2001年10月24日(水) |
今度こそ「日本のこと」 |
日本については朝起きてからまた書きます。 と書きつつ、結局夜になってから書いてます。
フランスには徴兵制があります。その期間に事故にあって、障害者になる人もいます。湾岸戦争後くらいから、徴兵制による兵士達では、結局いざというときに使いものにならないからと、軍隊のプロ化を進めようという方向で議論されています。
徴兵制による兵士: 10代後半から20代前半くらいに1,2年訓練を積み、 終ると学校や職場に帰って行く人たち。
プロの兵士: 希望出願して、軍隊に入隊する人たち。
この図式で行くと、日本の自衛隊というのはアルバイトちゃんではなく、プロということになります。お遊びでやってるんじゃないぞ、と。そういう制度を持った日本以外のほとんどの国の人に「いや、自衛隊は軍隊ではないんだ」とわかってもらうためには、ひじょーーーにうまく、丁寧に説明する必要があるのです。
フランス人はたいていアメリカ(の政治)嫌いなので、
「日本は戦後占領されてたから、アメリカが作った憲法をそのまま受入れたの。その憲法に軍隊は持たない、って書いてあるの」
と言っておけば、「へんなの〜」と言いつつ、受入れてくれますが、ほかの国ではどうでしょうね〜。ちなみに第2次大戦後、フランスにもアメリカ軍は残ろうとしていたそうです。それをド・ゴール将軍が「アメリカ、ノー、出ていけ」と言ったのだとか。
日本のことに話を戻すと、
> アフガン難民への支援物資を積んだ自衛隊の輸送機がイスラ > マバードに到着した。日の丸のついたテントや毛布を > UNHCRに引渡し、滞在時間わずか2時間で帰国の途についた > とのこと。往路2泊3日もかけて、文字通り『日本の旗を見 > せに行った』ということでしょうか。 (日・パ旅行社サイトより)
だなんて、よくもまあ、そんなに恥知らずなことをできたものです。
プロの集団なんですよ。わざわざ軍用機を使って行ったのです。これがどこかのNGOのやることなら、行っただけでお見事ですけど、希望して自衛隊に入って毎日毎日、1年間に何十億円も税金を使って訓練を重ねてきた人たちなのですよ。
地雷の原をかき分けてでも、直接難民の人たちに手渡してほしかったです。徹夜で現地の言葉を覚えて、豚は入ってないって説明するとか、でなければ小麦粉を持っていって彼らが安心して食べられるナンを焼くとかしないなら、なぜ行ったのでしょう?
TVのないアフガニスタンで、いったい何人の人が日本人が来た「映像」を見ることができたのでしょう? アメリカのいったい何人の人がそんな報道を目にしたでしょう?地雷をどかしながら進めないなら、いったいなんのために毎日税金を使って訓練していたのでしょう? アルバイトちゃんではないのですよ。自ら希望して入った人たちなのです。
わたしは自衛隊の存在には反対でも賛成でもありません。 自衛隊の派遣にも賛成でも反対でもありません。 軍隊を持っていない国なんて想像できないという人たちに囲まれて暮らしています。
でも、
死ぬ覚悟がないなら、入るな! と思う。そして、
自分の采配で誰かが死ぬかもしれない重責に耐えられないなら、
国家元首になんかなるな! 特別立法とか言うな! 顔の見える貢献とか言うな! 憲法改正とか言いだすなーーーーー!!!!! といいたい。政治的にも人道的にも完全に無意味な行為。
ブッシュ大統領は9月11日に、あと1機でも不審な民間機が見つかったら、撃ち落とせと言ったそうですね。彼は当選前からフランスのTVに馬鹿にされ通しだったけれど、一応、自分が軍隊と核兵器を持つ国の国家元首であることは自覚してて、いざというときには、一般市民の命はどうでもいいと言える強い子ちゃんであったわけです。
日本の首相には強い子ちゃんになるか、でなければ、自らが弱い子ちゃんであることをきちんと自覚しておとなしくしててほしいです。日本という国の首相は弱い子ちゃんでもやっていかれるだろうし、弱い子ちゃんなかわりに頭を使っていやな場面からは逃げまくってくれたほうが、多くの国民にとっては嬉しいでしょう。
いや、個人的にお友だちになるなら、強い子ちゃんより弱い子ちゃんのほうが好きですよ、もちろん。(笑)
それにしても、ここ数年間自衛隊にかかった費用対効果って、いったい...
構造改革よりまえに、首相自身の意識改革!
追記) 読んだかたから事実誤認を指摘するメールをいただきました。その方の許可があり次第、メールの引用とこの文章の訂正をしたいと思います。
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