井口健二のOn the Production
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2005年02月01日(火) 第80回

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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。       ※
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 まずは、1月25日に発表されたアカデミー賞候補の中から
気になる部門の候補作を中心に紹介しておこう。
 最初は前回予備候補を紹介した視覚効果部門だが、これは
ちょっと予想が外れて、“Harry Potter and the Prisoner
of Azkaban”“I, Robot”“Spider-Man 2”という3本の候
補になった。
 この内、僕が一番予想しなかったのは“I, Robot”だが、
実は、この2週間前の1月10日に発表されたVFX専門家集
団Visual Effects Sociatyによる賞の候補選出でも、この作
品はほとんど無視されていたもので、恐らくはアメリカでも
予想外と受け取られたはずだ。ただしこれによってILM、
ディジタル・ドメイン、ソニーの3社揃い踏みになった訳だ
から、それなりの思惑が働いてのことかも知れない。とは言
え、ここで“The Aviator”が候補になれば、候補数12部門
で『王の帰還』を抜く可能性も生まれたものだが、その芽は
最初から摘み取られてしまった訳だ。
 もう一つ気になるメイクアップ賞は、“Lemony Snicket's
A Series of Unfortunate Events”“The Passion of the
Christ”、それに外国語映画賞の候補でもあるスペイン映画
の“The Sea Inside”。実は、ここでも“The Aviator”は
予備候補に挙げられていたが、最終候補にはなれなかったも
ので、最多受賞の敷居はかなり高い感じだ。
 一方、結局予備候補の発表のなかった長編アニメーション
部門の候補は、大方の予想通り“The Incredibles”“Shark
Tale”“Shrek 2”の3本で決まり、今年もディズニー=ピ
クサーvsドリームワークスの対決となった。
 なお、“Harry Potter”は他に作曲賞。“Spider-Man 2”
はサウンドエディティングとサウンドミキシング。“Lemony
Snicket”は作曲、アートディレクション、それにコスチュ
ームデザイン。“The Incredibles”は脚本、サウンドエデ
ィティングとサウンドミキシング。“Shrek 2”はオリジナ
ルソングの候補にもなっている。
 この他のSF/ファンタシー関連の作品では、“Finding
Neverland”が、作品、主演男優(ジョニー・デップ)、脚
色、編集、作曲、アートディレクション、コスチュームデザ
イン。“Eternal Sunshine of the Spotless Mind”が、主
演女優(ケイト・ウィンスレット)、脚本。“The Phantom
of the Opera”が、撮影、オリジナルソング、アートディレ
クション。“The Village”が作曲。そして長編アニメーシ
ョン部門を逃した“The Polar Express”が、オリジナルソ
ング、サウンドエディティング、サウンドミキシングのそれ
ぞれ候補に挙げられている。
 因に、作曲賞部門は、全5候補の内の4作品を上記のよう
にSF/ファンタシー関連の作品(後1作は“The Passion
of the Christ”)が占め、オリジナルソング部門も3候補
(後の2作は“The Motorcycle Diaries”とフランス映画の
“Les Choristes”)を占めており、SF/ファンタシー系
の作品が依然として注目されていることは、こういった辺り
にも現れていると言えそうだ。
 以上が今年の気になった候補作だが、2月27日にはこの中
から一体どの作品が栄冠を勝ち取るのだろうか。
        *         *
 ついでに、上記したVisual Effects Sociatyによる賞の候
補作も紹介しておこう。因にこの賞は、今年で第3回を迎え
ているもので、映画だけでなくテレビやゲームに対する賞も
設けられているようだが、ここでは映画関連の10部門の候補
だけ報告する。
 まずはVFX中心映画におけるVFX賞で、この候補には
“The Day After Tomorrow”“Harry Potter”“Spider-Man
2”が挙げられた。これに対して、VFX中心でない映画で
のサポートVFX賞の候補には、“The Aviator”“Eternal
Sunshine”“Troy”が挙げられている。
 さらに単独のVFXでは、“The Aviator”の映画撮影の
再現シーン、“The Day After Tomorrow”の津波、“Harry
Potter”、“Spider-Man 2”の時計台が候補とされた。なお
