あの、交通事故の、ほんの少し前に知り合った男性がいます。 顔に大怪我をして、ショックを受けていたわたしを、 毎日、病院に来て、励ましてくれました。
自信をなくしたときの優しさは、心にしみます。 体が、どうにか回復したときに、彼のプロポーズをうけました。 2度目の結婚です。
彼は、高校卒業後、苦労して一級建築士の資格を取り、 ほんの1.2ヶ月前に亡くなったアルツハイマーのお母さんを 男手一人で看ていたので、やっと、42歳にして結婚を 考えられるようになったのです。
私の最初の結婚は、男の人の外側だけを見て判断した 見合い結婚。25歳のときでした。
出身大学、勤めている会社、地位、 そんなものを、結婚にとって一番大切と判断していた。 すべてがカンペキ。人間性を除いては。。。
離婚するまでの7年間、 価値観が違う二人が一緒に暮らす難しさを知りました。 1年にも及ぶ離婚裁判の結果、 「もう、結婚はこりごり。。。」と思っていたのです。。。 でも、だからこそ、この結婚は外側で判断する愚かしさでたくさんのことを学ばせてくれたのです
思えばこの2回目の結婚はとても不思議な結婚でした。 式は、体が完全に回復してからハワイでということになり 退院後、すぐにいっしょに住みはじめました。 優しい彼のおかげで、体も心も徐々に快復。
そして、彼のおかげで、駒沢の夢のような事務所で、 仕事を再開できるまでになり、結婚式のためにハワイへ。
その飛行機の中で、見た映画が「フィールド・オブ・ドリームス」。 この映画のおかげで、見えない世界が見えてきた私。 今思えば、この結婚はいったいなんだったのでしょう。。。 結局、離婚してしまったのですから。。。
傷ついた私の体と心が回復するためのリハビリだったかも知れません。 そして、羽を休めた鳥が巣立つのに必要なときに 居てくれたような気がします。
離婚はしたけれど、たくさんのことを学ばせてくれた。 最初の夫と、2番目の夫には足を向けては眠れません。
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