4つの季節を重ねながら

2002年07月14日(日) 森の学校

ついさきほどまで、ル・キャトーズ・ジュイエ(パリ祭)の前夜で花火が上がっていました。あ、まだ鳴ってる。(笑)

バーゲンで、麻 60、エジプト綿 40 の混紡の掛け布団カバーを買ってきました。ほんとは麻 100%のテーブルウェアやベッドウェアを出しているブランドものを狙っていたのですが、そのすぐ横にデパートのハウスブランドの混紡ものが 40% OFF からさらに 20% OFF になっているのを発見。お値段にくらくらきて、ついでに枕カバーまで買ってしまいました。

お友だちリンクに登録してある ken2 の日記では「バーゲンは初日!」なんて書いてありましたが、ふっふっふっふ。フランスでは待つとどんどん値段が下がるのよん。(ごっきげん(笑))

さっそく洗って、乾くとすぐに使ってみましたが、いや〜、この季節には気持ちいいです。いい香りなのも手伝って、いつもよりずっとぐっすり眠れました。日本だと無印で麻100%のものを扱っているそうですよん。



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お料理のはなしはちょっと置いといて、今日は先日買った本のはなしを。

この日記を以前から読んでくださってるかたがたは、わたしがパリを離れて森のなかに住みたいぃ〜、という気持ちを高めているのをご存知だと思います。

先日、金子隆芳さんの「色彩の科学」と「色彩の心理学」というどちらも岩波新書の本を探しに日本語書店に行ったのですが、パリに住む日本人はみな快楽主義者なのか、2つある書店のうちどちらでも岩波新書なんてほとんどなく。。。ようやっと「心理学」のほうだけが見つかりました。

諦めきれずにしつこく「科学」のほうを探していたら、目に留まったのが稲本正さんの「森の自然学校」です。


「はじめに」には
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毎日暮らす家庭やオフィスの室内、それと人間がほとんど入ったことのない原生の森。この遠くへだたった両者を、現代においてどうしたらつなげることができるのだろうか。その方法をいまこそ探る必要がある。

一時、四角いコンクリートの箱に、金属やプラスティックでできた、どこかきどったインテリア用品を配するのが、流行の最先端だった。そして見るもの聞くもの触れるものが、とかく尖った感じのするものが尊ばれ、時間はキリキリ進んだ。都会こそが活力の源だと誰もが思い、化石資源で身のまわりのモノができるのはあたりまえで、文化も都市文明のまっただなかで生まれると信じこまれていた。そうとなればとうぜん、自然そのものや、自然素材は傍流に押しやられる。森や森の恵みである木と接する機会さえほとんどなくなった。

そして、人々は疲れはじめた。
そして、化石資源文明は限界が見えてきた。

最近、自然の中でゆったりとした時間をすごしてみたい、と思う人が多くなったと聞く。森に囲まれ、たゆたう森の時間に身をゆだねたい、と言う人にもよく出会うようになった。また本物の木でできた家や、本物の木でできた家具につつまれて生活できたら、何かとても幸せになれそうだ、と言う人も増えつつあるという。

どうも、日本人が心の底から、森の文化、木の文化を欲しはじめたようだ。それこそ遺伝子レベルでインプットされた、縄文からの記憶をよみがえらせようとしているのだ。そして本来「森の民」である日本人が森の文化、木の文化に日本人自身のアイデンティティを見つけようとしているようだ。

ところが、その心の底からの気持ちとは裏腹に、森のこと木のことにどうアプローチすればいいかわからない、という人も増えつつある。森の文化、木の文化に関して、最近、新しい発見もあいついでいる。そこで環境問題も射程に入れて、世界に日本人として自信をもって出ていくために、この本を書いてみることにした。読み終えると「森の民・日本人でよかった」と思うと同時に、「地球人として(すなわち国際人として)日本人の役割はこれだ」と思える本をめざしてみた。
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とあります。


エコロジーとか環境のことっていろいろな入り口があると思うのです。

わたしは手作り石けんから入ったけれど、グルメな人は、野菜の栽培や食肉の生産法、お水のことから入るのもいいし、動物が好きな人は、動物保護や動物実験のことから入るのもいいし、手作りが好きな人はリサイクルから入ることもできるだろうし、旅行が好きな人は空気や土のことから入るのもいいし。(せっかく旅行に出ても、空気が汚れていたり、目を楽しませてくれる自然がなかったら悲しいですよね)

先日、わたしにとってのエコロジーは「いろいろな生き物の Nature を尊重すること」だと(とりあえずの)答えを見つけたわけだけれど、実際には環境のことってとても広い範囲に及んでいるわけで、そのなかからわたしはとりあえず、こんなにも魅かれる森や樹のことから調べてみるのがいいかもしれないと思いました。

母がスキー1級を持っていたおかげで、わたしがはじめてスキーを履いたのは3歳のときでした。他の子と一緒にソリをしたいと言っても、許してもらえず。そのころのリフトは1人乗りが多くて、古い座席は前のめりに傾いていて、しかも滑りやすい材質で出来ていて、中継柱に差しかかるとものすごい勢いで揺れて、吹雪のときなどはとても怖い思いをしました。

1人で必死にリフトの棒にしがみついているとき、横にいる大きな木々に話しかけると、なんだか怖さが和らいで、やさしい気持ちになれたのを覚えています。

そして樹のことを知ったら、きっと樹を通して水のことや土のことももっとわかるようになるのではないかと。

そういえば、今日はひんやり寒いくらいだったのですが、うちのプランターの苔はようやっと茶色に日焼けしはじめました。こんなの去年なら4月の初めには起っていたことなのですが、身近に自然があることで、そういった気候の変化に敏感でいられるんですね。

「植え・育て・使い・遊ぶ。木と森の文化を体感し、考える本」と紹介されているこの本は、樹と森が好きなわたしにとって、樹について、そして樹と人間のかかわりかたについて考えるのに、いい入門書になりそうです。





写真は、1泊2日や1週間くらいの講習で作れるようになるというリスと、椅子です。
ガウディ Love !! なわたしとしてはガウディ似の椅子が作れるようになりたいな〜。



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