“Harry Potter”のシーンは特定されていなかった。
 また、実写映画でのアニメーションキャラクターの演技賞
に“Harry Potter”“Hellboy”“Lemony Snicket”がノミ
ネートされ、アニメーション映画でのキャラクターの演技賞
には、“The Incredibles”“The Polar Express”“Shark
Tale”“Shrek 2”が候補とされている。
 この他VFXに使われた特殊効果として“The Aviator”
“Spider-Man 2”“Van Helsing”。実写映画における環境
創造として、“Bridget Jones: The Edge of Reason”“I,
Robot”“The Phantom of the Opera”“Spider-Man 2”。
またミニチュア及び模型に対して、“The Aviator”“Harry
Potter”“National Treasure”。合成に関して、“Harry
Potter”“The Phantom of the Opera”“Spider-Man 2”が
それぞれ候補になっている。
 そしてもう1部門、VFX映画における俳優の演技賞候補
には“The Aviator”におけるレオナルド・ディカプリオ、
“Sky Captain and the World of Tomorrow”におけるジュ
ード・ロウ、“Spider-Man 2”におけるアルフレッド・モリ
ナが挙げられていた。
 こうしてみると、結構納得のできる候補が選ばれており、
さすが専門家たちが選んでいる感じがする。そしてこれらの
候補に対する最終投票は、実はインターネット上のVESの
サイト(VESawards.com)で1月31日から2月12日まで行わ
れ、その結果は2月16日に開催されるセレモニーで発表され
るということだ。
        *         *
 賞レースの話題はここまでにして、以下は、定例の製作ニ
ュースを紹介しよう。
 まずは今回もこの作品の話題からで、ブライアン・シンガ
ー監督の新“Superman”の配役として、新たにデイリープラ
ネット社の編集長ペリー・ホワイト役に、シンガーが製作総
指揮を務めるテレビシリーズ“House”に出演のヒュー・ロ
ーリーと、ロイス・レーンの恋人のリチャード・ホワイト役
に、『X−メン』の2作でサイクロプスを演じたジェームズ
・マースデンの起用が発表された。
 因に、発表された2役はラストネームが同じだが、血縁関
係の有無は発表されていないとのこと。それにしてもロイス
はスーパーマンの恋人だと思っていたが、どうやら今回は、
恋のライヴァルがいるという設定らしい。一方、ロイスの助
手ジミー・オルセン役には、サム・ハンチントンという俳優
が決まったようで、残る主要キャストは、ゾッド将軍と、そ
れにスーパーマンの父親ジョー=エルだけとなったようだ。
 また、今回の2人はいずれもシンガー縁りの俳優というこ
とだが、特にマースデンは、ついに『X−メン』のキャスト
からの起用となったもので、これで同じ時期の公開が予定さ
れていた“X-Men 3”は絶望的になってしまうようだ。そう
なると、2004年9月1日付の第70回で紹介したパトリック・
スチュアートの出演も現実味を帯びてくるが…いずれにして
も、3月3日までには全て判明することになる。
        *         *
 お次は、キアヌ・リーヴスとサンドラ・ブロックの『スピ
ード』第1作コンビが、11年ぶりに顔を合わせる計画が発表
された。といってもシリーズの再開ではなくて、ワーナーで
計画されている韓国映画『イルマーレ』のアメリカ版リメイ
ク“Il Mare”が、2人の共演で進められることになったも
のだ。
 オリジナルは2000年に発表(日本公開2001年)された作品
で、とある家に引っ越してきた主人公が、郵便受の中に2年
前の住人からの時を越えた手紙を見つけ、文通を続ける内に
恋に落ちて行くというファンタスティックな物語。このオリ
ジナルからピュリッツァー受賞劇作家のデイヴィッド・オウ
バーンが英語版の脚本を執筆し、アルゼンチン出身のアレハ
ンドロ・アグレスティが監督するという計画だ。撮影は3月
にシカゴで開始されることになっている。
 ところでリーヴスに関しては、昨年12月15日付の第77回で
ジェームズ・エルロイ脚本、スパイク・リー監督による別の
計画を紹介したが、今回の報道ではその作品については全く
触れられていなかった。これはすでに計画が頓挫したという
意味か、それともそれまでに撮影が完了するのだろうか。
 なお、リーヴスの次回作は、前回も紹介したようにコミッ
クスの映画化の“Constantine”が2月18日、ブロックの次
回作は、大ヒット作『デンジャラス・ビューティー』の続編
“Miss Congeniality 2: Armed and Fabulous”が3月25日
に、いずれもワーナーから全米公開の予定になっている。
        *         *
 続いてディズニー=ピクサーの提携解消で注目されていた
人気シリーズ『トイ・ストーリー』の第3弾が、ピクサー抜
