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谷口 令のハッピーダイアリー  
わらしべ長者 2001年10月06日(土)

わらしべ長者


とても親しい友人の話です。
彼は私と考え方が似ているので、一緒にいると楽しい話がつきません。
それも夢が叶ってしまった話ばかり。。。

20代の頃彼は、とても貧乏。
でも、いつも明るく、その貧乏を楽しんでいるような人でした。

『今は車を買えないけれど、俺、ベンツが欲しいな』
車が大好きで、家賃2万円共同トイレのアパートに
住んでいる彼が言いました。

『信じていれば、必ず叶うわよ!』と私。

しばらくして、彼は親戚のおじさんから、
廃車寸前のボロ車をもらいました。

『車にも意思があってね、大切に扱ってあげると喜んで、
ちゃんと走るんだよ!』と彼。

大事にしていたボロ車がぶつけられたのは
それからしばらくしてからのこと。

相手のミスでした。
車をつぶしてしまって申し訳ないと、
前より少しましな車をくれたそうです。

彼はその車を売って、中古車を買いました。
しかし、1ヶ月もしないうちに
今度はその車の調子が悪くなってしまいました。

彼は中古車屋に文句を言いに。
中古車屋の片隅には、少しくたびれ気味の古いベンツが。

人のよさそうな中古車屋のおじさんがこう言ったのです。
『申し訳ないね。あのベンツとなら変えるけど。。それでいい?』

彼はその日、自慢そうにそのベンツを見せに来ました。

『大変だよ。。。冗談が本当にベンツになっちゃったよ!
こんなことなら、“新車のベンツ”って思えばよかった!!』

この間、わずか半年!
今40歳になる彼は、また夢を叶えて、小さなお菓子の会社の社長です。

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