2001年10月26日(金) |
はなずきんさんのメールから |
掲示板でのウミウシさんへのコメントを書いたあと、なんだか自分で書いた言葉がしっくりこなくて、考え込んでしまいました。
「このお医者さんの言うことは信じない」
この言葉は単に、わたしの誰かへの依存を示しているだけなのではないか、たとえどんな難病だろうと、お医者さんが治してくれるというのは、ちがうんじゃないかと。
結局、自分の身体は自分で治していくしかなくて、お医者さんたちはそのための専門的なアドバイスをくれる人、あるいは専門的な技術でサポートしてくれる人。でも、う〜ん、どう書けばいいんだろう、お医者さんや薬は即物的な Physical な意味で、身体の一部の悪い器官を治すことはできても、「人」を根本的に病気から立ち直らせることができるのはその人自身だけなのではないかなと思うのです。
病気になって、身体が思うようにいかなくなると、気が弱くなって、とりあえず自分よりは病気について知識のある人(母やお医者さん)に依存してしまいがちでしたが、どんなお医者さんの言うことでも、もう1度自分の身体にほんとうに必要としているか訊いてみることが大切かなと思いました。アトピーという症状はきっと特に、○○さんの言う通りにしていれば大丈夫!というわけにはいかないものですよね。
自分がアトピーでもないのに、どうしてこんなにアトピーのことが気になるのか、いまだにはっきりとはわからないのですが、これが今日、わたしがアトピーの人たちから学べたことです。
なぜか、アトピーについて、病気とか闘病と書くことに抵抗があります。いくつかのサイトを見ていると、重い症状の人たちはほんとうにたいへんな思いをしていることは感じられるのですが、「根絶」をめざすよりは、相談しながら、なんとかいっしょに生きていくもののように見えるのです。人間関係で、あまりしっくりいかない人を根絶するわけにはいかないように。そして、一緒に生きていく過程で、アトピーのほうが望めば消えていくでしょう。これは苦しんでいないものの、勝手な言い草でしょうか?
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自分の体調を髪質から知ることができるようになりました。体調を崩して、だいぶ良くなって、でもまだ本調子じゃないな〜と不安があったころは髪がばっさばさ。そして、そろそろ行けるかな〜と思っていはじめたら、気がつくとしっとりな髪に戻っていて。
以前は硬水の地域に住むたびに髪はばさばさのボロボロで、日本に帰るたびに、2日目には髪が柔らかくなるのを繰り返していました。日本から帰ったばっかりの柔らかい髪を空港に迎えに来た彼に触ってもらったこともありました。(笑)だって髪も気に入ってほしかったんだぁ〜。
髪は女の命、そんな時代にヨーロッパに生まれなくてよかった。石けん万歳!
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エコ生活のほうでリンク許可をお願いしたはなずきんさんから、返信に添えて、わたしの 24日の日記について、ご指摘をいただきました。なにをどう書くかのだいたいの方向はもう決まっているのですが、もうちょっとゆっくり頭のなかを整理してからていねいに書きたいと思います。
さて、1日過ぎてしまいましたが、はじめます。 はなずきんさんは初め、こう書いてくださって、次に補足のメールをいただきました。括弧内は補足の内容です。
> 自衛隊の幹部はおろか、防衛庁長官でさえ自衛隊の行動を勝手に > 決めることはできません。国内の災害派遣の時ですら、首相の > 「要請」がなければ動けないのです。
(「自衛隊派遣を要請する」のは都道府県知事で、内閣総理大臣(私は首相と書きましたが、自衛隊法では内閣総理大臣と記載されています)はそれを受けて「出動を命令」する立場です。
また内閣総理大臣は「内閣を代表して自衛隊の最高の指揮監督権を有する」立場にあります。防衛庁長官は「内閣総理大臣の指揮監督を受け、自衛隊の隊務を統括する」立場です。)