きで製作されることになった。
 このシリーズに関しては両社が権利を保有しており、提携
解消後も両社で製作する方向も模索されたが、最終的にピク
サーが離脱を表明したもので、その時点からディズニーでは
新たな続編のアイデアを、社内のライティング・プログラム
に所属するメムバーから募集していた。
 これには多数の応募があったということだが、その中から
ジェイリド・スターンという27歳の脚本家のアイデアが採用
され、“Toy Story 3”の製作が進められることになったも
のだ。因にスターンはプログラムに参加して2年目というこ
とだが、すでにワーナーでコメディ映画の脚本などの仕事も
しているということだ。
 ところで、第3弾の内容について詳細は明らかにされてい
ないが、今回もトイたちはアンディの部屋を飛び出して、街
路で活躍することになるようだ。また新たなキャラクターの
登場もあるとされている。さらにディズニーでは、第4弾の
計画も進めているということで、ウッディーとバズ・ライト
イヤーの冒険はまだまだ続きそうだ。
 一方、ピクサー=ディズニーの最後の1本となる“Cars”
は、当初は今年の秋の公開予定だったが、より興行成績の期
待できる夏場の公開を目指して来年に延期されている。その
後のピクサーの計画はまだ発表されていないようだが、一足
お先の“Toy Story 3”の発表で、今後の動向が気になると
ころだ。
        *         *
 1972年に公開されてクリント・イーストウッドの名前を一
躍高めたハードアクション『ダーティハリー』シリーズの大
元になったとも言われる、1966−78年にサンフランシスコ地
区で発生した連続殺人事件の実話に基づく“Zodiac”という
作品を、ワーナーとパラマウントの共同製作、デイヴィッド
・フィンチャーの監督で映画化する計画が発表された。
 この事件は、犯行声明がサンフランシスコ・クロニクル紙
に届けられたり、目撃された犯人の風体が、黒のフード付き
ローブに奇妙なシンボルを描いたものであるなど、その犯行
の異様さが注目されたものだが、上記の年号が示す通り犯行
は映画の公開後も続き、最終的に被害者は37人に及んだとさ
れるものの、結局犯人は逮捕されなかった。
 今回の作品は、当時のクロニクル紙の編集員だったロバー
ト・グレイスミスが1986年に発表し、全米で400万部のベス
トセラーになった同名のドキュメントと、2002年に発表した
その続編“Zodiac Unmasked: The Identity of America's 
Most Elusive Serial Killer Revealed”に基づくもので、
実はグレイスミスは、編集員だったときに見た犯人の手紙か
ら独自の調査を続け、犯人を特定できたと主張している。し
かし訴追に足る証拠が発見できないまま、犯人と思われる人
物は1992年に死去したということだ。
 なお今回の映画化では、脚色を『閉ざされた森』のジェイ
ミー・ヴァンダービルトが担当している。
 因に、フィンチャーとワーナー、パラマウントでは、先に
“The Curious Case of Benjamin Button”という作品の計
画があったが、この作品がVFXの多用で1億5000万ドルの
大型予算に膨らみ、一時中断となってしまった。今回はそれ
に代って発表されたもので、まずはこの作品を手掛けて、再
度挑戦ということになるのだろうか。
        *         *
 一昨年公開の『ラスト・サムライ』では明治初頭の日本を
ファンタスティックに描き出したエド・ズィック監督が、今
度は中世のスペインを舞台に、さらにファンタスティックな
物語を映画化する計画を、ワーナーから発表した。
 この計画は、ガイ・ガヴリエル・カイ原作の“The Lions
of Al-Rassan”という小説を映画化するもので、物語は2人
の戦士の王子と、1人の女性の医者を巡るもの。さらに物語
には魔法使いも登場するなど、本格的なファンタシーが展開
することになるようだ。
 なお、この時代のスペインはムーア人の支配下にあり、そ
こではイスラムとカソリック、それにユダヤ教が宗教の地盤
を築こうと争いを繰り広げていた。その事実を背景とした物
語だが、原作には魔法の要素もかなり多く描かれているとい
うことで、ズィック自身は「そのブレンドの仕方が絶妙で、
これは歴史ドラマを描く上での新たなアプローチとなる」と
語っているが、日本を舞台に架空の戦いを描いた前作以上に
挑戦的な作品になりそうだ。
 脚色は、2000年にペネロペ・クルスのハリウッド進出作と
なった『ウーマン・オン・トップ』を手掛けたヴェラ・ブレ
イシ。因にブレイシはアン・リー監督の『恋人たちの食卓』
をロサンゼルスを舞台にリメイクした“Tortilla Soup”の
脚本を手掛けている他、歴史ものでは映画化は実現していな
いが、キリストの処刑者ポンティウス・ピラトとガリレオの
伝記映画の脚本も書いているそうだ。
        *         *
 USCの映画コースを卒業したバリー・L・レヴィの執筆
による“Vantage Point”という脚本を、6桁($)から最
高100万ドルの契約金でコロムビアが獲得し、『XXX』な
