2003年01月16日(木) |
ホワイト・オランダー、クリスティーナの好きなコト |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※ ※僕が気に入った作品のみを紹介します。 ※ ※一部はアルク社のメールマガジンにも転載してもらって※ ※いますので、併せてご覧ください。 ※ ※(http://www.alc.co.jp/mlng/wnew/mmg/movie/) ※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『ホワイト・オランダー』“White Oleander” ミシェル・ファイファーが母親役を演じる母子ものドラマ。 15歳のアストリッドはアーチストの母親と暮らしている。し かしある日、母親がボーイフレンドを殺害し、終身刑の判決 を受けてしまう。このためアストリッドは里親に預けられる ことになる。 最初の里親は、元アル中でイエスによって救われたという女 性。しかしアストリッドが刑務所に面会に訪れたとき、母親 は宗教による救いを激しく拒絶する。母親は、獄中にあって もアストリッドの人生を支配しようとしていたのだ。 結局、最初の里親との生活はうまく行かず、一旦施設に入っ たアストリッドは、彼女の美貌ゆえに周囲からの攻撃の対象 となる。しかしそれに立ち向かうアストリッド。そして彼女 は母親譲りの才能で絵を描き、アーチストを目指す少年とつ きあうようになる。 2人目の里親は、売れない女優とTVスタッフの夫妻の家。 夫は、ロケなどで留守がちで、アストリッドは女優との2人 だけの生活となる。しかし女優の繊細な心を読んだ母親は、 彼女の不安を駆り立て自殺へと追い込んでしまう。 3人目の里親は、ロシア移民の女性。彼女はごみ箱を漁って 使えるものをフリーマーケットで売り捌くことを生業として おり、アストリッドに逞しく生きる術を教える。 そして女優の死後、母親との面会を拒否していたアストリッ ドの基へ、再審請求で有利な証言をしてもらいたいという母 親の弁護人が現れる。 何とも壮絶な人生だが、物語の時間経過は3年ほどで、アス トリッドの15歳から18歳までが描かれる。そしてこのアスト リッドを演じているのが、79年生まれというから、撮影当時 は多分21歳だったアリソン・ローマン。 この配役は、ローマンの顔立ちがファイファーに似ていると いうというのもポイントだろうが、彼女が映画の前半では、 本当に15歳位にしか見えないのだからすごい。『13F』にも 出ていたようだが、これからが楽しみだ。 また、売れない女優役をルネ(レニーではないと来日のとき 言っていた)・ゼルウィガーが演じているが、劇中で彼女の 出演映画として、本当に出演していた『悪魔のいけにえ』の 1カットが登場するのはご愛嬌。ファンには嬉しいプレゼン トだ。 それから演出は、お涙頂戴の母子ものとは大違い。最初から 最後までものすごい緊張感があって、この緊張感を最後まで 保ち続ける監督の技量にも感心した。 それにしても、アメリカの里親制度は、こんな連中でもOK という点にも驚いた。 『クリスティーナの好きなコト』“The Sweetest Thing” キャメロン・ディアス主演のちょっとエッチなラヴ・スラッ プスティック・コメディ。 主人公は、Mr.Right(ふさわしい男)より、Mr.Right Now (今できる男)が好みという28歳の女性。女ばかり3人で一 緒に暮らしながら、25歳を越えたら「質より量」を信条に男 漁りに精を出している。 そんな彼女が偶然であった一人の男に真剣になってしまう。 そして彼の家族の結婚式があると聞きつけ、遠路はるばる彼 の住む町にやってくるのだが…。その前後のどたばたが、ハ リウッドコメディの乗りで描かれる。 ディアスはコメディ作品の主演も多いので、この種の作品は お手にものなのだろう。このかなり飛んでる女性を、実に活 き活きと演じている。 まあ、内容をとやかく言うようなものではないし、見ている 間だけ楽しんで、あとは思い出し笑いか何かできればいいよ うな作品だが、これが格好ヒットしているのは、それなりに 丁寧に作られているからなのだろう。 なお、ディアスはこの後に『チャーリーズ・エンジェル』の 続編が控えているが、ルームメイト役のクリスティーナ・ア ップルゲイトは、ソニー配給の『マイ・ラブリー・フィアン セ』でジャン・レノと共演、同じくセルマ・ブレアは、コロ ムビア=ソニーが製作するコミックスの映画化“Hellboy” に出演と、女優の顔ぶれを揃えているのもすごいところだ。
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