韓国・釜山の慰安婦像設置、菅義偉官房長官「ウィーン条約から照らして極めて大きな問題」(産経新聞 2017.01.05)菅義偉官房長官は5日の記者会見で、昨年末に韓国・釜山の日本総領事館前に新たな慰安婦像が設置された件について「日韓関係に好ましくない影響を与えるとともに、領事関係に関するウィーン条約に規定する領事機関の威厳を侵害する。条約から照らしても極めて大きな問題がある」と述べた。 菅氏はまた、一昨年末に日韓両政府が慰安婦問題の最終的かつ不可逆的解決を確認したことを強調。その上で「日韓合意を責任を持って実施することが極めて重要であり、韓国側に少女像の問題を含めて合意の着実な実施を強く求めていく」と語った。 韓国・釜山の慰安婦像をめぐっては、昨年12月に韓国の市民団体が日本総領事館の前に慰安婦問題を設置しようとし、地元自治体が一度は像を撤去した。だが、世論の反発を受け一転して設置を容認、大みそかに像の除幕式が行われた。慰安婦像の新規設置に韓国政府が毅然と対応すればいいものを朴大統領も弾劾によって国民から相手にすらされてないこともあり、自治体に丸投げして放置したことに対して、日韓合意で解決したものを破棄するようなことですから、今回はごく当然の話とはいえ厳しく意見しているなと思っていたら、日本政府が予想外の展開に動きました。駐韓大使ら一時帰国へ=少女像設置へ対抗措置―政府(時事通信 2017.01.06)菅義偉官房長官は6日午前の記者会見で、韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦を象徴する少女像が設置されたことに関し、長嶺安政駐韓大使を一時帰国させるなどの対抗措置を講じると明らかにした。一昨年の日韓合意の精神に反するとして、異例の強い措置に踏み切った。 菅長官は少女像設置について「日韓関係に好ましくない影響を与えるとともに、領事機関の威厳を侵害するもので極めて遺憾だ」と表明。当面の間、(1)長嶺大使、森本康敬釜山総領事の一時帰国(2)釜山総領事館職員の釜山市関連行事への参加見合わせ(3)日韓通貨スワップ(交換)協議の中断(4)日韓ハイレベル経済協議の延期―の四つの措置を取ると説明した。 政府は6日までに、外交ルートで韓国側に伝達。措置をいつ解除するかについて、菅長官は「状況を総合的に判断する」と述べ、韓国政府の対応を注視する姿勢を示した。 2015年12月の日韓合意では、ソウルの日本大使館前に設置された少女像に関し、「韓国政府は関連団体との協議を通じて適切に解決されるよう努力する」とされた。だが、その後、撤去などの動きは進まず、釜山の像についても韓国政府は積極的に阻止しなかった。日本政府高官は対抗措置について「日本の強い抗議の姿勢を示した」と語った。対抗措置に関しては相手の動向を見極めながら段階的に大きくしていくのがいいのか、いきなり一番でかい措置にしちゃうのがいいのかどっちが得策なのか判断が難しいところではありますが、国際的な合意を無視しウィーン条約違反にあたる公道に像の設置を許す状態を続けるのであれば、最終的には政府の対抗措置はこうなりますよと示すこともなく、いきなり大使召還に出たので、かなり驚きました。日韓合意の10億円は日本が最大限の譲歩をして合意をしたにも関わらず、慰安婦像が無くなっていくどころか増えたのではっきりとした厳しい態度とらざるを得ないと判断したのでしょうけど、しかし、今の朴政権なんて大統領としての権威も失墜し身動き取れない状況なので、像の撤去なんて韓国世論に反発するような行為なんてできそうにもなく、日本政府としての落としどころとか想定しているんでしょうかね?逆に言えば、支持率一桁で嫌われてしまっているので、支持率とか世論の反発なんて気にすることなく像の撤去をしてもいいと思うんですけどね。韓国も先進国なら国家間の合意を守って国際社会の信頼を得るべきなんだし。