どを手掛けるニール・モリッツの製作で映画化することが発
表された。
 この作品は、アメリカ大統領の暗殺計画を5人の異なる視
点から描くというもので、米誌の報道ではこのような構成を
『羅生門』スタイルと称していた。また、この映画化の監督
に、1998年のIRAのテロ攻撃により29人が殺された事件を
イギリス、アイルランドの共同製作で描いた“Omagh”とい
う作品で、トロント映画祭の受賞を果たしたピート・トラヴ
ィスを起用することも発表されている。
 なお製作のモリッツは、ロブ・コーエン監督によるアクシ
ョン大作“Stealth”が今年の夏ソニーから公開される他、
『XXX』の続編“XXX: State of the Union”の製作も進
めている。
        *         *
 『ポーラー・エクスプレス』で採用した新技術パフォーマ
ンス・キャプチャーに、「新たな可能性を信じる」と語って
いたロバート・ゼメキス監督が、新作の計画を発表した。
 発表された作品の題名は、“Beowulf”。10世紀に完成さ
れた長大な叙事詩に基づく作品で、この脚色を、『もののけ
姫』のアメリカ版なども手掛けている絵本作家のニール・ゲ
イマンと、『パルプ・フィクション』の脚本をクエンティン
・タランティーノと共同で執筆したロジャー・アヴェリーが
共同で執筆し、この映画化権を、ソニーと『ポーラー…』を
手掛けた製作者のスティーヴ・ビングが最高200万ドルの契
約金で獲得、監督をゼメキスが担当するというものだ。
 なお、元になる叙事詩は、JRR・トーキンが大学で研究
していたことでも知られ、“The Lord of the Rings”の発
想の基になったとも言われている作品だが、中ではベーオウ
ルフと名告る北欧の戦士が、グレンデルと呼ばれる巨大な怪
物と戦う姿などが描かれているということだ。
 そして今回の脚本は、ゲイマンとアヴェリーが1997年にゼ
メキス主宰のイメージムーヴァースと契約して、アヴェリー
の監督で進めていたものだが、一旦は計画が放棄され、権利
も脚本家の許に戻されていた。しかし、昨年になってアヴェ
リーが再び計画を提出し、その際にゼメキスが監督すると言
い出したもので、当初は自分で監督を希望していたアヴェリ
ーも折れて、今回の発表となったようだ。
 因に、製作費は7000万ドルが予定され、この製作費はビン
グ主宰のシャングリ=ラが全額出資、ソニーは配給のみを担
当する。そして製作には『ポーラー…』と同じ技術が使われ
るとされている。なお、イメージムーヴァースでは、すでに
パフォーマンス・キャプチャーの第2弾“Monster House”
の製作を、来年7月の公開を目指して進めており、今回の作
品は第3弾となるものだ。
 ところで今回製作に加わったスティーヴ・ビングは、『ポ
ーラー…』が初の大ヒットとなった映画製作者だが、元々が
大金持ちなのだそうで、今回も200万ドルの契約金や、7000
万ドルの製作費を即金で用意できる人物ということだ。また
今回は、以前はワーナー傘下にあったプロダクションを契約
満了にともなってソニー傘下に移したところで、この他にも
アルバート・ブルックス監督によるコメディ作品や、デンマ
ーク映画からのリメイクで、モーガン・フリーマンとアンソ
ニー・ホプキンスが共演する“Harry and the Butler”など
の計画も発表されている。
        *         *
 後は続報で、まずはソニーから、来年5月19日の全米公開
が発表されているトム・ハンクス主演、ロン・ハワード監督
による“The Da Vinci Code”の映画化に、ジャン・レノと
オドレイ・トトゥの出演が発表された。元々フランスが舞台
の作品だからフランスの俳優が登場するのは当然だが、特に
トトゥの出演は、作品にフランス映画の雰囲気を存分に持ち
込んでくれそうだ。なお、トトゥが演じるのはソフィー、物
語の発端となる祖父殺人事件から、ハンクス演じる主人公と
共に世紀の謎を解き明かして行く重要な役どころだ。因みに
トトゥは、スティーヴン・フリアーズ監督の“Dirty Pretty
Thing”などで英語作品への出演経験はあるようだ。一方、
レノはフランス警察の刑事の役が発表されている。撮影は今
年の夏に行われる。
 昨年4月1日付の第60回で紹介した“The Assassination
of Jesse James by the Coward Robert Ford”の映画化が正
式に進められることになった。この計画は、ブラッド・ピッ
トの主演とアンドリュー・ドミニクの監督で、ピット主宰の
プランBとドミニクが所属するスコット・フリーが共同製作
するもの。すでにロアルド・ダール原作“Charlie and the
Chocolate Factory”などの製作を手掛けているプランBだ
が、ピットの主演作はこの作品が初になるようだ。プライヴ
ェートなどでいろいろ揺れているピットだが、今回の発表で
プランBの存続は決まったようで、心機一転頑張ってもらい
たいものだ。


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井口健二