せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2001年11月04日(日) |
HPの引っ越し J.28 Theater「ショーボーイ・エジンバラ」 |
夜中から、急に思い立って、HPの引っ越しをする。 いつでもできたんだけど、ふとやってみたくなって、さくさくと。 新しいURLは、http://www.flyingstage.com/ ちょっとかっこいいよね。 さっそく、BBSにいっこうちゃんから「フライングステージどっと混む。かっこいいわあ。千客万来ってかんじね」というお祝いのカキコをいただく。 そんなこんなで寝たのは朝方。起きたのは昼過ぎでした。
で、夕方からは、フッチーが一年ほど前からワークショップに行っている神ひろしさんのスタジオの公演。 会場は、新宿のティップネスの前から線路沿いに歩いていったビルの地下。 50人も入ればいっぱいのスタジオの、最前列のど真ん中に席を用意していただいて、まみーと二人で見せてもらった。 神ひろしさんは、今年の夏の英国演劇祭エジンバラ・フェスティバルで、カンパニーEASTの『王女メディア」とJ-Boysの「Gay Samurai Revue」を上演してきたそうで、今回はその「帰国報告ライブ」。 「王女メディア」が初日直後に地元の新聞で5つ星の評価を受けたのに対して、「Gay Samurai Revue」は酷評されたそう。今回のライブは、それでも、現地で作り直し、最後には大評判になるまでのお話を、エジンバラでの気持ちをつづった日記と、「王女メディア」「Gay Samurai Revue」の場面の抜粋で構成したもの。休憩なし2時間のとっても濃密なショー。 僕は、神さんのことをずっと昔から知ってはいたのだけれど、実際にお会いするのは、はじめて。 正確には、今から10年ほど前に「パラダイスハウス」というHIVのお芝居を見たときに、神さんが出演してました。 その芝居は当時、三枝嬢が所属していた事務所が制作にかんでいて、僕は、「ゲイの芝居」だったもんで、すっごい楽しみに見に行ったんでした。場所は、神田のパンセホール。終演後、作者のアレクサンダー・マーチンというお兄さんと少しだけ話したりして……。その彼も、先年、エイズでなくなったそうです。 さて、今回、僕は、初めて、神さんのダンスを見て、何て熱い人なんだろうと思いました。 登場するダンサーたちは、神さんを含めて、みんなとっても体温の高い人たちばかりで、劇中で神さんが自分の日記のなかの「僕は自分のカラダだけが頼り」という言葉に、とても納得させられました。 「カラダだけが頼り」 僕も昔はそんなことを思ってたよなと、懐かしく思い出しました。そう思わなくなったのは、いつからなんだろう。 ていうか、そう思わなくなっている自分に気が付いたといった方が正確かもしれない。 「Gay Samurai Revue」では、ダンサーの男子の鍛え上げられた肉体にドキドキし、「王女メディア」では、悩み吠え、怒り狂い、踊る登場人物たちに圧倒されました。 エジンバラで30日間、毎日毎日上演して練り上げられたその存在感。というか、それは「観客の前で」演じるという経験が積み重なった結果、鍛え上げられたたたずまいなのだと思います。 きれいにソフィスティケートされたものとはちょっと違う、ある種の荒々しさと、たくましさ。 僕が感じたのはそんなものでした。 終演後、神さんと握手して、ご挨拶をして、「神ひろしのスピリチュアルダンス」という本をいただいて帰ってきました。 来年の2月には、オーストラリアのアデレードのフェスティバルに同じ演目で参加するそうです。 フッチーも、メンバーとして参加するとのこと。どうぞよろしくお願いいたしますです。 ともあれ、知ってはいたけど知り合ってはいなかった先輩とようやく会えて、僕は、とても嬉しかったんでした。
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