この地区は日本人が少ないので、私たちの滞在のうわさを聞いて、 のりこさんという、日本人がたずねてきました。
彼女は約3ヶ月の、あるセミナーのお手伝いで飛行機代だけ 負担すればあとの費用はいらないということでやってきたのですが、 宿泊代を請求されて、逃げ出してきたのです。
そのセミナーの主催者の名を聞いて、ビックリしました。 何と、偶然私も知っている人。彼の名をリチャードとしておきましょう。
今から10年前程まえのこと、私が相談にのっていた ミサさんという女性の話です。
ミサさんはリチャードと婚約し、彼のセミナーを手伝っていました。 それも、家賃、生活費、すべてが彼女の負担。
よくある話で、リチャードはほかの女性を見つけ彼女から 去っていったのです。 それも、ミサさんの知り合いの女性と。。。
そのとき、ミサさんはこんなことを言っていました。
「少し悲しいけれど、別に、うらんでいない。彼から色々なこと、 学んだから、使ったお金は授業料よ」と。
お話はここからです。 しばらくしてリチャードはまた、次の女性に移ったそうです。
こともあろうに、ある日、ミサさんのところに、 例の女性がたずねてきて、お金を貸してくれ。と言うのです。
ミサさんは、あげるつもりでお金を貸しました。
ところが、しばらくして、また彼女から連絡が。。 今度は、自分のボーイフレンドのお友達と食事をしましょう。 というお誘い。
ミサさんはそこで運命の人とめぐり逢うのです。
ミサさんとそのイギリス人の彼は、半年ほど付き合って めでたくゴールイン。 その後、カレンちゃんというかわいい女の子にも恵まれ、 今はアメリカで暮らしています。
それも夢の実現のおまけつき。。。 ミサさんはは、いつも冗談ぽく言っていました。
「私は小さいころから学歴コンプレックスがあって、 結婚するのなら、洗 練された人がいいな。 そしてもうひとつ、子供の名前は英語でも日本語でも 共通の意味が あるものがいい」
そう!カレンちゃんのパパはケンブリッジですって。 あとできいたおはなし!
この話を、のりこさんにしたら、げんきになった! そう、もしかして、リチャードって、幸せが来る前の 節目の役をしたのかしら。。。
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