ハワイには、色々な伝説があります。 火の神様「ペレ」は時々美しい女性や、 おばあさんに姿を変えて人々の心を試すそうです。
先日、「どうしてもコナへ行きたい」という 貧しそうなおばあさんをかわいそうに思い、 車にのせてあげた人がいたそうです。 おばあさんは、 「みんな、見てもみないふり。。。 親切にしてくれたのはあなただけ」 と言って消えたというのです。
その後、その人には信じられないような、 良いことが続いたそうです。
そういえば私にも、ひょっとしてあの人は。。。。 という出来ごとがあります
最初の主人との離婚で、子供とも引き離され、 お金もすべてとられ、もうこのまま生きていても。。。 と自暴自棄になっていたときがあります。20年前のこと。
私は朝からずっと横浜の駅前広場に無気力に 座っていたのです。どのくらい座っていたでしょうか。。。。 ふと、薄汚れたホームレスのおじさんが声をかけてきました。 「何か、心配事? おいしいものでも食べたらふっとぶよ! よーし、なんか食べに行こう。」
思考力も何もなく、いつもなら警戒するのに、 私は、その人についていったのです。
そのおじさんは、ある中華料理のお店に入っていきました。 お店の人はけげんな顔。
おじさんはおいしそうなものをたくさん注文します。 そういえば私、朝から何も食べてません。 急に、おなかがすいて夢中。 おじさんは私に「食べろ、食べろ」というわりに、 ほとんど手をつけません。 我にかえった私はほとんどお金を持っていないことに 気づいたのです。
「ど、どうしよう。。。。」
おじさんは私の心が読めるのか、こういいました。 「ここの支払いは心配するな、そんなことより、今をたのしめ! 心配事なんて、必ず解決出来るものだから。。。」
よくみると、このおじさんすごく優しい目をしていて 色々な人生の話をしてくれました。 ホームレスのおじさんに励まされ、気が楽になった私は、 未来に、ほんのかすかな希望の光を 見出したような気がします。
何時間たったでしょうか、フッと気がつくと、 おじさんはいません。お店の人聞いたら、 私への抱えきれないほどのお土産まで用意させて、 お金を支払って行ってしまったそうです。
おじさんはいったい誰だったのでしょうか? 姿を変えた神様。。。 私は今でもそう信じています。
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