2001年10月30日(火) |
硬水で石けんを使うには |
以下、28日の予告とは違う話です。
今日は久しぶりにお風呂場と台所の排水溝から、1リットルの熱湯を流しました。
普段、市販の石けんよりずっと油分の多い石けんを使っています。これは身体にはやさしいけれど、配管にはやさしくないのです。結局は油を流していることになりますから。そして、硬水なので、石けんカスも日本よりずっと多く出ます。
パイプに油汚れがついて、そこに石けんカスがくっついて、さらに流れてしまった髪の毛なんてついたら一発で詰まってしまうので、2,3週間に一度、熱湯を流すことにしているのです。年に2,3度くらいの割合で、もっと丁寧に掃除するためには熱湯のまえに重曹と食塩を半カップづつ配管に流しています。
あと、ときどき気がついたらクレイを少々振りかけているかな。
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今日はまた1つおもしろいサイトを見つけました。
日・パ旅行社のサイトで紹介されていたフリージャーナリストの田中 宇さんのサイトです。冷静に丁寧に取材されています。現地に赴いているわけでもないし、英語と日本語でしか情報収集されていないわりには、偏りのない視点だと思いました。
ただ、おもしろいのは、やはり本業が作家である池澤 夏樹さんの文章のほうがずっと柔らかいんですね。 お2人とも同じトピックについて、かなり近い視点で書いていらっしゃるんですが、文章から感じられる人柄が池澤さんのほうがずっと柔らかい。
でも、それは田中さんの文章の価値が劣るという意味ではなくて、とても良心的なジャーナリストだと思いました。いつか時間ができたら、アジア関連の記事も読んでみたいなと思っています。
大新聞社では、自分が興味を持ったトピックやテーマを追い続けるという仕事の仕方はできないでしょう。また今回のアメリカとアフガニスタンで起こっているような事件の場合、社員の安全を考えるとあまり現地にたくさんの人を送り込むわけにはいかない。結局、アメリカの情報もアフガニスタンの情報も関係している他国の情報も大半は、通信社の送ってくる情報をアレンジして伝えるのが精いっぱいなのではないかなと思います。しかも主にアメリカの通信社の。以前、日本の TIME Inc. でアルバイトをしていたとき(日本の TIME Inc. という会社は単なる米誌の販売会社なので、アメリカの TIME Inc. のようなエリート・ジャーナリスト集団ではありません)、よく定期購読者をしているお客さんから「日本の新聞はしばしば独自取材のような顔をして TIME の記事をパクっている」と聞かされました。
日本の報道がアメリカ寄りなのは、日本の経済がアメリカに依存しているからだけでなく、新聞記者の大半は外国語は英語しかできないこと、署名記事でないために「パクる」ことが可能であることも一因かと思います。新聞記者だけでなく、外務省の人たちも英語と日本語しか話せない人のほうが多いでしょう。
今後もっとインターネットが発展したら、こういった個人で良質な情報を提供してくださっている方たちのサイトのほうが大新聞社のサイトよりも信頼を集める日もくるかもしれませんね。
それにしても、わたしのこんな日記にも感想をメールで送ってくださる方がいたり、池澤さん、田中さんのほかにも、カブール・ノートなど、良心的に深く問題を取り上げようというサイトがたくさんあって、日本人の精神の健全さを改めて実感させられています。
フランスのTVはフランスが爆撃に参加するかどうかまだ決めていなかったころ、某ラジオ局のTVコマーシャルをもじって、
「共に生きるためには、死ななければなりませんかぁ〜?」
というTVスタッフの自家製ミュージック・クリップを流していました。アメリカのために、なぜフランス人が死ななければならないのか、と。それはそうなんだけれども、アフガンの人たちのことを考えようとしている日本人と比べると、自分が死にたくないから戦争反対というのは、正直とも、性格悪いんじゃないかなぁとも、思いますね。(苦笑) 日本の場合は徴兵制がなくて一般の人が死ぬ可能性は少ないからこういう声は出てこないのでしょうか。アメリカと行動を共にしたら最後、自分たちもテロの標的になる可能性があるとはあまり考えられていないのかな?
フランスの会社はお金がないので、あのビルのなかには中堅の銀行が一行と、引越し中の会社が1つあっただけでした。その中堅の銀行も、24階だったかな?ずっと下のほうにいたのです。
不良債権をたくさん抱えていて、政府からの援助が必要なはずの銀行があんな家賃の高そうなビルの、しかもさらに家賃の高そうな上のほうのフロアにオフィスを構えていたことを、わたしは忘れません。そこから撤退しようとしなかった、日本の本社の偉い人たちにも、現地の支店長さんにも、従業員の死については間接的に(でも多いに)責任があるでしょう。まともな経営をしていれば、社員は死ななかった、という意味で。
(家賃が高くなかったという情報をお持ちのかたはぜひ、教えてくださいね。いまのところ、いくら最新のビルでなかったとはいえ、あれだけのネームバリューのあるビルで、しかもほかのビルでは味わえない眺望があったのですから、安かったわけはないと踏んでいます。しかも普通家賃は階が上がるほど、金額も上がりますよね)
それから、富士銀行。
わたしは今現在の重役と日本各地の支店長クラスが全員退職するまでは、たとえ他の銀行と合併しようとも、富士銀行にだけは口座を持たないことにしようと決めました。日本に対して犠牲者は12人と発表、ところが現地採用の社員を合わせると62人いたそうですね。
普通現地採用の社員には海外勤務手当ても出なければ、住宅手当と称して家賃をほぼ丸ごと肩代わりすることもないので、給料水準は半分以下になるのです。フランスでは 1/3 以下だと聞いたことがあります。そして当然ですが、現地採用のスタッフには出世の道もありません。そういう条件で雇っている人たちを「社員ではない」という扱いにする神経。しかも、1人ではなく、50人もです。よく忘れられたものです。
わたしはたいした資産もないので、わたしが口座を作らなくても、富士銀行さんには痛くも痒くもないことはよくわかっていますが、そのような神経の会社とはできるだけ関わりを持ちたくない。日本にいる家族にも口座はできるだけ解約してもらうように頼むつもりです。それがわたしにできる小さな小さな抗議です。
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Maman という名前で、母へのプレゼント石けんを作りたいともう3カ月くらい前から考えていて、未だに実現しないでいます。
高血圧と、更年期障害への対策と、肝機能を促進するハーブやエッセンシャル・オイルを使うつもりで、まずはオイルに Saint-John's Wart というハーブを6週間以上浸け込む必要がありました。
そのあと、体調を崩したので、エッセンシャル・オイルの強い香りを嗅ぐのが耐えられなくなったのです。いくら天然物とはいえ、植物の血液と言われるほど凝縮されていますから。冬の帰国前に使える状態になるためにはもうそろそろ仕込まなければ間に合わないんですけどね〜。 早く本調子にならないかな。
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