートの夜
間スタジオ見学ツアーを実施すると発表した。
 ハリウッドのスタジオ見学ツアーは、巨大アトラクション
と化したユニヴァーサルスタジオが有名だが、その他の各社
でも実施はされている。その中でソニースタジオは、1915年
にD・W・グリフィスとマック・セネットが設立したインス
/トライアングルスタジオを起源とし、1924年にはサミュエ
ル・ゴールドウィンが買収、MGMスタジオとして数々の名
作を生み出した老舗スタジオだ。従って今回は、『オズの魔
法使い』から『スパイダーマン3』までを生み出したスタジ
オという宣伝文句になっている。
 しかもこのツアーは、現在使用中のステージを徒歩で見学
するというもので、実際に映画やテレビの撮影現場に遭遇す
ることもある。また、『オズの魔法使い』のYellow Brick
Roadが作られたステージ15や、1940年代初期にに水着の女王
エスター・ウィリアムスが水しぶきを上げたステージ30など
も見学の対象となっており、さらに『ゴーストライダー』の
バイク、『ゴーストバスターズ』のプロトンパック、『メン
・イン・ブラック』のニューラライザー、『ダヴィンチ・コ
ード』のクリプテックスなどの小道具、さらにオスカー像な
ども展示されているそうだ。
 参加費は25ドル、12歳以上であれば子供もOKということ
で、時間までにカルヴァシティのソニープラザビルディング
のロビーに行けば、予約も特に必要はなさそうだ。因に、月
曜から金曜までの午前と午後2回ずつの昼間のツアーは通年
行われている。また、参加者はプラザの地下駐車場が無料で
使用できるそうだ。
        *         *
 『ブレイド』シリーズや『バットマン・ビギンズ』も手掛
けた脚本家のデイヴィッド・ゴイヤーが、H・G・ウェルズ
原作の“The Invisible Man”(透明人間)を、脚本監督で
映画化する計画を発表した。
 この原作の映画化では、1933年製作のジェームズ・ホエー
ル監督、クロード・レインズの主演作が古典として知られる
ものだが、今回の計画は、その古典の製作会社でもあったユ
ニヴァーサルで進められるもので、正当な後継作品と言えそ
うだ。ただし計画は、原作をそのままリメイクするものでは
なく、オリジナルの科学者の甥に当る主人公が叔父の研究資
料を発見し、自ら透明化の手段を完成させる。そしてその甥
は、第2次世界大戦の戦時下のイギリスで、諜報組織MI5
のメンバーとして活躍する…という展開になるようだ。
 透明人間の物語では、2000年のポール・ヴァホーヴェン監
督作品“Hollow Man”(インビジブル)でも、透明になった
人物は精神的におかしくなるというのが定番だが、ゴイヤー
版はどうなるのだろうか。因にゴイヤー自身は、「僕はウェ
ルズの原作も、ユニヴァーサルの映画化も同じ位に好きだ。
今こそそのイメージを再構築する機は熟したと感じる」と、
計画への意欲を語っていたそうだ。
 なおゴイヤーは、2004年の『ブレイド3』の他、スウェー
デン映画をリメイクした幽霊物の“Invisible”の監督を終
えたところで、さらに『Xメン』からのスピンオフ作品で、
シェルドン・ターナーが脚本を担当した“Magneto”の監督
もフォックスで計画されている。
        *         *
 ワーナーは、全14巻が刊行されているテリー・ブルックス
原作のファンタシーシリーズ“The Shannara”の映画化権の
獲得を発表。製作者ダン・ファラーの許で映画化が進められ
ることになった。
 ブルックスはこのシリーズで、現存の作家では『ハリー・
ポッター』のJ・K・ローリングに次ぐ売り上げを記録して
いると言われているヒットメーカーだが、このシリーズに関
しては今まで映画化の申し入れを拒絶していたのだそうだ。
しかし今回は、原作の大ファンというファラーが非常な熱意
で交渉を行い、ついに原作者が折れたというものだ。
 物語は、最終戦争によって人類の文明が凋落し、エルフと
トロルとノームとドワーフが主な住人となった1000年後の地
球を舞台にしたもので、人間とエルフの混血でちょっとした
魔法と戦士としての能力も持つ主人公の一族が、その能力を
駆使して世界を救わなくてはならなくなるというお話。『ハ
リー・ポッター』より『LOTR』に近い感じだが、冒険と
叙事詩に描かれるような壮大な戦いがぎっしり詰まった作品
だそうだ。
 なおワーナーでは、シリーズでの映画化を狙っているもの
だが、映画化は第2作の“The Elfstones of Shannara”か
ら始められるということだ。通常この種の大型のシリーズだ
と、第1作で全体の設定が紹介されるものだが、そこを飛ば
しての映画化には、何か意味があるのだろうか。
        *         *
 お次もワーナーで、1980年代にアニメーションシリーズと
玩具の展開で人気があったという“Thundercats”の実写に
よる映画化の計画が公表された。
 ワーナーでは、前回も玩具を起源にする“The Masters of
the Universe”の計画を紹介したばかりだが、今回は新人脚
本家のポール・ソウポーシが執筆したスクリプトにスタジオ
が反応したもので、企画だけが先走りしているものとは少し
経緯が違うようだ。
 オリジナルの物語は、故郷惑星Thunderaを破壊された4匹