> 海外の邦人を救出するため > に行った先で、人質になっている邦人を守る時に「自衛隊員自身 > が危機にさらされた場合しか武器の使用は認められない」と決め > られていたために敵に直接攻撃できず、わざわざ自分達が人質の > 「盾」になってから敵に攻撃した…という話もあるくらいです。 > > おそらくたいがいの自衛隊員は、いつかは死ぬかもしれない、と > いう覚悟で入隊していると思いますよ。戦争にならなくても、普 > 通の職業よりはよっぽど死亡率は高いのですから。命令されれば > 戦闘地域にだって入って行くはずだし、隊員達も自衛隊は実質的 > には「軍隊」だと思っているはずです。今回の件もいつどこで戦 > 闘に巻き込まれるかわからないのですから、死を覚悟していない > わけはないと思います。 > > 自衛隊は常に、政治の都合でそのときどきのいいように解釈され > て使われてきた組織です。ふだんは憲法違反扱いされているの > に、よその国には軍隊扱いされて侵略うんぬん言われるし、災害 > 救助ともなれば「働いてあたりまえ」と思われる損な役回りで > す。いっぽうで任務のために(日本国民を守るために)命を落と > している自衛隊員とて決して少なくはありません。自衛隊の行動 > に問題があるとすれば原因は政治のほうにあるのであって、隊員 > たちの覚悟の問題ではないと思うのです。その点だけは、理解し > ていただけたらと思いました。
わたしが、
> あの文章を書いていて、まず自衛隊に対して「じゃあ行くな」と > 思い、そのあと、でも命令がないなら動けないだろうということで > 首相批判になりました。 でも、自衛隊に対しての部分を残した > のは、自衛隊のなかの上の人や防衛庁の意向であったかもしれない > と思ったからです。 と書いたことに対して、
> 防衛庁や自衛隊の幹部がどういう考えでいるのかは私もわかりま > せんが、国会を通過した内容以外のことを自衛隊が行うことはで > きないのは確かです。これは私の推測ですが、防衛庁や自衛隊幹 > 部はむしろ積極的に活動を行いたいのに、いろいろ行動に制約が > かけられていることのほうが不満なのではないでしょうか。
とお返事をいただきました。
もともと自衛隊の幹部や防衛庁の人を念頭に「死ぬ覚悟がないなら..」と書くのは乱暴でしたね。「自分の命令で誰かが死ぬ重責に耐えられないなら」と書くべきでした。
首相から出動を命令される前後には、自衛隊や防衛庁の上の人たちから首相に対して、いくらの予算であれば、どういうことができるかというプレゼンテーションがあるだろうとわたしは勝手に思っていました。以前、小泉首相が自衛隊派遣について、「どういうことができるかは専門家が考えればいい、政治的配慮は政治家がやる」という発言を読んでいたので、自分の推察には疑いを抱かなかったのですが、はなずきんさんのメールによると、自衛隊の人たちは自衛隊の人たちでジレンマがあるようです。
そのジレンマのなかには、わたしのように事情をよくわかっていない人間からの事実に基づかない批判による部分もあるのでしょう。ですから、「死ぬ覚悟がないなら..」の部分は訂正というより取り消します。あのままでは誰が読んでも派遣された隊員に対するものだと誤解するし、真剣に自衛隊で働いている人や彼らに近い人たちを傷つけてしまうでしょう。そのことについてはお詫びしたいと思います。
でも、それではだれが何を決めたのか、という疑問がわたしのなかに残っています。首相が自衛隊の設備、装備、それぞれの性能、隊員の能力について仔細に精確に把握しているとは思えませんし、国会で審議される前には誰かが提案をしているはずです。日本の議員さんたちはヤジ以外は棒読みが多い、ということはその原稿を書いた人がいるはずなのです。
それから、今回、メールをいただいたはなずきんさんには、法律的な用語まで確認していただきました。ご指摘、ほんとうにありがとうございました。まず、こんな長い文章を読んでくださっただけでも、とてもありがたいと思っています。ほかのかたでも、もし今後、わたしの事実誤認を見つけたら、ぜひ、ご指摘ください。いま、アメリカとアフガニスタンで起きていることについては、自分の論を誰かに押しつけるために書いているわけではなく、事実とか真実にいちばん近いものを探すために書いています。事実も真実も、立場や主観によって多いに変わるものではありますが、「報道=論理」では割り切れない部分を探していきたいなと思っています。
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