せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2001年11月30日(金) 「夜曲」初日!

 朝10時に劇場入り。
 僕はその前に、亀戸にある劇団の倉庫に舞台に敷く「地がすり」を取りに行く。
 本当はパンチカーペットを使いたかったのだけれど、タカツからの道具を車で持ってきてもらえることになってしまったので、わざわざ車を調達するのも何なので、手で運べる「地がすり」にした。
 あ、「地がすり」っていうのは、舞台の床に貼る布のことです。
 うちのは、地域区民センターの会議室とかで稽古場発表会をやってたときに、壁に吊ってた大きな黒布、この夏、鍋茶屋での稽古場発表会の時に、床に敷くことにしたやつ。
 どのくらいの重さかよくわからなかったので、とりあえずカートを持っていく。
 亀戸に8時過ぎに着いて、倉庫まで歩く。
 「ひまわり」の道具を置きに来た時は、車だったから、どのくらい駅から歩くのか心配だったんだけど、さくっと到着。
 布と延長コードを袋につめて、カートにくくりつける。
 総武線の各駅停車でのんびり新宿まで行き、9時半過ぎに鍋茶屋到着。
 上村くんの劇団の磯貝くんと山崎くんの友だちの川野くんがいる。
 役者2人をのぞく全員が揃ったところで、劇場の中へ入る。
 まずは、舞台づくり。
 地がすりを貼って、照明をつくっていく。
 タカツからトラックが来て、道具を運び入れる。
 ソファが思ってたより大きくて、ドアから入らないんじゃないかと一瞬あせる。
 が、斜めにしてなんとか通過。
 舞台の上手下手に置く、エレクターを組み立てようと思ったら、棚板を固定するためのストッパーがないことが発覚。
 タカツの中村さんに連絡したところ、「あ、忘れてた」とのこと。
 午後一番で届けてもらうことになる。
 鍋茶屋には、大きなミラーボールがあるのだけれど、こいつが、照明の仕込みのすごい邪魔になる。
 取り外してしまおうにも、難しそうで、結局、うまく「逃げる」ことになった。
 磯貝くんが、とっても器用にシーリングを仕込んでくれた。
 トラブルがもう一つ。
 上手下手両方のエレクターに置く、ボールランプを2つ借りてきたのだけれど、そのうちの1個が「メロディランプ」なことが発覚。
 点灯しても薄暗かったり、色とりどりだったりしたうえに、さわって点けると「音が鳴る」。
 ドレミファソラシドのかわいい音が。
 分解して、色つきの電球を外してみたりしたんだけど、結局、新しいのを「買ってくる」ことに。
 歌舞伎町のドンキホーテで2800円也。
 ただし、他のランプと一緒の電源につないでも、一緒には点かない。
 そこで、丁田くんに、登場して、部屋の灯りが全部点いた後、「何でこいつだけ点かないんだ!」という風な芝居で点けてもらうことにした。

 2時頃にタカツのトラックが「また」やってきて、今度こそ、エレクターの組み立て。
 劇場入りした丁田くん、桜澤さん、それこそ総掛かりで組み立てる。
 上手下手の2つの棚の間隔を同じにするのがけっこう大変。
 こいつができあがったので、舞台上のSS(ステージスポット)の位置を合わせて、仕込みは終了。
 卓がないので、ほんとに不自由な照明、音響の段取りを上村くんに練習してもらって、テクリハ、そして、ゲネプロ。
 衣裳の鳥居さん、撮影の中川さんもいろんな意見を言ってくれて、みんなでわいわい作っていく。
 当たり前なんだけど、このみんなで作ってるかんじがとっても楽しい。
 そして、初日、開演。
 お客様も用意した客席いっぱいに入って、なかなかいいかんじ。
 桜澤さんのお客様は、年輩の方がいっぱい。
 作劇舎の川和さんも来てくれた。
 芝居の出来も、まずまずといったところ。
 終演後、スタッフ、キャストで乾杯。
 いつまでも飲んでしまいそうなのを、一足先に失礼する。
 明日、僕は、「VOICE」の舞監をしなくてはいけないので、鍋茶屋には顔を出せない。
 みんなに「よろしくね」と話して、劇場を後にする。
 今日の舞台を見に来てくれたオカダさんと待ちあわせのタックスノットへ。
 金曜日だけミセコのマサルくん、それにやたらめったら濃ゆい顔ぶれとわいわいしゃべる中、オカダさんと今日の芝居の話を「みっちり」する。
 明日は朝が早いので、終電ちょい前できっちり帰る。


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