のヒューマノイド猫(Lion-O、Tygra、Panthro、Cheetara)
が、別の惑星Third Earthに不時着し、その星で彼らを抹殺
しようとする悪の魔法使いMumm-Raとの戦いを余儀なくされ
るというもの。そしてソウポーシのスクリプトでは、オリジ
ナルシリーズの善と悪のキャラクターを活用して、Lion-Oが
Thundercatsのリーダーになって行く、成長物語としても描
かれているということだ。
 因に、オリジナルシリーズは1983年にスタートしたものだ
が、ワーナーでは1989年以降その権利を掌握していたという
ことで、そこに目を付けた現在フォックステレビに勤務中と
いうソウポーシがスクリプトを執筆して、企画を持ち込んだ
ようだ。そしてワーナーでは、『ブラッド・ダイヤモンド』
を担当したポーラ・ワインスタインを製作者に起用して、こ
の企画を進めることにしている。
 映画化は実写で行われることになっているが、何となくフ
ォトリアルなCGIアニメーションも似合いそうだ。
        *         *
 続いてワーナーの計画で、DCコミックスが原作の“Teen
Titans”の映画化に、テレビの『ヤング・スーパーマン』や
“Battlestar Galactica”などを手掛ける脚本家のマーク・
ヴァーハイデンと契約したことが発表された。
 原作のコミックスは、ロビンやキッド・フラッシュ、アク
アラッド、ワンダー・ガール、それにスピーディなど、スー
パーヒーローの脇役たちが集まって活躍を繰り広げるという
もので、ジュニア版ジャスティス・リーグとも呼ばれている
ようだ。そしてこのシリーズは、元々は1964年にスタートし
たということだが、1980年代に再構築され、最初は本当に子
供だったものが、大学生に成長して活躍の規模も大きくなっ
ているそうだ。
 また、再開されたシリーズでは、サイボーグやスターファ
イア、レイヴェンといった新キャラクターも登場し、中でも
ロビンはナイトウィングと名前を変えて、単なるスピンオフ
ではない新たなヒーローとしての活躍も見せているようだ。
 そして今回の映画化の計画では、まだ詳細は発表されてい
ないものの、ナイトウィングを中心にした物語にはなりそう
だということで、『バットマン・ビギンズ』のシリーズにロ
ビンが登場しないうちに、一足お先の登場となるかどうか、
興味の湧くところだ。製作は、アキヴァ・ゴールズマンが担
当する。
 第130回で紹介した本家“Justice League of America”の
計画が、その後どうなっているかは不明だが、それよりは実
現の可能性が高そうだ。
        *         *
 もう1本ワーナーの計画で、2002年6月の第17回などで紹
介した“Ender's Game”はその後どうなっているか判らない
が、同作の原作者のオルスン・スコット・カードが昨年発表
した“Empire”という新作の映画化権もワーナーが獲得し、
ジョール・シルヴァの製作で進めることが発表された。
 物語は、大統領が暗殺され、副大統領がアメリカを内戦に
導こうとしていると噂される近未来の合衆国を舞台に、国家
を窮状を救うべう立ち上がった特殊部隊の活躍を描くという
もので、ちょっと右寄りな感じがしないでもない。これに対
して脚色を担当するオーレン・ムーヴァーマンは、「前提は
娯楽作品としてのバランスだ。暗いものや論争の的になるよ
うなものにはしない」としており、それなりに気を使った映
画化を行うことにはなっているようだ。
 因に、ムーヴァーマンの最新作はボブ・ディランを描いた
“I'm Not There”を共同で執筆した他、フィル・カウフマ
ン監督が『北京の55日』のニコラス・レイ監督について描く
“Interrupted”、重量級チャンピオン=ジャック・ジョン
スンを描く“The Big Blow”などを手掛けており、結構社会
派という感じの作品が並んでいる。その脚本家がSF作品と
いうのも興味を引かれるところだ。
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 最後に、記者会見の報告にも登場したフランク・ミラーの
情報で、『シン・シティ』の続編についてのインタヴューが
報告された。
 それによると、続編は2本計画されていて“Sin City 2”
は“A Dime to Kill For”、“3”は“Hell and Back”とい
う作品を原作にしたものになっているということだ。そして
ミラー自身は、「あのスタッフたちや素晴らしいキャストと
また仕事をしたい」ということだが、「それが実現するまで
には、自分には理解できない、理解したいとも思わない問題
があるようだ」として、製作の遅れを嘆いていた。
 その問題が何であるかについて、具体的な報告はされてい
なかったが、前作製作時には2人の共同監督が問題にされた
し、いろいろ難関はあるもののようだ。
 それに、前回報告したように、共同監督のロベルト・ロド
リゲスには“Barbarella”の計画も急浮上している訳で、ま
だまだ“Sin City”の前途は多難なようだ。

 今回は、更新が大幅に遅れて申し訳ありませんでした。お
詫びいたします。


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井口健二